
【富士山が見える山】 深まる秋 明神山・三国山10月30日
富士山の初冠雪が遅れ、最も遅い初冠雪の記録(10月26日)を更新中です。
(前回のお中道の記事↓)
昨夜からの冷たい雨があがったので、初冠雪を期待して明神山に行ってみました。
三国山のブナ林の黄葉も期待されます。
・・・ところが両方とも期待はずれになってしまいました。
明神山のようす
明神山の山頂は、濃い霧に覆われ、富士山は見えません。

本来は奥に山中湖越しの富士山が見えるはず。
秋が深まって、草本類はススキの葉の緑を残して枯れてしまいました。

リンドウは秋遅くまで、枯れ葉の中に鮮やかに咲いています。
トリカブトも咲き残っていました。晩秋の山で残っているのは、なぜか紫色の花です。


初夏に白い花が咲いていたバライチゴは赤い実をつけていました。

低木のアブラチャンが黄葉しています。
近づいてみるとアブラチャンの花芽を見つけました。アブラチャンは早春、まだ葉が出ないうちに、黄色い小さな花が咲いて、春が近いことを告げてくれます。


早春をじっと待つ。
お隣の三国山は?
三国山も深い霧の中でした。
ブナの黄葉は進んでおらず、部分的に黄葉しているだけでした。

低木のハリギリは、まだ緑でした。

落ち葉を見てみましょう。
カエデ4種とブナ、リョウブの落葉を見つけました。
三国山のブナ林は、樹種の多様性が高いです。

左上から時計回りに、フカギレオオモミジ、ブナ、イタヤカエデ、リョウブ、オオモミジ

ブナの落葉と穀、種子を拾ってみました。
殻の中に2個の種子が入っています。
今年はブナの実は豊作のようです。来春には多くの芽生えが見られることでしょう。

イガイガした殻と2個の種子
ミズナラのドングリもありました。

三国峠の駐車場は、午後になって多くの人たちで賑わってきました。
やはり富士山の初冠雪と黄葉を期待しているのでしょう。
でも、結局、夕方まで山は濃い霧に包まれていました。

(前回9月の明神山の記事はこちら↓)
富士山お中道を歩いて自然観察」の連載はこちら↓
「富士山お中道の生物図鑑」の連載はこちら↓