学科試験ワーストワン?正解率が絶望的に低い「落石注意」の標識
こんにちは、指定自動車教習所で15年間働いていたLIVELAです。
突然ですがみなさんは「落石注意」の看板をご存知でしょうか?
もちろん知っているよという人、これから教習所で習う人、すでに忘れてしまっている人………実はこの落石注意の標識について正しく理解している人はめちゃくちゃ少ないんです。そのせいか学科試験における正解率も常にワーストを記録し続けています!
見た目も意味合いもシンプルで分かりやすそうな落石注意の標識。赤信号の意味がとまれではないように、一見分かりやすい標識(標示)のほうが複雑な意味をもっていたりするのです。
落石注意の出題パターン
落石注意の標識は文字通り「落石が起こる可能性があること」を促す内容です。学科試験においても常連に近い出題率を誇る一方、正解率が異常に低いので魔の1点殺し(仮免試験の場合は2点)の異名をもちます。そして問題になっている出題パターンは以下の通りです。
展開的になんとなくご察しかと思いますが、正解は◯ではなく「✕」になるのです。この問題の間違えている部分は以下の太字部分になります。
一見文章としては間違えていないように見えるので、圧倒的大多数の人は「◯」をつけてしまいます。そして本人はそもそもこの問題が間違いであることに疑いをもっていないため、最後まで落石注意の問題が不正解であったことに気がつかないままであることが多いのです(仮免学科試験、本試験では間違えた問題を受験生に公開していない)。
落石注意の本来の意味
まずこの標識の本来の解釈は以下の通りになります。
つまり落石注意の標識があった場合は「上」ではなく「下」を見て通行するが正解になります。そもそも視界に入らない上のほうから数百キロで落ちてくる落石に対処ができるのかという問題があり、それが可能であれば火山の噴火による噴石(しかも車よりも左右の機動力がある徒歩の状態)で命を落とすことも理論上は少なくなるはずです。
落石が比較的頻繁に起こりうる山間部では木々の茂みや護岸された表面などによって、岩肌が見えにくいことも少なくありません(落石を発見できない)。しかし道路上であるなら綺麗に舗装されていることが多いので、通常よりも砂利や小石が散らばっていた場合は落石の危険性があることをある程度余地することが可能です。
落石ではありませんが、普段水の流れていない山道において道路上に水が流れていた場合(洗い越しを除く)、土砂崩れの前兆として捉えることもできます。このように路面から得られる情報は意外なほどに多いのです。