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ライブシネマ:ネオノワール『紅虎砕牙』

トレーラー

犯罪大国、黒江。この国は現在、未曾有の危機にあった。

元より黒江が平和で安全な国であった時代など遠い昔の話だが、今の黒江は歴代でも最悪の治安悪化と混乱の極みを迎えていた。
爆弾テロが起き、政府や警察の対応の不備による被害の拡大が致命傷となって不満と不信感は爆発寸前に。
国際社会における黒江の評価は低下の一途を辿っている。

表社会の荒廃に比例して、裏社会も束の間の平穏は打ち破られつつある。
反政府組織『紅牙(ホンヤー)』の凶行により均衡には綻びが生まれ始め、勢力図は少しずつ塗り変わろうとしていた。

『紅牙』――表をとっても裏をとっても、間違いなく現在の黒江において最大のパブリックエネミー。
この混沌を制するために、なにを置いても必要不可欠な一手はただひとつ――

ライブシネマ:ネオノワール2.0
『紅虎砕牙』

狂える虎の爪牙を砕き、“英雄”になることだ。


■ライブシネマとは

主催の用意した世界観にご自身の作ったキャラクター(PC)として飛び込み、全員で一つの映画を完成させることを目的とした体験型リアルイベントです。
あなたのPCは物語の登場人物の1人になります。PCとして考え、悩み、行動してください。
PCにはそれぞれ目的があり、その達成に向けて行動することになります。またひとりひとりに秘密が配られることもあり真の目的が秘されていることも。
生身で遊ぶTRPGといった雰囲気のかなり自由度の高いイベントです。ただしイベント中は常にPCとして振る舞ってもらうことになります。
ライブシネマについてもっと知りたい方は下記URLより!

■ライブシネマ:ネオノワールとは

舞台は現代によく似た時代、アジア風のとある架空の小国『黒江(ヘイジャン)』。

複数の人種・国籍が雑多に混交して生活するこの国は、10数年前に起きたクーデターと政権交代に伴い某国の支配下から外れ、同時に治安が劇的に悪化。
あらゆる裏稼業や闇商売が蔓延り、あらゆる犯罪組織が国内での覇権を争い、あらゆる思惑と陰謀と利権の入り交じる混沌の坩堝となった。
その中でも大きな影響力を持つ三勢力、煌星・ロレンツィーノ・蛟龍会が激しい抗争を繰り広げていたが、通称『三勢力抗争終結会談』を経て今は休戦状態となっている。

そんな中、黒江を連続爆破テロが襲う。テロリストにより半壊した警察組織は影響力を失い、市民の現政府への不満と悪化する治安への不安は爆発寸前だ。


■ハンドアウト

金烏(ジンウー)

現在黒江は、特に首都たる回港は、表裏どちらも不安と不穏の坩堝の只中にあった。
政府も警察も最早ほとんどまともに機能しているとは言えず、国民の信頼も信用もすっかり損なわれてしまっている。
そんなとき、この黒江において無力な一般市民が頼る先といえばどこになるか?
言うまでもなく、君たち金烏である。
金烏はこの黒江に三組織が台頭してくるよりも前、クーデター以前どころか王政時代においても活動していた歴史を持つ。
こと治安の維持という面において、年季と実績という意味で金烏が頼られることになるのは道理というほかなかった。
……だがしかし、現在の金烏は黒江の裏社会においてかつてほどの影響力はない。規模も資金も人員も持ち合わせてはいないのだ。
復権を期するなら、民意が最も集中している今を逃せばこれ以上の好機は望めまい。
『紅牙』討伐において最大限の功を立て、できる限りの利益を得ること。それがこの街の勢力図における金烏の立ち位置を確保するための第一歩となるのだ。

ロレンツィーノファミリー

カポレジーム、マーリオゥ・マリトッツォ。
黒江ロレンツィーノの要人のひとりである彼の所有するスイーツショップが、爆弾テロに便乗した『紅牙』の凶行により白昼堂々一般人ごと爆破されたのは記憶に新しい。
ロレンツィーノファミリーはイタリアンマフィア、「なによりも名誉を重んじる者(マフィオーソ)」である。
このまま『紅牙』を見逃してはロレンツィーノの名誉に傷がつく。
かつてこの黒江を実効支配していた某国にルーツを持つといわれる『紅牙』だ、単純に拠点のひとつを潰したところで片がつくわけではあるまい。
最も有効な手段で『紅牙』にダメージを与え、最低でも黒江での活動は二度とできないレベルに追い込んでこそ、ロレンツィーノファミリーに相応しい“復讐”を成したと言えるだろう。

