エンタメの「いまとこれから」 -統合される未来へのオモイとワクワク-
こんにちは、久野憲明です。
こちらの自己紹介記事でふれた「重要テーマ」「実現したいこと」「具体的にやっていること」について、詳しく共有していきます。大前提として考えている「エンタメのいまとこれから」についての考えを共有しながら進めていきます。
改めて、現在取り組んでいる方向性は以下になります。
世の中の流れについて考えていること
※アーティスト・タレント・クリエーター向け資料
ネットの進化により乱立している「現状」
左側に「従来エンタメ」のピラミッドをおいています。この階層を「トップ」「ミドル」「ヤング」「スクール」と整理していますが、多くの方々が上を目指して日々様々な努力をしている状況かと思います。
これに並立して、とても大きなピラミッドとして存在感を発揮している「YouTubeピラミッド」や「Instagram・Twitterピラミッド」があります。YouTubeのピラミッドの最上位にいる方々は、「従来エンタメのピラミッド」のトップにいる方々よりも、多くの収入を得ることもあり、多大な影響力を持つようになっていることはご存知の通りかと思います。
「乱立」と定義しているのは、新しい「ネットxエンタメのピラミッド」が続々と誕生していることを意味しています。2019年に作成したものなので、ここには記載されていない新しいピラミッドがいくつも増えてきていると認識しております。
統合されていくであろう「未来」
恐らく、2〜3年以内に、現状、乱立しているピラミッドが統合されていくことをイメージして、右側に「新たなピラミッド」を配置しています。これは、一つのピラミッドになるというわけではないですが、新しい形にうまれ変わることをイメージしています。「従来エンタメ」のピラミッドの形成されるプロセスが、様々なサービスやプラットフォームの発展によって構造が変革していくことを通じて。
構造の変革とは
このようにプロセスを定義した場合、下図のように、既に変革が起きている部分があることがご存知の通りかと思います。
※アーティスト・タレント・クリエーター向け資料
例えば、「発掘」においては、これまでは、街中でのスカウティングや、地方拠点も活用した全国オーディションなどが行われていたものが、ネットを通じて、より多くの人々に対して(ほぼ無限)のリーチをすることができるようになりました。
例えば、「コンテンツ」においては、これまでは、専門性のあるスタッフの方々や、高価な機材などがある中でうみだされていたものが、プラットフォームやスマートフォンのアプリを活用して、誰でも、気軽に、レベルの高いコンテンツをうみだすことができるようになっています。
例えば、「マネタイズ」においては、ギフティング型のライブ配信はとてもわかりやすい事例となりますが、直接、ファンから応援をいただくことができる仕組みとなっております。
これは、どちらが良いか、という議論ではありません。
リーチが広がるが、クオリティが落ちることもありますし、スピードがあがるが、継続性がない不安定なものになるということもあります。
変化のタイミングにおいては、良い点・悪い点があり共存しながら変化していくものです。この構造の変化の先に、「未来:統合」いうイメージをもち、ワクワクしてたまらない毎日です。
未来の才能にとって大切なこと
こちらは「アーティスト・タレント・クリエーター向け」資料となりますが、最も伝えたいこと、重要なことは、ビジネスや仕組みの構造が変化するという難しい話はあくまで背景でしかなく、ヴィジュアルやスキル、運や縁だけでは、「売れる」「上にあがれる」 時代ではないことと、ネットでの数字や影響力、コンテンツ表現力が問われる時代ということです。
ネットエンタメの多様化
少し話は戻りますが、私は3〜4年前に、ライブ配信という分野にその可能性を感じて、飛び込んで参りました。数年経過して、数多くのライブ配信のプラットフォームは続々と立ちがってきたかと思います。
※素晴らしくまとまっていていつも勉強させていただいている「ノダタケオさん(ライブメディアクリエーター)」の記事を共有させていただきます。
中でも、特に注目しているのは、「LINE LIVE」と「Pococha」です。国内IT大手として、自社の保有する様々な事業・サービスと連携して「ライブ配信」というものを進化させるポテンシャルと選択肢を保有しているためです。
