埼玉県水着撮影会中止騒動の疑問点
目次
Ⅰ 日本共産党の圧力は本当に無かったのか
Ⅱ ルールにある”過激”や”公序良俗”とは何を意味するのか
Ⅰ 日本共産党の圧力は本当に無かったのか
大野知事は特定政党の圧力はないとツイッターで断言しているが果たしてそうだろうか。時系列、発言等から分析していく。
時系列
2023.1月ごろ :の過激な衣装やポーズを禁止するルールは今年1月に決定
2023.5月末:一般市民から問い合わせがくる
2023.6月時点:の未成年の出演にいたっては、それまでの利用規約に禁止する項目がなく、県民からのメールを受け、6月頭に急遽決まった
2023.6.6 日本共産党埼玉県議会が最初の中止申し入れを行う
2023.6.8 〃 が直接中止の申し入れを行う
2023.6.8 主催者に中止の旨が連絡される
共産党の圧力はあったのか(県側と共産党)
ここで注目したいのは6.8の埼玉県山科昭宏都市整備部長の発言
「2日前にこの問題を把握した」
「今、指定管理者である公園緑地協会が問題点を整理している。その状況をみて、協会と連携して検討していきたい」
この発言をみると、6.6に初めて問題意識を持ったことがわかる。それから、「今、指定管理者である公園緑地協会が問題点を整理している。」とあるので6.6から6.8の間に県側と公園側でコンタクトがあったと推測できる。
当然問題意識を持ったのが6.6なので6.6以前に水着撮影会を問題視したうえで公園側とコンタクトをとったとは考えにくい。
では6.6~6.8の間に公園側と県側でどのようなコンタクトがあったのか。そこに興味深く注意を向けていきたい。
つまり6.6に共産党が最初の申し入れを行うまでは県側も水着撮影会に対して問題意識を持っていなかったのである。
一方でJ-CASTの取材で県側は「共産党の要望があったから対応したのではなく、ここ数日の間、貸し出しの許可条件に反する事例があったという報告があがったためです」と発言している。
6.6に初めて問題を把握したと発言しているのに、「ここ数日の間、貸し出しの許可条件に反する事例があったという報告があがったためです」という発言はどういうことだろう。
やはり6.6~6.8になにか大きな動きがあったのだろう。
これを明らかにするために6.6~6.8の間に何があったか開示請求の対象としたい。
公園と共産党
公園側はよろず~の取材に対して「共産党の申し入れがまったく影響していないわけではないが、それを受けて決定したわけではなく、過去からポツポツとはいただいていた県民のご意見で、このたび大きな、具体的な指摘があったため、改めて調べた結果」と中止の理由を答えている。
さて、「過去からポツポツとはいただいていた県民のご意見」とは何か、「このたび大きな、具体的な指摘があったため、改めて調べた結果」とある。ではこの二つの意見や指摘の違いを検証していく。
「過去からポツポツとはいただいていた県民のご意見」とは何か。
毎日より「5月下旬に「ポーズが過激だ」などと協会に苦情があった。」とある。たしかにこの指摘は具体的とは対照的な抽象的な指摘だ。
おそらくポツポツといただいていたご意見とはこのことだろう。
では具体的な指摘とはなんだろうか、共産党埼玉県議会のHPに「城下県議は「主催者の動画見るとつらい。ぜひ、部長もみてほしい。公の施設でこういうことをすることが問題。指定管理と言えど県が指導監督する立場。これでは、このようなイベントに県がお墨付きを与えることになってしまう」とある。もしかすると、具体的な指摘とは、共産党が提出した「主催者の動画」のことではないだろうか。なぜなら、「過激なポーズ」などといった抽象的な指摘とは対照的に非常に具体的だからだ。
ちなみに補足しておくと、共産党埼玉県議会は、6.6に近代麻雀水着祭のurlを添付したうえで「埼玉県営公園で女性の水着撮影会が行われます。未成年も出演するという情報については調査中です。城下のり子・伊藤はつみ・山﨑すなお県議は、本日、都市公園法第1条に反するとして、貸し出しを禁止するよう県に申し入れました。」とツイートしている。
つまり「主催者の動画=近代麻雀水着祭の動画」ではないだろうか。
デイリーの取材に対し公園側は「6月24、25日に行われる近代麻雀水着祭において、6月頭に県民からメールで指摘があり、主催者の告知やネット上の過去の開催の画像を確認したところ、18歳未満の女性を出演させたことが確認できたほか、成人女性であっても過激な衣装やポーズが見受けられた。公序良俗に反するものと判断し、施設の使用を許可しないとした。ルールを守っている水着撮影会もあったが、個々での判断ではなく、水着撮影は一律お断りするとなった」
「6月24、25日に行われる近代麻雀水着祭において、6月頭に県民からメールで指摘があり」とあるが、6月頭とは具体的に何日なのか。また、県民とあるが、その県民は政治団体の一員ということはないのだろうか?少々引っかかる点である。
さらに「主催者(近代麻雀水着祭)の告知やネット上の過去の開催の画像を確認したところ、18歳未満の女性を出演させたことが確認できたほか、成人女性であっても過激な衣装やポーズが見受けられた。公序良俗に反するものと判断し、施設の使用を許可しないとした。」
一連の流れを見ると、
6.6 共産党が近代麻雀水着祭の動画を提出
公園側が近代麻雀水着祭の動画をチェック
6.8 中止が宣告される
少し話を戻すが「大きな具体的な指摘」とはなんだろうか。僕は「具体的な指摘=近代麻雀水着祭の動画」ではないかと上記の経緯から推測する。さらに「大きな」とある。ということは公園側は意見を大小で判断していたということになる。
政党からの意見と一般市民からの意見があったとする。どちらが大きな意見だろうか?
Ⅱ ルールにある過激とはなんなのか
イベント主催者は「中止ではなく、何がいけないのかを示してほしかった。出演者のリストを作って提出することもできますし、何が『卑猥なポーズ』にあたるのか明らかにしていただけたら、しないように注意することもできる」としている。つまり、”過激”や”卑猥”の定義は権力者側が一方的に断罪できるということである。これは非常に危険で検閲的な行為を可能としてしまう。
この点、ルールについて詳細な話し合いがなされていたのだろうか?ここも開示請求の対象としたい。
開示請求するとしたら、、、
1.6.6と6.8に共産党が提出した資料および申し入れの具体的な内容
2. 大野知事の「同公園での6月の開催の撮影会利用予定の事業者が昨年12月の基準策定後に開催したイベントで違反があった」とするが、その具体的な内容と写真。
3.大野知事が「過去の撮影会の参加者のネット投稿内容等から、主催者が許可条件に反する行為を行っていたことが判明した」と発言しているが、その具体的な許可条件に反する行為および写真。それと許可条件についての具体的な説明
4.県民から水着撮影会に対する苦情が寄せられていたという5.15から6.8までに行われた埼玉県の都市整備部と埼玉公園緑地協会のやりとり
5.6.8以前に寄せられた撮影会に対する苦情(2022 5.15~2023 6.8までの期間とする)
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