逃げるは恥だが役に立つ

 3月28日放送の【星野源のオールナイトニッポン】にて設けられたメールテーマが「星野源ANNを聴いたきっかけ」でした。

 何度かnoteに書いたことあるような気がしますが、僕が初めて聴いた深夜ラジオが何を隠そう星野源のオールナイトニッポンでした。
 当時中学3年生、高校受験真っ只中の僕は、当時放送されていたドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』を毎週の楽しみにしていました。実家はリビングにテレビが一台あるのみで、録画をしたりリビングで見たりするのはなんか嫌だったので、当時使っていたゲーム機のブラウザからTVerを開いて見逃し配信で見ていました。今考えると推奨環境なわけなかったんですが、見れていたので結果オーライです。
 そもそもなんで当時の僕が「逃げるは恥だが役に立つ」を見ていたのか、正確には覚えていません。推察するに、半沢直樹“2013.7~”(堺雅人)リーガルハイ2“2013.10~”(堺雅人・新垣結衣)の流れからの、逃げるは恥だが役に立つ“2016.10~”(新垣結衣・星野源)への興味だったんじゃないかなと思っています。

 6年ぶりにドラマを見て、そのままスペシャルドラマも見返して、今見るとグサグサ刺さる言葉ばかりでした。自分なりのメモも含め、引用させて頂きます。

(森山みくり)「誰かに選んで欲しい、ここに居て良いんだって認めてほしい、それは贅沢なんだろうか。みんな誰かに必要とされたくて、でもうまくいかなくて、いろんな気持ちをちょっとずつあきらめて、泣きたい気持ちを笑い飛ばして、そうやって生きているのかもしれない。」

ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』#1 プロの独身男と秘密の契約結婚 より

(土屋百合)「人を好きになるのってさ、不安になるのよね。自分が自分じゃなくなって足元がグラグラして、委ねられないうちにどこへもいけなくなるんだわ。」

ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』#4 私、恋人を作ろうと思います! より

(森山みくり)「変わったんじゃないよ。気がついただけだよ。」

ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』#6 温泉一泊旅行にまつわるエトセトラ より

(津崎平匡)「何が見えているか知りませんが、違うものが見えていて当然じゃないでしょうか。僕とあなたはあまりにも違う。僕はこんな場所で人に皮肉をふっかけるような自信に満ち溢れた人じゃないし、生き方も見た目も何もかも違う。根本的に違うんです。」

ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』#8 離婚と実家と運命の相手 より

(津崎平匡)「だから嫌だった。恐れていた失敗を、不甲斐ない自分を。だからプロの独身として線を引き、壁を築いて、安全なところで1人。ずっと1人。」

ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』#10 恋愛レボリューション2016 より

(津崎平匡)「面倒を避けて避けて、極限まで避け続けたら、歩くのも食べるのも面倒になって、息をするのも面倒になって、限りなく死に近づくんじゃないでしょうか。生きていくのって面倒くさいんです。それは一人でも二人でも同じで、それぞれ別のめんどくささがあって、どっちにしてもめんどくさいんだったら、一緒にいるのも手じゃないでしょうか。話し合ったり無理な時は時間を置いたり、騙し騙しでもなんとかやっていけないでしょうか。やってやれないことはないんじゃないでしょうか。」

ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』#11 夫婦を超えてゆけ より

(森山みくり)「たくさんの道の中から思い通りの道を選べたり選べなかったり、どの道もめんどくさい日々だけど、どの道も愛おしい日もあって、逃げてしまう日があっても、深呼吸して別の道を探して、いつだってまた火曜日から始めよう。」

ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』#11 夫婦を超えてゆけ より

 第一話の森山みくりのセリフはなかなかダメージがデかく、頭の中でずっと「それは贅沢なんだろうか」がこだましています。中学3年生の時に見た意義ももちろんあったし、今こうして見返した意義もあって、目を背けてばっかりじゃなく、たとえ苦手でも、たとえ柄じゃなくても、見なくちゃいけない避けては通れない事柄に、今なら向き合える気がします。

 それと、源さんももちろんなんですがそれを貫通して平匡さんをも尊敬したくなります。


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