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ワーママが地元市役所で働くメリット・デメリット
こんにちは。
働き方に悩む地元市役所勤務のワーママ、ゆむむです。
今回は、私が子供を育てながら地元市役所で働いていて感じたメリットとデメリットをまとめていきます。
自分の気持ちを整理するためにまとめてみましたが、これからママになる市役所職員さんや、市役所への転職を考えているワーママさんの参考にもなれば嬉しいです。
ワーママが地元市役所で働くメリット
1.身分が安定している
公務員は、毎月の給与と年二回の賞与が安定して支給されます。
真面目に働いていればクビになることもありません。
そして、何事もなければ、毎年昇給します。
子育てをするにはお金がかかるので、これは大きなメリットです。
給与額は景気に連動して上下するため、給与が減る心配が全くないとまでは言えません。
しかし、毎年の昇給によりほぼカバーできるはずです。
2.福利厚生が充実している
福利厚生が充実していることもメリットの一つです。
産前休暇は、通常の民間企業が出産予定日の6週間前からとれるところ、地方公務員は8週間前からとることができます。
また、産前産後休暇は有給休暇なので、給与が満額支給されます。
育児休業も、地方公務員は3年間取得できます。
ただし、育児休業手当が支給されるのは、原則子供が1歳になるまでです。
私の勤務する職場では、短時間勤務は子供が小学校に上がるまで利用できるし、妊婦健診休暇や子の看護休暇も有給で取得できます。
こういった制度は自治体によって異なりますが、多くの自治体が子育て世代が働きやすい職場になるよう、制度を整えています。
3.両親に育児を手伝ってもらえる
これは地元市役所ならではの強みですね!
子育てには、何といっても人手が必要です。
子供が病気で保育所を休んだとき、残業でお迎えに行けないとき、休日出勤をするときなど、誰かの手を借りたい場面はたくさんあります。
ファミリーサポートや病児保育などの公的支援もありますが、予約がいっぱいで使えない……なんてことも。
そんなとき、頼れる両親が近くに住んでいたら、お迎えに行ってもらったり、子供を預けることができます。
自分の親なら気兼ねがないので、安心して働くことができますね。
4.公的な制度に詳しくなる
市役所の業務は多岐にわたります。
戸籍の届出や住民票のこと、税金、医療、子育て支援もそのひとつ。
制度を学び、実務をこなしていくので、公的な制度にどんどん詳しくなります。
私は十数年市役所に務めて、窓口業務、税務、医療福祉など複数の部署で仕事をしてきました。
そこで得た知識のおかげで、産後の手続きには全く不安を抱かずに出産に臨むことができました。
ワーママが地元市役所で働くデメリット
1.残業や休日出勤が意外と多い
市役所といえば、定時に上がって土日はきっちり休めるイメージがあると思いますが、部署によっては残業や休日出勤が多いです。
住民を交えた会議が時間外にあったり、イベントが土日に開催されると駆り出されたり…。
選挙の日は、朝から晩までずっと仕事です。保育所も日曜日はお休みですし、早朝から夜遅くまで勤務するため、預け先を確保するのに苦労します。
我が家は夫が土日も勤務があるため、選挙のたびに夫の職場に勤務を調整してもらっています。
また、部署によっては残業が恒常化していて、繁忙期は日付を超えて残業することもあります。
そんな部署に配属されると、子育てと仕事の両立は難しいです。
2.効率化できない仕事がある
ワーママのみなさんは、仕事を効率化することで定時に上がったり急な休みに備えたりしていますよね。
私も、仕事の効率化とみえる化でできるだけ周りに迷惑をかけずに乗り越えようと努力しました。
ただ、どんなに効率化しても効果がない仕事があります。
選挙事務などの、決まった時間内は必ず開設して職員を配置しなければならない仕事です。
田舎の投票所には、お昼を過ぎると誰も来ない…というところもあります。
それでも投票終了時刻まで必ず開設していないといけません。
通常業務を処理することもできないので、ただただ時間が過ぎるのを待ちます。
一分一秒が惜しいワーママにとって、この時間はかなりもったいないです。
3.制度はあっても体制が整っていない
