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52ヘルツのクジラたちを読んで

自分の気持ちを鳴き続けているにも関わらず聞き取ってもらえない。
声が出せていないに等しいけど、届くことを信じて声を出し続けることの健気さがまた痛々しい。

孤独に鳴き続けていた者同士が巡り合い、周波数が一致する。
孤独であっても一人じゃないと感じることができる。
過呼吸な日々を脱してやっと楽に呼吸ができる。世界が色づく。

一筋のゆるぎない光が自分と相手、お互いを照らしてくれる。
そうやってどうにか生きているのが人間なのだと思った。


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