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ファンとの関係のこれまでとこれから -「セルフソーシャライズ」という考え方-


こんにちは、久野憲明です。

エンタメ業界の方々やアーティスト・タレント・クリエイターのみなさんからは、Ace(エース)というニックネームで呼ばれているため、noteのアカウントは、N.Hisano "Ace"としています。

今回も、こちらの記事にもあるように、「ネットエンタメ」という領域を深く追求している中で、気がついた新しい概念とその重要性について共有していきたいと思います。
セルフマネージメント・セルフプロデュースが、「これからのエンタメ」で活躍していく上で重要ですが、加えて重要な「セルフソーシャライズ」という考え方についてとなります。

TwitterやInstagramで影響力のある方々、ライバーやTikTokクリエイターとして「ネットエンタメ」の新たなプラットフォームで活躍する方々はもちろんのこと、よく見ると、現在、最前線で活躍しているアーティストやタレントの方々についても共通している内容でした。

※本記事は、「ネットエンタメの「一流の10カ条」 -「数千人に一人」の素養・才能・努力 -【COMING SOON】」に記載の内容と同じになりますが、テーマが絞られているため、切り出した記事として掲載しています。

実際に、私が関わるアーティストやタレント、ネットエンタメに注力している方々においても共通していることなので、これをなんとか言語化して伝えていきたいと考えてまとめた内容となっております。


「セルフソーシャライズ」という考え方について

※「ソーシャライズ」という言葉は、一般的に使用されることは多いですが、「セルフソーシャライズ」という言葉は、今回の整理にあたって定義した造語であることをご了承ください。

セルフソーシャライズ

こちらの一枚は、「スター・人気者」とその「ファン」の関係、及びその歴史と変化を一枚にまとめています。


「スター・人気者」とその「ファン」の関係が、「完成されたもの」「手の届かない存在」であった時代から「応援する」「手が届きそうな存在」となる時代があり、これらを経て、直近数年間は「双方向のコミュニケーション」「完成と応援の意味合いの変化・進化」に適応した新しい形の「スター・人気者」が活躍している時代という流れで、変化してきていると思います。

現状は、この3つの関係性が共存していいて、アーティストやタレントのブランディングや方針に応じて、ファンとの距離を設計した上で、それぞれのスタイルをとっている状況と感じています。

そんな中、私は、「スター・人気者」とその「ファン」の関係は、もう一段階大きな変化をしていくであろうと考えています。

◾︎「双方向」のコミュニケーション
(ネットを通じて)世界中の人々に自らの考えやコンテンツを発信し続けていること、いいねやコメントに対応しながら、自らを日々バージョンアップし続けていること

◾︎「1:1」及び「1:N」のコミュニケーションへの適応
ファンとのダイレクトコミュニケーションに対して適応することができていることを前提に、「1:N」のコミュニケーションをしながら「ファン」と「ファン」をつないでいくことができること

◾︎ファンコミュニティを意識
「1:N」のコミュニケーションの先にある、ファン同士のコミュニケーションを促すことができ、そのプロセスを通じて、ファンコミュニティの形成に向けた動きができること

◾︎「ビジョン ・ストーリー」の共有
(ネットで形成されている)コアなファンコミュニティに対して、自らのビジョンやストーリーを共有して常にその道のりを歩み続けていくこと、軸となるビジョン ・ストーリーを明示することを通じて、ファンコミュニティの運営も実現できていること、コンテンツや企画を一緒に考えていくようなことを行っていること

◾︎「成功体験」や「良いニュース」の共有だけにはとどまらない
成功体験や良いニュースを共有していくことは当然ながら、チャレンジに対する「失敗体験」やその「プロセス」、時には「原因」や「対策」まで共有し続けていること

これらの行動を、基本動作として行っている状態、ファンや応援してくれる人、関係者に対して、正面から向き合い、コミュニケーションをし続けていることをここでは「セルフソーシャライズ」と定義しています。「セルフソーシャライズ」力を活用して、「ファン」と共に「未来」を創る時代のスターがうまれることを期待しています。


最後になりますが、最前線で活躍しているアーティスト・タレントの事例を共有します。TwitterやInstagramにおいては、多くの方々がネットでの情報発信やコミュニケーションを積極的に行っていると思いますが、ニュースメディアや個別の投稿などをチェックしている中で気づいた事例となります。


「コンテンツ」「ブランディング」となる衣装をファンと一緒に決める事例(EXIT兼近大樹さん)

第7世代として大活躍するEXIT兼近さんですが、先日、素晴らしいことを行っていましたので紹介させていただきます。

16日に撮影するというテレビ番組の漫才衣装をファンの意見を参考にしながら決めるということで、風呂上りのラフなスタイルで配信を開始した兼近。

まず、200着以上あるというアウターから白のものを選出し、その後もファンの意見を取り入れつつ青系のマーブルTシャツ、スニーカーモチーフのネックレスを選んだ

テレビ番組で着る漫才衣装をファンのみなさんと一緒に決めると言うことで話題になりました。

パンツを選ぶ場面では、兼近は緑系の迷彩パンツを選択しファンに「これどう?」と問い掛けたが、収録がグリーンバックで行われると知るファンはコメント欄で「グリーンバックだから消えちゃうんじゃない?」と指摘。