これは本当に自治体によりますが、せっかく子育てを支援する制度があるのに機能していない場合があります。
特に、時短勤務はとりにくいと感じる人が多いのではないでしょうか。
時短勤務の制度があっても、所属に割り当てられた業務は減らないし、代替職員が配置されるわけでもない…となると、自分が短時間でフルタイム分の業務量をこなすか、他の職員にしわ寄せがいくか、どちらかです。
結局、時短をとったけど残業続きになってしまったとか、他の人に遠慮して時短をとれなかった、ということになってしまいます。
4.災害時には仕事優先
災害が発生すると、市役所職員は大忙しです。
避難所開設、食料・物資の確保、情報収集、広報、被害状況の確認、災害復旧など、他職種と協力しながら災害対応に全力を尽くします。
通常業務も同時にこなさなければならないため、しばらくは残業・休日出勤が続きます。
大きな災害だと、発生直後は家に帰れないことも。
被災後は、子供もショックを受けているはず…。
でも、激務に追われていると、子供の心をケアする時間を確保するのは難しいです。
実際に働いてみたら
まわりの人たちが優しい
言葉の端から「今迷惑だと思われてるな~…」と感じることもありますが、基本的にはとても優しくしてもらっています。
私の部署は少ない人数で窓口を回しているので、一人休むと影響が大きいのですが、快くお休みをいただいたり、夜間の避難所対応も免除してもらったり。
お礼は必ず伝えているし、職場に貢献できるよう自己研鑽に努めていますが、どうしても「ここにいるのが私じゃなかったら、みんなもう少し楽に働けるのかな?」と思ってしまいます。
災害時に帰宅できなかった
子供が生まれる前に、大きな災害がありました。
私は避難所に物資を運んで帰宅する予定でしたが、道路状況が悪化したため避難所から帰ることができず、そのまま避難所の業務に合流し、一夜を明かしました。
さいわい次の日に避難所は閉鎖され、職場に戻りました。
多くの職員が前日から不眠で働いています。
小さな子供がいる女性職員も祖父母に子供を預けて出勤し、災害復旧業務にあたっていました。
その時に、私たちが安定した身分と給与を与えられている理由を思い知らされました。
夫も、私の父も母も、エッセンシャルワーカーです。災害時には、家族よりも仕事を優先すべき立場にいます。義実家は遠方です。
避難所が開設されると、保育所は閉鎖されます。
誰にも預けることができないので、自分たちで子供を守らなければなりません。
職場がまさに人手を欲しているその時に、戦力になれないのです。
一番に守りたいのは家族の命ですが、市の職員であることの重責は簡単に放棄できません。
母親であることと市の職員であることのジレンマに陥りました。
両親に頼れなくなった
私の父は会社の管理職、母は看護師として現役で働いています。
父はもともと残業と休日出勤続きなのであてにしていませんでしたが、保育所のお迎えや病気の時のお休みは母にも手伝ってもらう予定でした。
しかし、息子を出産後、思いがけない事態が発生します。
新型コロナウイルス感染症の流行です。
看護師の母は残業続き。
とてもお迎えを頼める状況ではありません。
さらに、「風邪症状がでたら出勤停止になるので、風邪をもらうわけにはいかない」と、病気の息子を預けることもできなくなりました。
退職者が増えている
私の勤める自治体は、他の自治体に転職した元同僚が認めるブラック職場です。
周りからは不夜城なんて言われています。
最近は、病気による休職や早期退職者が激増しています。残念ながら、在職中に亡くなる方もいます。
私も、激務の職場で一度心の病気になりかけました。
我が家は共働きでないと家計が成り立たないので、病気になって退職したとしても働かないといけないません。
それなのに、民間企業で通用するスキルが何もないまま放り出されるのって、かなりまずいのでは。
元気なうちに行動しておかないと!と一念発起して、今に至ります。
まとめ
いかがでしたか。
子育てを公的制度や両親に外注できる環境と意思があれば、市役所はとても子育てしやすい職場だと思います。
私の場合は、
・両親に頼れなくなった
・職場がブラック化している
・子供のための時間を確保したい
ということがあって、退職を念頭に働き方を模索しています。
一口に市役所といっても、自治体によって制度も雰囲気も全然違うので、これから勤務される方はぜひ調べてみてくださいね。