煌星

先日の爆弾テロはまったく酷いものだった。
結局セレモニー会場は爆破され、犯人のテロリストとされる男も骨の一欠片も残さず爆発四散してしまい、証言どころか証拠のひとつもなにも得られないまま終幕となったらしい。
テロリストは、蛟龍会のフロント企業のひとつである『草薙警備保障』をターゲットにしたという。そして便乗犯とされる『紅牙』は、ロレンツィーノのカポのひとりが所有するスイーツ店を白昼堂々爆破した。
黒江裏社会三大組織と言われる中で、今回の一連の事件の被害に遭っていないのは君たち煌星だけなのである。
そのうえ『紅牙』は、君たち煌星と同じく某国をルーツとしている組織だという。裏社会において、『紅牙』と煌星との繋がりを疑っている者は決して少なくない。
戯言という他ない言いがかりだが、とはいえ放置しておける内容でもない。この火種が大きくなれば、今後の黒江で動きづらくなるだろうことは間違いないだろう。
君たちの手で『紅牙』に一太刀浴びせて見せ、あらぬ疑いを垂れ流す者たちの口を塞がなければならない。

蛟龍会

先日のテロの被害を受けたのはロレンツィーノだけではない。被害者の多寡にばかり注目され模倣犯によるスイーツ店の爆破ばかりが取り沙汰されるが、本当のテロリストのターゲットになっていたのは実は君たち蛟龍会の方だ。
テロリストによる『草薙警備保障』黒江支部のビル爆破の際は被害者こそ少なかったが、その後のセレモニーの警備協力を担ったのも『草薙警備保障』だったのだ。
シノギにも社員にも少なからぬ被害が出ているというのに、補償はほぼ得られず落とし前を要求すべき犯人も警察も政府も状況的にそれどころではない。
元より蛟龍会は近年資金難が課題だった。このままでは他組織に大きく遅れを取ってしまうことになりかねない。それどころか金烏までも台頭せんと目論んでいるという噂もある。
ここは『紅牙』討伐において他組織を一歩リードし、一定以上の影響力を維持しておかねば。

王党派

藍 真師(ラン ジェンシー)。某国の実効支配開始に伴い取り潰された黒江旧王家、藍家の最後の生き残りである。父親が病で亡くなり、真師が最後のひとりになったのが昨年の暮れだ。
先日の爆弾テロの主犯だった呉 司誠(ウー スーチァン)は、外国勢力に祖国を蹂躙させる現政府を憂い、藍家の王権復興を願い水面下で活動していた。君自身もまたその一員である。
司誠は同志である君たちから見ても他の追随を許さぬ憂国の士にして忠義の男だった。今回のテロに踏み切る際も、真師には決して関わらせようとせず、計画を知らせもしなかった。
再び王を戴く土壌とお膳立てを整えてから万全の状態で迎えるため、そして万が一の際にも決して未来の王に累を及ばせないためだと、司誠は笑っていた。君たちにも決して手は届かせないと、自分だけで完結させると言い切って。
そして、その言葉どおりに彼はなにひとつ語ることなく爆炎の中でその口を閉じた。司誠ひとりの犠牲の上に、黒江への海外勢力の侵入は阻止され君たちの目的は成った。
しかし『紅牙』が司誠の行為に便乗して模倣犯として起こした事件の影響で、黒江の街は不安と混迷の渦の中に落ちてしまった。
中心的存在であった司誠を失い、現状をどうするべきか、と頭を付き合わせる君たちのところに、まさかの人物が現れた。
「『紅牙』を野放しにしてはおけない。私たちの手でこの国を護らなければ。……司誠の遺志と覚悟を無駄にするわけにも、国民の不安から目を逸らすわけにもいかないからね」
真師の瞳には、司誠と同じ覚悟が灯っていた。

■NPC

藍 真師(ラン ジェンシー)

回港近郊、郊外の田舎町にひとり暮らしていた青年。つい先日家や家財を残して回港へ移り住んだ。
旧黒江王家、藍家の唯一の直系男子にして最後の生き残り。
穏やかで聡明で優しい人柄であり、周囲に対する共感力と責任感が強い。
王族でなくなって久しい藍家だが、この国を統べし祖先の血を引く者としての教育は今なお連綿と受け継がれており、真師もまた父や祖父から藍家の人間としての在り方を叩き込まれている。
国の混迷と人民の不安を見るに見兼ね、また藍家と自身の信奉者であった呉がテロという暴挙を冒すまでに追い詰められていた事実を知り、ここで起つことこそが自分の責務だと考え旧王家派を招集した。

鄭 暁玲(チェン シャオリン)