狙っていたのかどうかは定かではないですが、結果として、しっかりとぼける要素も取り入れております。

ファンからは、「衣装選べるなんて最高」「企画が天才」「テレビでこのコーデ見るのが楽しみ」など多くの反響が寄せられている。

当然ながら、ファンは嬉しいですよね!その衣装を着てテレビに出演する際には、絶対に絶対にみることでしょう。テレビ出演の際に着る自分自身のブランディングとしてもコンテンツとしても大切な衣装を、ファンのみなさんと決めると言う事例、本当に素晴らしいなと思いました。


ファンと一緒につくるHappy Birth Day to Me」の「コンテンツ」をつくる事例(きゃりーぱみゅぱみゅさん)

背景の荷物などが少し乱雑な雰囲気の写真がTwitterに投稿されました。

職人さんへ
後ろの写りこんでる荷物等って上手く消せますか?よろしくお願いします!!!

目視で数えた限りですが、当日・翌日の間に約300件の画像がコメント欄に、続々と投稿されています。(様々なコンテンツが投稿されていて面白いので、ぜひTwitterを見てみてください。)

それらに対して、一つ一つ見た上で、「クセが強いだろ」とポップかつカジュアルにツッコミを入れています。

さらに汚く加工されてきたものには、「生活感やめて」と一言。

そして、この後どうなるのかなと注目していたところ、1/29のご本人の誕生日にこのポストです。「HAPPY BIRTHDAY to me🎂27th」

これは、ファンの方々にとっては、本当に嬉しいですよね!!
どちらかと言うと、従来の「手の届かない」アーティスト型のきゃりーぱみゅぱみゅさんですが、このように、130万人をこえるフォロワーがいるInstagramで、1年に1回の誕生日の大切な投稿(コンテンツ)をファンのみなさんと一緒につくる、本当に素晴らしいな、と感銘を受けました。


全ての起点はSNS(ネット)から。全てのアクションはファンと共に。考える、動く、遊ぶ。「ネオインフルエンサーラボ」を設立(佐藤ノアさん)

佐藤ノアさんはまさにこれからの時代の象徴的な方と捉えています。個別の事例をご紹介するよりも、実際にTwitterFiNANCiEで行っていることを見ていただければ一目瞭然かと思います。

全ての行動がファンと共にあり自分のため・ファンのため・世の中のために活動をしていらっしゃるなといつも感銘を受けています。

ネオインフルエンサーラボを
つくる理由
今はSNSを通して夢を叶えたり、自己表現や自己実現が自由にできたりする素敵な時代です。
ですが間違ったSNSの使い方や捉え方をしている人が多くて、SNS疲れや人間関係に悩んでる人をよく見かけます。なので、SNSの正しい認識・使い方をラボのみんなで話し合いながら広めていきたいと思っています。
あと、インフルエンサー業界の意識を上げていかないと業界自体が沈んでしまうと思うので、一緒にこの業界を盛り上げていきたいです。

読者モデル・モデルとしての活動、ガールズバンドのボーカルとしての活動、メイクやスキンケアなどの動画をアップロードしているYouTuberとしての活動。様々なスキルや経験を持ちながら、このネオインフルエンサーラボの設立という流れは、これからが本当に楽しみな方です。


こちらの記事で、「ネットエンタメ素養」と「リアルエンタメ素養」の4象限について書きましたが、まさにその両方を持ち合わせている一握りの方なのではないかと感じております。

数千人近い若い才能のある方々と関わってきた中で気づいたことです。はじめからどちらの才能も持ち合わせているということケースは非常に少ないと感じたため、この軸の重要性を感じています。ネットエンタメの才能が、リアルエンタメの才能・経験を手に入れる、または、リアルエンタメの才能が、ネットエンタメの才能・経験を手に入れる。果たして、どのようなパフォーマンスを発揮するのであろうか、想像ができないくらい、ワクワクがつきません。

現時点で既にどちらの才能も持ち合わせている佐藤ノアさんが、これからどのような進化をしていくかワクワクがつきません、どころの話ではございません。ご本人は「インフルエンサー」という言葉を選んでいらっしゃいますが、「インフルエンサー」という言葉の範疇をこえる存在となるか「インフルエンサー」という言葉自体の定義を変えるきっかけとなるのではないかと思っています。


ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

今後も、ネットエンタメを追求する動きの中で、気づいたこと、驚くべき事例、課題感はもちろんのこと、仮説・検証含めて、正解のないことも多いですが、いろいろなことを共有していきたいと思います。ご期待ください!

-LIVE YOUR DREAM PROJECT- N.Hisano "Ace"


TwitterアカウントAce.LIVEにおいて、アーティスト・タレント・クリエイター及びプロデューサー・マネージャーな方々向けに有用な「ネットエンタメの注目情報を定期的にシェア」しています。ぜひ、FOLLOWして下さい!


◾︎今後の予定・COMING SOON

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