2020年後半から急成長していると感じているのは「ミクチャ」です。「MixChannel」というティーンに大ブレイクしたヒットサービスが基盤となっています。ライブ配信プラットフォームとしては、標準的なプロダクトとなっていますが、エンターテインメントな領域へのシフトが早いことが魅力的あり、また、経営・組織体制の強さ・速さがあげられると思います。特に、B2Cのサービスで(MixChannel含む)2回のヒットサービスを創出していること、B2Bのビジネス基盤の構築も行っていること、フットワークの軽い意思決定ができることなどおが魅力的であると感じています。
また、海外勢では、「TikTok」の存在は圧倒的で、世界中で多くのユーザーが利用をしていて、新しいコンテンツが続々とうまれ、世界中の多くのクリエイターが表現の場として活用しています。
日本においても、TikTokクリエイターとして注目を集めたことをきっかけとして、デビューしている事例も既にでてきています。
また、中国本土のDouyin(抖音)では、ライブ配信機能はリリースされていますが、ライブ配信機能については、日本でもいつスタートしても良い状況と考えています。
※「まいん|TikTok*YouTubeマーケターさん」の記事を引用させていただきます。
TikTok LIVEについては、2020/5時点では、日本では限定的にライブを実施している状況です。
現在取り組んでいること
現在は、ここまで書いてきたテーマ・方向性に共感いただいている経営者・プロデューサーの方々と一緒に様々な取り組みを行っております。
中長期的にやるべきこととして、幅広く、「発掘」「育成」「管理・投資」「コンテンツ」「プロモーション」「メディア」「マネタイズ・スポンサー」「マネタイズ・ファン」の構造変化に関わることと定義しています。ここでうまれる様々な変革が結びついていく先に、新しいエンタメと新しいスターがうまれるプロセスが見えてくると考えているためです。
また、「新しい時代に適応する「ネットエンタメ」x「リアルエンタメ」のスターを!!」ということを実現したいため、これからのエンタメスターになりうる多くの方々の育成・プロデュース・応援という取り組みを強化しています。具体的には、下図の「A」「B」「C」「D」の4つにマッチする方を対象にして動いています。
ビジネスとリーチの4象限
ネット中心で活躍する才能が、ビジネス・リーチの両方の軸で活躍することができれば強力な存在になることは明確かと思います。プラットフォームを限定するつもりはなく、現在であれば、17LIVE、LINE LIVE、Rakuten Liveなどは対象になりますし、TikTokに変わるプラットフォームが新たに登場する可能性もあると思っています。海外の事例ですが、「byte」や「Zynn」なども注目です。
また「YouTube」や「Instagram」などのプラットフォームからの展開も見逃せません。世界中の巨大なプラットフォームにおいて、世の中の利用者のニーズを満たすショートムービーという分野において、サービス開発は進んでいます。
「ネットエンタメ素養」と「リアルエンタメ素養」の4象限
数千人近い様々な才能のある方々と関わってきた中で気づいたことです。はじめからどちらの才能も持ち合わせているということケースは非常に少ないと感じたため、この軸の重要性を感じています。ネットエンタメの才能が、リアルエンタメの才能/経験を手に入れる、または、リアルエンタメの才能が、ネットエンタメの才能/経験を手に入れる。果たして、どのようなパフォーマンスを発揮するのであろうか、想像ができないくらい、ワクワクがつきません。
この流れもあり、現在は、数百名のライバー、数百名のTikTokクリエイター、数十名のアーティスト・タレント・クリエイターに幅広く取り組ませていただいています。
これまで蓄積してきたノウハウ、方法論、戦略、考え方をフルに提供させていただいて、新たなスターをうみだす可能性を見出しながら、毎日をワクワクと過ごしています。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
これからの記事は、この動きの中で、気づいたこと、驚くべき事例、課題感はもちろんのこと、仮説・検証含めて、正解のないことも多いですが、いろいろなことを共有していきたいと思います。ご期待ください!
-LIVE YOUR DREAM PROJECT- N.Hisano "Ace"
Twitterアカウント「Ace.LIVE」において、アーティスト・タレント・クリエイター及びプロデューサー・マネージャーな方々向けに有用な「ネットエンタメの注目情報を定期的にシェア」しています。ぜひ、FOLLOWして下さい!