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死にたくてごめん
「◯◯さんだって、表に出さないだけで色々悩んでるんだから。人間誰だってそうだよ。」
だから気にするな、という励ましの意図なのかもしれないが、
それくらいで甘えるな、と腹を立てられているようにも感じてしまう。
ごめんなさい。自分だけが、とか、他人を羨むようなことはもう言いません。
「そんなこと言ってたって埒が開かないよ。できることをやるしかない。」「それをやらずに自己否定ばかりしてるのは無責任だよ。」
「最終的には、自分のことは自分でどうにかするしかないんだから。」
「今できないのは仕方ない。とにかく経験だよ。」
正論すぎて何も言い返せない。
世の中の人間みんなそうしてきてるんですよね。
他人ほど行動してないくせに思考放棄してごめんなさい。
そんな風に、ネガティブな感情に蓋をして、謝っている人がいる。
その様子そのものを、歌にしたいと思って作りました。
泣きそうなのに「泣いてんじゃねえ」と言われたら、悲しい。
これは多くの人の共通見解だと思います。
でも、「泣きたい時は泣いてもいいんだよ」「無理しないで」
こういう言葉も、時に苦しみを生み出してしまうと思うんです。
これホンットに言語化するのが難しいんですけど。
苦しみの原因の1つは、罪悪感。
心配をかけてごめん。手を差し伸べてくれてるのに自分は悲しいままでごめん。自分は何も返せなくてごめん。謝ってばかりで空気を悪くしてごめん。
原因のもう1つは、自分の感情を否定されることへの苛立ち。
在り来りな言葉で片付けられちゃうのか。それでポジティブになれない自分は皆のように上手くは生きられないんだな。「死にたい」って言わせてよ。「ごめん」って言わせてよ。本当にある感情をそのまま吐き出させてよ。どうしてそれを変えようとしてくるんだよ。伝わらないんだろうな、もう言うのやめよう。
2つ目の方は、励ましている側は全く悪気が無いから本当は言いたくないし、
そういう励ましをやめろっていう主張もするつもりはないです。
実際それで救われる人も沢山いると思います。
それに、
「ごめんと言ってるだけじゃ埒は開かない」
現実ではこっちの方が正しいと思います。
残酷ですが、生きたいならいつかは前を向かないといけません。
でも、どうしようも無い時ってあると思うんです。
現実は頭では理解したから、どうしようも無い時に、
どうしようも無いままで居させてくれ。
これを許してくれる場所って少ない。見つけるのはとても難しい。
だからこういう歌を作りたいと思いました。
それに、人を救うための言葉は、もう既に多くの歌で表現されていると思います。
それよりも、死にたいなんて言ってごめん、という感情がただここにある、という歌がこの世にあまり無いな、あったらいいな、と思いました。
死にたいことについて問うつもりは、この歌の中では無いです。
ただ、誰かにとってそういう感情の居場所として、機能してくれたら嬉しいです。
死にたくてごめん、と言っていいですよ。
勿論、他のどんなものに対して謝ってもいいですよ。
という歌です。
最後の歌詞「死んじゃってごめん」は、この歌の主人公、この調子じゃ死んだ後も謝ってそうだなと思ったので入れました。