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【カラダ】直感力を養おう
直感を第6感のように思っている人も多くいると思いますがそうではありません。直感力を養うにも日々のトレーニングが必要です。特に自分の体についてはそうです。
この痛みは悪い痛みだろうか?それとも大丈夫なものだろうか?
この痛みを抱えたまま運動をして、問題ないだろうか?それとも悪化するだろうか?
この体のだるさは悪いものだろうか?それともただの疲れだろうか?
普段から自分の体をよく観察していればわかるようになります。
治療家やトレーナーの多くは、言いなりになるクライアントの方が扱いやすいと感じています。それは、言いなりの方が“可愛げがある”“一生懸命だから助けたい”と感じるケースと、“お金儲けになる”と感じるケースがあります。善意であろうと悪意であろうと、言いなりは支配、洗脳です。だからどちらも「ノー!」
己の体を自分以外の他人に支配させてはいけません。
例1)演技をするアスリートの話
私が以前トレーナーとして担当した団体には約50名のアスリートがいました。トレーナーは私1人。その中の主要アスリートのパフォーマンスが過酷だったので、私は毎レッスン終了後に体調を確認をしていました。
「大丈夫ですか?痛いところや違和感はありませんか?」
「大丈夫です。どこも痛いところ、不安なところはありません。」
毎日毎日同じ質問をして無事を確認していました。
それがある日、突然、
「アキレス腱が切れそうです!」
と返事が返ってきました。
患部を診ると確かに腫れていて熱を持っています。腱の炎症は徐々に起こるもので、突然こんなことにはなりません。
「毎日確認しましたよね。昨日は“大丈夫”だと言っていましたよね?」
尋ねると
「昨日は全く痛くなかったし、何も違和感はありませんでした。」
というのです。そんなわけあるか!
じっくり話を聞いてみると、原因は過去にありました。
そのアスリートが高校生のころ、練習がハードでアキレス腱に痛みが生じた時に、
「先生、アキレス腱が痛いです。」
と訴えてそうです。すると、顧問の先生(監督)から
「いいや、痛くない。それは痛みではない。」
という返事が返ってきました。そんなやりとりが何度かあり、
「これは痛くないんだ」と思うようになり(洗脳され)、症状がひどくなるまで(アキレス腱が切れる寸前になるまで)痛みを感じなくなってしまいました。
例2)長距離ランナーの話
ある大学生長距離ランナーが腰痛を抱えて私のところにきた時のこと。
「どこが痛いですか?」「いつ痛みを感じますか?」
という質問にはちゃんと答えていました。しかし、
「何が原因だと思いますか?」
という質問に対しては黙ってしまいます。
少し考えてから、
「治療院の先生には筋力不足が原因と言われました。」とか
「チームトレーナーには体幹が弱いと言われました。」とか
“自分ではない誰か”の言葉しか出てきません。
ちなみにこのランナーが私のところへきたのは、チームトレーナーの指示でした。
痛みについて順を追って質問をしてみました。
普段何もしていない時にも痛みはあるのか?→ない
準備体操の時は痛みがあるのか?→ない
走り出していつ痛みを感じるようになるのか?→走り出して10Kmくらい
痛みが出たした時に何が起こっているのか?→走行フォームが変わる
なぜフォームが変わるのか→タイムが上がらなくて焦るから。
フォームを変えて走り続けて理想のタイムは出るのか?→痛みが原因で途中で走るのをやめている
このように細かく質問をすると問題点が見えてきます。書き出すと一目瞭然でしょう?筋力不足でも体幹が弱いわけでもありません。
「治療家やトレーナーならこのくらい質問をちゃんとしましょうよ」という思いはさておき、自分の体のことなので、質問などされなくてもこのくらいの説明はできる必要があります。
誰でもない自分の体のことなのですから。
おそらく小さいころから自分以外の誰かが、自分の体についての“判断”をしていたのでしょう。自分の体を観察したり考えたりする時間や機会を与えないというのは、「思いやり」でもなんでもなく、思考力のない大人を作り出す行為なのです。
目標を確認する
自分は何を成し遂げようとしているのか?
大会には誰だってベスト・コンディションで望みたいはずです。痛みや違和感はできるだけないほうがいいに決まっています。まして、大会直前にケガなどしたくはありません。
ベスト・タイムを出したいのに、完走できなかったら意味はありません。
達成したい目標があれば、それを基準に今なのをすべきなのか、何を優先すべきなのかを考えることができます。
観察、感じる
【疲れ】
どこに疲れを感じているのか?
どの筋肉や部位が張っていると感じるのか?
【痛み】
どこに痛みがあるのか?
いつ痛い?
痛みの種類:ズキズキ、ズ〜ン(重みのある痛み)、チクチク、、、
痛みの場所:ピンポイント、広範囲
【腫れ、むくみ】
腫れやむくみはあるか?
【大きさ、太さ】
反対側と比べて、
前日と比べて
患部が大きくなっていたり、太くなっていたりしないか?
【熱感】
反対側と比べて、
前日と比べて
患部が熱く感じないか?
対処してみる
【冷やす】
熱感がある、腫れている時はとりあえず冷やしてみましょう
【温める】
筋肉が硬くなっている、疲れていると思ったら温めてみましょう。
*個人的なトレーナー経験によると、「気持ちが良い!」と感じる方を選ぶと良いでしょう。
【動かす】
疲れている、むくんでいると感じる場合は、ストレッチなどで動かしてみましょう。
【休める、固定する】
動かして激痛がある場合は患部を休ませてあげましょう。
結果を受け止める
対処をしてみてどうだったか?
対処→結果をしっかりと受け止めます。
これをくり返すと、どういった痛みや症状の時に何をすれば良いかという、判断という名の「直感」が鋭くなります。
私は指導をする際に
「痛み、違和感があったらすぐに言ってくだい」
「自宅で行う時も、痛みや違和感があったらすぐにやめてください」
と必ず伝えます。それなのに、
「教わった運動を自宅でやったら痛くなった」
「違和感はあったけど、教わったものだから大丈夫だと思った」
「痛みの出る運動を教えたあなたが悪い」
という大人は案外多くいます。
テレビや雑誌で運動を紹介するときに必ず「*自己責任で行ってください」とか「*効果には個人差があります」と明記されている理由はこれでしょう。
直感で行って間違えたのであれば、また経験を積み上げて直感力を磨いていけばいいだけです。しかし、自分の行ったことに責任を持てずに責任転嫁を繰り返していると、指導をしてくれる人がいなくなってしまいます。そればかりか、痛みを繰り返すことになり辛い思いするのは自分なのです。
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株式会社りとるジム
カラダとココロのメンテナンス
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