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S&P500、初の5000超え

9日の米株式市場で主要な株価指数であるS&P500種株価指数が終値で史上初めて5000を上回ったとのことで関連ニュースを取り上げる。

米S&P500、AIブームがけん引

この記事では、2024年2月9日にアメリカの株式市場でS&P500指数が史上初めて終値で5000ポイントを超えたことを報告しています。この大きな節目を突破した主な要因は、2023年第4四半期の決算が好調だった大手テクノロジー企業や人工知能(AI)関連の株式が市場を牽引したことです。4000ポイントを超えてから3年未満で5000ポイントを突破したことは、市場の速い成長を示しています。

具体的には、S&P500指数は前日比0.6%上昇し、5026.61で取引を終えました。ハイテク株が中心のナスダック総合株価指数も1.2%上昇しましたが、ダウ工業株30種平均はわずかに下落しました。

特にIT関連株が強いパフォーマンスを示し、エヌビディア、インテル、マイクロソフトなどが上昇しました。また、経営不安から株価が急落していたニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)は、幹部が自社株を購入したことが買い材料となり、大幅に株価を回復させました。

S&P500が過去に節目を突破した歴史も振り返られており、3000ポイントから4000ポイントに到達するのに約1年9カ月、2000ポイントから3000ポイントに到達するのに約4年11カ月かかったことが記されています。また、2022年にアメリカ連邦準備理事会(FRB)の利上げ開始によって市場が調整局面に入り、その後の利上げペースの減速や米景気の底堅さを背景に上昇基調に転じた経緯が説明されています。

特に「マグニフィセント7」と呼ばれる大手テクノロジー企業の株価の急伸や、AI銘柄の筆頭格であるエヌビディア株の昨年末比46%の上昇が、S&P500の最高値更新に大きく貢献したと強調されています。この記事は、AIブームがアメリカの株式市場に大きな影響を与えていることを示しています。

マネー集中、不安要素も

この記事は、米国株式市場の主要な指標であるS&P500が、歴史上初めて5000ポイントを超えたという事象について説明しています。この重要なマイルストーンは、主に大手ハイテック企業や人工知能(AI)関連の株が市場を引っ張った結果です。以下に、記事の主要なポイントを分かりやすく要約します:

- **S&P500の5000ポイント突破**: S&P500は、2021年4月に4000ポイントを初めて超えてから約3年で、5000ポイントの大台を突破しました。この成長は、特にテクノロジー関連の大企業やAI関連銘柄によってけん引されています。

- **時価総額の増加と市場の集中**: 現在、時価総額が1000億ドルを超える米国上場企業の数が過去最多に達しています。1兆ドルを超える企業も過去最多であり、これらの企業の成長が市場全体の成長を牽引しています。しかし、1000億ドル以下の企業の時価総額はほぼ横ばいで、市場の資金が大手企業に集中している状況が見られます。

- **次の成長銘柄の探索**: 投資家は、大手ハイテク企業「マグニフィセント・セブン(MAG7)」に続く、次の成長を牽引する銘柄を探しています。例えば、製薬大手イーライ・リリーは減量効果が高い糖尿病薬の成功で株価が2倍になり、ホームセンターのホーム・デポも好調です。

- **経済指標と市場の過熱感**: 経済指標の一部は強さを示しているものの、製造業景況感指数の低迷や地方銀行の不安が指摘されています。また、S&P500のイールドスプレッドが22年ぶりに高水準にあり、市場が過熱している可能性への警戒感もあります。

この記事は、S&P500の歴史的なマイルストーン達成と、それに伴う市場の動向や投資家の行動、経済的な背景について解説しています。

S&P500のイールドスプレッド

S&P500のイールドスプレッドとは、具体的にS&P500指数に含まれる企業の株式の平均利益率(株式の利益から算出される利回り、または株式の益回り)と、比較対象となる安全資産と見なされる長期国債(例えば、10年物の米国債)の利回りとの差を指します。このスプレッドは、株式市場と債券市場の間のリスクプレミアムの一種と見なされ、投資家が株式に投資することで得られると期待される追加的なリターン(リスクを取ることの報酬)を示します。

このコンテキストでのイールドスプレッドは、株式投資の魅力を債券と比較して評価するために使われます。スプレッドが広がっている場合、それは株式市場が相対的に魅力的であると見なされることが多く、投資家が株式への投資により高いリターンを期待していることを意味します。逆に、スプレッドが狭まるか、または逆転する(国債の利回りが株式の益回りを上回る)場合、株式市場へのリスクプレミアムが減少している、あるいは債券が相対的に魅力的になっていることを示します。

S&P500のイールドスプレッドが注目される理由は、この指標が市場全体のリスク感情や経済の見通しに関する洞察を提供するからです。広いスプレッドは一般に経済成長の楽観や株式市場への強気の姿勢を示し、狭いスプレッドはリスク回避の姿勢や経済の不確実性を示唆することがあります。

日経新聞の図引用

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