徒手療法
入院32日目
徒手療法という言葉を初めて知った。理学療法士さんが、患者の体に直接触れて行う治療手技のこと。
リハビリの都度、私の足首まわりの強張りをほぐしてくれる行為、それが徒手療法ということだ。
入院してから今までの間に、7人の理学療法士さんのリハビリを受けた。
手技は人によって、少しずつ違う。良いとか悪いとか、上手いとか下手とかそういうこととは違う。
理学療法士さん達の共通目標は、私の足首の可動域を広げること。
基本的には、私は仰向けになって手技を受ける。
右足を施術する時に、理学療法士さんの膝上に乗せて行う人もいれば、右足を台に乗せて行う人もいる。うつ伏せになって行うこともあったりする。
手技のタイプも、スパルタ系の人もいれば、私が苦痛を感じでいないか常に気にかけて、手技の強弱を加減する人もいる。みんな個性がある。
理学療法士さんは、これまでの経験に基づいて、自分なりのやりやすさ、患部へのアプローチの仕方ができあがっていくのだろう。
正に職人である。
コミュニケーションも大切で、患者の痛み、違和感などを察知し、把握し、その都度、適切な手技を選んでいく。
私の方も、痛みやしびれ、ツッパリ感、詰まり感、など、できるだけ感じている症状を的確に伝えようとするけど、ちゃんと伝わってるかな。
リハビリ25回目
11:00
今日も、右足首まわりのマッサージから始まる。まだ右足の腫れがあって、血流の悪さがみられる。足を下げていると、うっ血してきてしまう。
でも、足の甲の血管が見えてきてるのも確かで、確実に少しずつ良くなってきているのだ。
右足に少しでも自分の体重を掛けられるようになってくると、可動域も、血流も改善してくることが多いとのこと。
これからどのくらい良くなるのか楽しみにしている。
今日のリハビリ終わり。
リハビリ室の前で、前の病棟で同室だった、スーパーおばあちゃんにバッタリ会うことができた。
久しぶりに見るおばあちゃんは、なんと、杖なしでスタスタと歩いているではないか!
思わず声をかけて手を振る。おばあちゃんが手を振り返してくれる。
「すごーい!杖なしで歩けてるじゃないですか!!もう痛みはないですか?」
と声をかけると
「膝の手術の跡が少し痛むだけで、大丈夫よ。」
と手を挙げて、私にさよならの挨拶をし、足取りしっかりとエレベーターに乗り込んで行った。
さすが、スーパーおばあちゃん。復活が早い。退院も近いのかもしれない。
私も頑張らねば!