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愛唄

恋することは簡単で、
愛することは難しい、
そんな世界で生きている。

求められても求めても、
与えられても与えても、
たったひとつも残らない。

甘えられても甘えても、
ウソをついてもつかれても、
結局もとに戻ってく。

抜け殻抱いてお腹を空かし、
足跡辿って一周回る、
影を踏んだら後退り。

明日明後日枕を濡らし、
ただただ待ってただ待って、
やって来るのは働きアリ。

恋に落ちて自分を失い、
愛に溺れて貴方を失う、
恋にも愛にも嗤われる。

愛するために恋を嗅ぎ、
明日のために愛を抱く、
そんな人生歩んでく。



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恋することは君に向かって手を伸ばすこと、愛することは君と手をつないで歩いていくこと。そんなことも考えたことのなかった19才の私にはまだ恋愛は早かったのかもしれない。君に好かれようと必死で無邪気だった私は付き合ってそう長くも経たずに振られてまた一人になった。



「はい、これお土産」
「なんとなくケーキ買ったよ」
「これあげる」
「ドーナツ好きって言ってたよね?」
「後で撮った写真送るわ」
「好きだよ」
「ねぇ、手、つなぎたい」
「キスしよ、ずっと」
たくさん求めて、たくさん与えて。たくさん求められて、たくさん与えられて。でもそれも全部過去のもの。形のあるものもないものもなんにも残ってない。


「もっといたい」
「昨日?バイトだよ」
「帰りたくないな」
「あー、明日はサークルなんだ」
「ぎゅってして」
「なんか体調悪いんだよね」
「なんか、今日親いないらしい」
「ごめんね」
たくさん甘えて、たくさんウソついて。たくさん甘えられて、たくさんウソつかれて。どれがホントでどれがウソだったのかは今でもわからない。ずっとウソだったのか、いつからかウソが多くなったのか、でも一つもウソがなかったは思わない。あれだけお互いbareを晒したのに今はすれ違っても他人のふり、何だったんだろう。


君は知らないでしょ、君の家からこっそり持って帰ったTシャツを抱きしめながら寝た夜のこと。私が自由にできるのは君の匂いだけだった。
君は知らないでしょ、会えない間、LINEもインスタもTwitterも君との過去を何周もしてたこと。間違えて瞬間既読ついちゃって見てたのバレちゃわないかビクビクしてたよ。間違えて過去のにいいねしちゃって見てたのバレちゃわないかドキドキしてたよ。



会えない間、毎晩君を想って泣いてたよ。ずっと、ずっと会いたかった。
でも君は忙しそうだった。私といるときだってサークルとかゼミとかのことばっかり考えてた。私と過ごすことは君にとってタスクの一部なの?私とのデートはスケジュール帳とToDoリストのどっちに入っているの?私といる間に私以外のこと考えてなかった?



確かに私はおかしかった。君に好かれるために自分のことを犠牲にしてた。24時間君のことしか考えてなかった。友達とも遊びに行かなかったしバイトも勉強もいい加減になった。そうしてやっと手をつないで歩き出した。でもそれもすぐに終わった。君とは歩調が合わなかった。だって君は私を見ていないんだもん。


”恋””愛”初心者の私はどちらもうまくできずに終わった。
時間も経って君のことで泣くこともなくなってきた。
「大丈夫、いいところをちゃんと見て好きになってくれる人は絶対いるから」「絶対また好きな人できるし、なんとも思わなくなるよ」って別れた直後に友だちに言われた。幾分時間も経ってそれが正しかったことがようやくわかった。結局君に夢中だった期間がどういったものだったか表現するのは難しい。少なくとも君といた期間の写真フォルダは見たくない。でも私は幸せになりたい。そのために辛いことをたくさん経験しなくちゃいけないことも知っている。たくさん恋愛して幸せになる。そう決めたから。

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恋することは簡単で、
愛することは難しい、
そんな世界で生きている。

求められても求めても、
与えられても与えても、
たったひとつも残らない。

甘えられても甘えても、
ウソをついてもつかれても、
結局もとに戻ってく。

抜け殻抱いてお腹を空かし、
足跡辿って一周回る、
影を踏んだら後退り。

明日明後日枕を濡らし、
ただただ待ってただ待って、
やって来るのは働きアリ。

恋に落ちて自分を失い、
愛に溺れて貴方を失う、
恋にも愛にも嗤われる。

愛するために恋を嗅ぎ、
明日のために愛を抱く、
そんな人生歩んでく。

〜〜〜〜〜

さようなら。大好きだったよ。大嫌いだよ。

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