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梟月シャロンLast story①
ATTENTION
IRIAM配信・梟月シャロンの物語最期の物語です。大変長い為シーンごとに①②のように分けてあります。この物語を投稿し終えた後、2023年5月28日のLAST配信を終え次第、梟月シャロンは事務所退団、IRIAM引退をもち、IRIAMライバーの生涯を終えます。
そんな梟月シャロンの最期の物語、是非お読みください。(この物語の前のお話・梟月の設定等は以前の記事でまとめてありますので先にそちらをご覧頂くとよりお話が理解できると思います。
当storyは活動の集大成としてオルタ編キャラクター含め梟月シャロンに関わる全てのキャラクターが登場します。)以下本編⬇️
-とある日、梟月シャロン邸にて、レトロチカサーカス団長、梟月シャロンは身体を病み病床に伏せていた。
「ホントに何なのかしら…。」
「う…うぅ…」
「アンタ、唸ってないで早く治りなさいよ。というかどこが悪いの?明らかに弱っては居そうだけど、医者とか頼れる人いないの?」
「魔法界に医者はいないよ…それに僕も自分のどこが悪いのかは分からない…でもとにかく苦しいし頭が痛いし、なんだか全身から力というか…身体から魂が抜ける様な感覚がする…まるで自分の身体じゃないみたいな感覚…本当になんなんだろう…」
「知らないわよ。それにアンタがそんな状態なのに何故かアタシは普通に動けてる。本来ならアンタが動かそうとしない限りは動けないはずなのに。」
「確かに今はそんな魔力はないし、今は君だけに魔力を流せるほど器用なことはできないよ…。自分が呼吸をするだけでやっとさ…。」
「アンタがそんなんじゃ困るじゃない。早く原因を突き止めなきゃ…」
「よぉ、嬢ちゃん。」
-困り果てるアイリーンの前に突然1人の男が現れた。
「! 何?アンタ、どっから入ってきたの?」
「普通に屋敷の玄関からだが?まぁ、そんな事はどうでもいいんだよ。シャロンの容態は?」
-驚くアイリーンだったがとりあえず毅然とした態度で男の問に応える
「え?ああ、なんか数日前に突然体調悪そうにしてて、そこからずっと寝込んでるわ。」
「そうか。シャロンはまだ話せる状態か?」
「えぇ。話せるとは思うけど…というか、アンタ何者?見た所医者では無さそうだけど。」
「ん?あぁ、俺は確かに医者じゃねぇよ。俺は死神のジェームズだ。お前とシャロンに話があってきた。」
「死神…あぁそう。分かったわ。ねぇ団長、アンタにお客人よ。」
「え…?(ベッドから起き上がる)すみません…少し体調を崩しておりまして…(ジェームズの顔を見る)……あ」
「よぉ、シャロン。辛そうだな。」
「貴方は…いつぞやの。…丁度良かった。貴方に聞きたいことがあったんです。」
「ほう?」
「ただ聞かずともきっと貴方がここへ来た理由が僕の問の答えになると思うので、是非貴方から話してください。」
「ははっ、察しが良くて助かるよ。
そう、俺がここへ来たのはお前が思ってる通り、お前を迎えに来たんだよシャロン、ついでに俺やお前、そこにいる小娘達の秘め事を明かしにな。
話をする前にまず、お前と小娘の記憶を元に戻してやる。」
-そういうとジェームズは2人に向かって手を翳した、すると2人の頭の中に早送りの映像かのような情景が走った。
「うっ…なんだこれ…見覚えがある様な、知らないような記憶が一気に…」
「なんかゾワゾワする…それになんだか頭の中にあったモヤが晴れたような感じがするわ…なんなの…?」
「今俺が閉じたお前らの記憶の鍵を開けたんだ。お前らはとても長い間その記憶を忘れて生きてきたから何が何だか分からないだろうから俺が順番に話して思い出させてやる。長い間縛ってすまなかったな。」
-そういうと、死神・ジェームズと名乗る男は語り始めた。
「じゃあ、時系列順に話していくぞ。
まず俺とシャロンは数百年前、まだシャロンが人間だった頃に出逢ったんだ。
その頃のシャロンはとても美しくて、優しいのに、親にも周りの人間の誰からも愛されず、身体も弱くて、常に死にたがってるような可哀想な青年だった。
俺はそんなシャロンに何故か酷く惹かれたんだ。
それから俺は気持ち悪いかもしれねぇが、暫くシャロンの様子を見に人間界へ行った。
そんな事を続けてるうちに、とうとうシャロンに見つかっちまったんだ。
そんで気味悪がられるかと思ったら、逆にシャロンは目を輝かせて「じゃあ僕の事殺してよ。」なんて言いやがった。そのせいで俺は余計この可愛そうで可愛い人間に惹かれちまった。
だからこそ俺はシャロンを殺すなんて事出来なくて、殺す振りをして少年シャロンの記憶に鍵をかけて、魂を改変して青年シャロンを作り出し、たくさんの人から愛されるようなエンターテイナーとしての人生を歩ませたんだ……
梟月シャロン少年(過去)→青年(現在・配信の時の姿)への記憶編Fin
ストーリーはLast story②へ続く…