訪日外国人に人気の観光地と問われる多言語対策
近年、ビザの緩和やアジア圏各国の経済成長により、訪日外国人数が年々増加しています。
2014年から2015年にかけて、2年連続して京都が世界の観光地ランキングで1位になったことも、訪日外国人が増えたきっかけのひとつといわれています。
一方で、中国・韓国など、英語圏以外からの訪日外国人が多いこともあり、各観光地では“多言語”への対策が課題となっています。
今回の記事では、外国人に人気の日本の観光地と、観光地で必要な多言語対策についてご紹介していきます。
■観光地に訪れる外国人
ここでは、外国人観光客の国籍や、人気の観光地についてご紹介します。
・隣国からの訪日外国人が多い
訪日する外国人観光客の国籍は、近年「爆買い」が話題に上がる中国がトップ。
中国の経済成長や訪日ビザの緩和により、近くて安全な旅行先として日本が選ばれているようです。
他には韓国や台湾といったアジアの隣国や、アメリカから訪れる訪日外国人も多くなっています。
・東京・京都・大阪が人気!
「外国人が興味を持っている都道府県ランキング」では、1位が東京、2位が京都、3位が大阪という結果が出ています。
日本の伝統的な文化が残る、”京都の町並みや寺社仏閣”、”大阪の大阪城・天守閣”などが、外国人からの人気が高くなっています。
また、日本の若者の文化やファッションに注目している外国人も多く、東京・渋谷のスクランブル交差点の様子をおさめた動画が、SNS上で公開されたこともありました。
■人気の観光地ベスト5
東京、京都、大阪が外国人に人気の都道府県だとご紹介しましたが、それぞれの都府の中では、どんな観光地が人気なのでしょうか。
それぞれランキングにして、トップ5までをご紹介していきます。
・東京の観光地ランキング
東京の観光地ベスト5は、以下のような結果になっています。
1位……新宿・新大久保
2位……銀座
3位……浅草
4位……渋谷
5位……秋葉原
外国人に人気の「ロボットレストラン」や「歌舞伎町」がある新宿や、雷門や東京スカイツリーが魅力の浅草、アニメやオタク文化の根強い秋葉原などがランクイン。
東京には、京都や大阪に求める日本らしさとは違う、「近代的な日本」が求められているのかもしれませんね。
・京都の観光地ランキング
国内でも人気が高い観光地、京都の観光地ベスト5です。
1位……伏見稲荷大社
2位……清水寺
3位……金閣寺
4位……祇園
5位……二条城
日本人にも有名な観光地が多く挙がっています。
世界の観光地1位に輝いた伏見稲荷大社では、大迫力の千本鳥居が人気。
日本の伝統的な文化に触れられる京都は、外国から訪れた人々にとって絶好の観光地といえるでしょう。
・大阪の観光地ランキング
大阪で人気の観光地は、以下のようになります。
1位……なんば(道頓堀・心斎橋)
2位……大阪城公園
3位……ユニバーサル・スタジオ・ジャパン
4位……海遊館
5位……梅田スカイビル
大阪の観光地で最も人気なのは「なんば」(道頓堀・心斎橋)。
大阪らしい町並みの中で食べ歩きやショッピングができるお店や、商店街が人気のようです。
他にも大阪城を眺めながら散策ができる大阪城公園や、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンや海遊館のようなテーマパークがランクインしており、さまざまな楽しみ方があるのも大阪の魅力となっています。
・日本ならではの「温泉」も人気に!
ランキングには含まれていませんでしたが、最近では「温泉街」が外国人に人気の観光スポットになっています。
東京から近く、気軽に足を運べる箱根や日光の温泉街は、とくに人気が高いようです。
■観光地で進むインバウンド対策
このように、さまざまな国籍の外国人客が多く訪れる観光地では、どのようなインバウンド対策が行われているのでしょうか。
・「多言語化」が求められる理由
訪日外国人の割合は、中国語圏をはじめとしたアジアの隣国が大半を占めているため、観光地ではサービスの“多言語化”が求められています。
その理由のひとつは、外国人観光客に対しての”おもてなし”のため、もうひとつは”日本でのマナー”を伝え、守ってもらうためです。
・観光地で行われるインバウンド対策
多言語化が必要になり、観光地ではいくつかの方策が打ち出されました。
もっとも割合が多い中国人観光客に対応するため、”中国人スタッフを積極的に採用する”、”外国語が話せるスタッフは対応できる国の国旗のバッジをつけてアピールする”など、さまざまな工夫が凝らされています。
他にも観光案内所や宿泊施設などでは”複数言語のパンフレットを設置する”、外国語学部の学生が観光地へ赴き、”ボランティア案内スタッフとして働く”など、多言語対策は少しずつ進んでいるといえるでしょう。
■観光地として今からできること
現在行われているインバウンド対策についてご紹介しましたが、実際のところ、全ての店舗や施設で上記のような対策を行えるとは限りません。
それでは、他に観光地でできるインバウンド対策には、どのようなものがあるのでしょうか。
・多言語化の選択肢
観光地での多言語化を進めるにあたり、大切なのは、”常に一定のサービスを提供し続ける”こと。
そのためには、多言語に対応できる通訳を雇用する、スタッフの人材教育を進めるといった方法があります。
しかし、多言語を話せる人材は少ないのが現状で、多言語に対応できる貴重な人物を常駐させるのは、かなり難しいでしょう。
そのような場合には、新しい形の通訳サービスを利用してみるといいかもしれません。
・タブレット型通訳サービスの効果
「タブレット型通訳サービス」とは、タブレットを通したテレビ電話で、オペレーターに通訳してもらうというツールです。カメラを通じて物を見せたり、表情を見ながら会話したりすることも可能になっています。
導入費さえ用意すれば人件費がかからず、通訳が必要な時のみ使用できるため、大変有用といえるでしょう。
■まとめ
外国人観光客が多く訪れる観光地では、さまざまな対策が立てられています。
宿泊施設や観光施設など、多くの施設が多言語化を進めていけば、店舗の利益向上や、外国人観光客からの人気の向上も期待できるでしょう。
店舗に合った多言語対策を取り入れ、どんな国から訪れたお客様にも、よりよいサービスを提供する方法を考えてみてはいかがでしょうか。
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※この記事は<https://live-tsuyaku.jp/>からの転載です。