フリーランスの女性記者。依頼があれば報酬次第でどんなヤマにでも首を突っ込み、あらゆるところへ身ひとつで取材に飛び込む雑食派。
なにを書くにしても面白おかしく書き立てることは得意だが特に彼女自身の主義主張はなく、単純に報酬目的で動く純粋な職業記者。
依頼者から求められるニュアンス、読者に受けるテイストを最重視しており、彼女自身の個性やお決まりの文体などもあまりない。なんならゴーストライターとして他人名義や匿名、偽名で記事を出すこともある。
それゆえ勢力を問わず便利に使われている。言い方を変えれば誰に対しても深入りすることはない。
派手で特徴的で目立つスタイルを好む。飽き性で、会うたびに違う印象の格好をしているらしい。

烟(ヤン)

ギーク街を拠点に活動する情報屋。
気だるげな雰囲気のエスニック系男子で、「404 Not Found」という会員制のシーシャバーを表向きの事務所にしている。香炉から立ち上る煙のアイコンがトレードマーク。
常には落ち着いた大人っぽい雰囲気を漂わせているが、その実は意外と直情的で単純なところがある。
爆弾テロ事件に首を突っ込んでいたため紅牙についても情報を持っているらしく、金さえ払えば必要な情報を売ってくれるかもしれない。

龍道(ロンタオ)

フリーランスの荒事屋をしている少年。古武術が得意で主に暗殺の仕事を引き受けている。
というのは表向きでその実は煌星の鉄砲玉であることは裏社会の人間であれば知っているかもしれない。
普段はフリーランスとして組織の垣根を越えて友人関係を築いている。特に同じ年頃の友人が多く、暇な日は居酒屋、賭場、中華街で大学生のように馬鹿騒ぎしている。
軽薄な外面と気安く明るいノリだが友人でもその内側には決して踏み込ませない壁を持っている。
元々黒江に住んでいたため地の利と地元のコネクションを買われており、黒江煌星香主周俊宇(ジョウ ジュンイー)の直属の部下として単独で動くことが多い。ということを、煌星の人間ならば知っているかもしれない。

スキルについて

スキルはPC、NPCが使える奥の手。
事前にひとり1種類選択し、イベント当日に1度のみ使用可能。
『スキルカード』に使用対象と使用目的、内容を記入してNPCに渡して受理されれば発動する。拡大解釈も相談可能。

なおスキルの他、「金」を積むことでスキル未満のアクションができるルールを採用予定。

スキル一覧

杀-シャー-

PCでもNPCでも、誰でも1人だけ無力化することができる。
このスキルの対象となった者は、黒江の裏社会に影響することができなくなる。
実際に死亡するのか、立場を失うという形の社会的な死であるのか、死に準ずるレベルのダメージを受けて行動不能な状態になるのか、などは対象者が選択できる。
攻撃方法および演出などは使用者の自由に設定してよい。
使用タイミングに関わらず、最終的なダメージの有無の適用はイベントのエンディング時となる。

查-チャー-

対象の所持している任意の情報をひとつ、相手の意思に関係なく閲覧することができる。もちろん対象自身の『秘密』も含まれる。また、スキルで隠蔽された情報も“查”を使用すれば閲覧可能となる。
正しい情報は全てテキストの状態で配布される。“查”の対象となった者は必ず当該情報のテキストをそのまま開示すること。
基本的に嘘をつくことはできない。
このスキルで獲得した情報テキストは自由に他者に開示することができる。

护-フー-

“杀”の対象となった者を守ることができる。
事前に使用しておきあらかじめダメージが無効化されるようにしておくことも、“杀”が使用されたあとに使用して庇うことも可能。護衛方法および演出などは使用者の自由に設定してよい。
対象には他者のみならず自分を選択することもできる。
使用タイミングに関わらず、最終的なダメージの有無の適用はイベントのエンディング時となる。

宣-シュァン-

あらゆる情報をひとつだけ、参加PCとNPCのみならず今回のイベント時空における世界中に公開し広めることができる。
PCやNPC以外のモブキャラクターは、公開された情報を真実であると認識する。たとえそれが根拠の無い作り話であっても。
もちろん、真実そのものを公開することも可能である。

隐-イン-

あらゆる情報をひとつだけ隠蔽し、闇の内に葬ることができる。
“查”の対象となった際、指定された情報を知られたくない場合、このスキルで無効化することができる。これは他者に対しても使用できる。
また、“宣”で公表されようとしている情報を隠蔽することもできる。その際、偽の情報で上書きすることもできるが、この場合は世間は「こんな噂があるが嘘かもしれない」と認識する。
もちろん、なにかのスキルの対象になっていなくとも事前に使用しあらかじめ隠蔽しておくことも可能である。

イベント開催概要

日時:2024年12月28日 12時〜19時(予定)
場所:エンタメビル(東京都中野)
参加費:5,000円
募集人数:30名前後

応募フォームは下記リンクから!


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