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ソトとウォーカーの契約規模を考える

筆者が応援しているニューヨーク・ヤンキースですが、今年のFA市場ではフアン・ソトクリスチャン・ウォーカーの2人を狙っているという話をよく聞きます。
2人がどれほどの契約規模になるのか考えてみました。

フアン・ソト

デビューしてから毎年4割以上の出塁率を記録し、また大きな故障もない、そしてまだ26歳になったばかりであるという3つの特長を兼ね備えたソト。これだけの傑出度と若さを持つ選手はFA市場ではなかなかお目にかかれません。これから長い期間にわたって安定したハイパフォーマンスが見込めます。2019年~2024年の6年にわたって、ソトより通算fWARが高かったのはアーロン・ジャッジしかいません。たった1人でリーグ勢力を塗り替える力を持つ選手です。
MLBの記事(*1)では、他の選手の契約規模を参考に、500M~600Mドルと予想されています。また、550M~650Mドルの契約になると想定している媒体(*2)もあります。
前述したMLBの記事ではブライス・ハーパーマニー・マチャドが引き合いに出されていますが、攻撃面での傑出度は彼らを遙かに上回ります(FA時点でのキャリアwRC+はハーパー140、マチャド120に対してソトは158)。また、今年のソトはキャリアハイのwRC+180(!?)を記録しており、それが契約規模を大きく引上げる要因になる可能性も十分考えられます。これらを考慮すると、2022年にシーズン62本塁打という金字塔を打ち立てたジャッジの9年360Mドルという契約がむしろ比較対象として適切では?という気もします。確かに成績の天井という意味では圧倒的な長打力を誇るジャッジに軍配が上がります。しかし、契約時点でジャッジは現在のソトより4歳半も年上。活躍できる期間の長さではソトが勝っているでしょうし、故障歴の有無からしてもソトの方がハイフロアーだと思います。これらを考慮に入れ、また昨今のインフレ事情を加味すると、AAVは両者同じくらいになるのではないでしょうか。
契約年数は正直分かりませんが、ソト(そしてボラス)は少しでも契約規模を大きくしたいと考えているはずで、その分年数は長くなるでしょう。40歳までの期間をカバーできる13,4年くらいが妥当だと思いますが・・・
個人的には14年560Mドルの契約が適正価格で、実際にはそれを上回るような規模になるのではないと思っています。各球団にとっては、お金を出し渋った結果ソトを取り逃がすことは何としても避けなければなりません。そして、獲得競争を繰り広げているのはヤンキース、メッツ、ドジャースなどの金満球団ばかり。競争が高じて700Mドル以上の契約になってしまってもさして驚きはありません。
筆者は16年720Mドル(一部後払い)と予想します。やりすぎな気もしますが…もし予想が当たったらJRAからお金もらえたりしませんかね

(11/27追記)


ソトの守備があまりにもひどいことを忘れていました。各指標で毎年のようにマイナスを記録。改善も見込めないため、キャリア全体を見てプラスになることはないでしょう。場合によっては1B転向もあり得るとみています。
守備がどれだけ契約に影響を与えるのか考えたいのですが、面倒になってきたので守備はチーム事情や年齢による衰えなど考えることが多く、纏まらなくなってしまいそうなので、簡略化するために2つの仮定をとってみます。
まず1つ目として、DHに就いている人たちの守備レベルがソトと同じくらいだと仮定します。おそらくDHの選手は守備難を抱えていると推測できますが、そういった選手とソトが守備の面では同レベルだとしてみましょう。ちなみに根拠は何もありません。僕が考えやすくなることのみを目的に設計しました。
2つ目は、「2023~2027年のジャッジの守備指標は、完全にリーグ平均である」とFA契約時にヤンキースフロントが予測していたと仮定します。なぜ2027年までかというと、27年オフにスタントンの契約が切れるため、28年以降はジャッジがフルタイムDHに移ると考えられるためです。2022年までのジャッジは、各指標で毎年プラスの守備貢献を記録していました。しかも2023年開幕時点でまだ30歳。仮に年齢を重ねる中で守備が衰えたとしても(またDHでの起用が増えたとしても)、5年くらいはトータル±0にまとめてくれるだろうと考えても不自然ではありません。ちなみにこれも根拠は一切ありません。
この仮定をすることで何が良いかというと、ソトの今後5年の守備がどうなるかを考えるだけで済む点です(それも面倒ですが)。ソトが今後5年でもたらす失点数に応じて、契約の総額を減らせば良いのではないでしょうか。1WAR≒10点かつ1WAR≒$10Mという前提から、1点=$1Mとして考えます。
キャリアを通したUZRとDRSを150試合(=約1年)辺りの値に換算すると、ともに約-2.5となります。一方でstatcastデータを用いて算出されるFRVは約-5.0となるため若干ぶれてしまいます。仮に今後5年で-10~-30点を叩き出すとすると、もちろん契約総額もそれに応じて下がるでしょう。間を取って$20M減らし、14年$540Mが適正価格と言ったところでしょうか。
それに応じて、筆者の予想も16年$700Mに変更します。それでもメガトン契約であるのには変わりありませんが… 

クリスチャン・ウォーカー

ここ3年は継続してwRC120前後、OAA+10以上を記録。攻守ともに大きな活躍をしておりフルシーズンで出た22,23年はfWAR3.9、130試合出場にとどまった24年でもfWAR3.0という結果となりました。とはいえ25年3月には34歳となる年齢を考慮するとあまり大きな契約を結びたくないのも事実。それもあってか、地元メディア(*3)は2,3年でAAVが20M前後の契約と予想する声が挙げられています。
しかし、Steamerによる2025年シーズンのプロジェクションでは、2.6WARと算出されており、先ほどの予想は若干低いように感じます。また、加齢によるためか守備指標が大きく落ち込むと推定されてのこの結果で、個人的にはもう少し数値が高くなる可能性もあるのでは?(守備力がそこまで急落する可能性はそこまで高いのか?)と思っています。(*4) 緩やかに衰えながらも、ここ最近の活躍をまだ見せてくれるのではないかという期待から、2年50M~60Mドル、もしくは3年60M~80Mドルほどの契約に落ち着くと予想します。
これまた1点賭けの契約予想をすると、2年50Mドル+1年20Mドルの相互オプションになると予想します。単勝60倍くらいでしょうか。

まとめ

初めてnote書いたんですけど本当にまとまりがない文章になってしまい・・・読みやすい文章をコンスタントに書いている人は凄いですね。
最後にもしヤンキースが2人とも獲得することに成功した場合を考えてみます。ソトのAAVが40M~45Mドル、ウォーカーのAAVが20M~30Mドルと予想すると、2025年のペイロールは約300M~約320Mドルとなりそうです。それに追加しての補強(リリーフなど)も行われるでしょうから、350Mドルを突破してもおかしくありません。頑張れハル!!!!破産上等や!!!!

脚注

ヘッダー

選手の成績は以下の2つを参照

(*1)

(*2)

(*3)

(*4)
守備能力と年齢の関係について明るくないため、ここがイマイチはっきりしません・・・もし何か(データ・文献など)ご存知の方いれば教えて頂けますと幸いです。

#MLB #ニューヨーク・ヤンキース #ヤンキース #フアン・ソト #クリスチャン・ウォーカー

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