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⑪ 母と認知症と家族のはなし
地域包括支援センターへ
2022年11月17日
私と姉とで母を連れて、地域包括支援センターへ行く日。両親の介護認定調査の申請をするためだ。1週間前に電話で相談に伺う予約をしたのだった。
前日、仕事終わりに、バタバタとひと通り家事を済ませ、道が空いている夜の時間帯に車で実家へやってきた。
ここのところ、毎週、実家まで片道約2時間の道のりを運転している。運転するのは嫌いではないが、これが地味に体力を奪う。特に夜の運転は気疲れする。
そして、昔住んでいた実家と言えど、布団が変わればぐっすりとは眠れないのだ。
さらに短い実家滞在の間で、何ができるか、何をしなければならないかを考えて、優先順位をつけて用事をこなしていくのは、思ったより頭も体も疲れるということが分かってきた。
今回は、介護認定調査の申請というハッキリとした目的なので、頭の中もシンプルな状態。そして姉も居るので心強い。
朝、姉の住むマンションへ車で迎えに行き、母と共に包括支援センターへ向かう。
受付でしばらく待つと、センター長をされているベテランの女性が現れた。
談話室に通されて、申請までに至った理由や、母のこと、父のこと、どんな生活を送っているか、などいろいろ伝えていった。
センター長さんは、とても話しやすい優しい方で、今不安に思うことや、これから先のことまで色々と相談することができた。
申請書に必要事項を記入。調査日が決まったら連絡をくれることのこと。
支援センターを出る頃には、正午前になっていた。3人ともお腹が空いていたので、近くのお店でランチをすることに。
3人寄れば昔話に花が咲くものである。私達姉妹が子供の頃の話や母が幼かった頃の話、戦争中の話などをした。
母は、記憶のきっかけを与えると、ズルズルっと記憶の糸みたいなものが繋がって出てくることがある。それを言葉にして話をする。
こんな会話を度々してあげると、脳に刺激が与えられていいのかもなと思った日だった。
さて、今日のミッションは終了。
私は家路につく。
後日、支援センターから連絡が来て、2週間後に介護認定調査を実施することが決まった。
つづく。