もぐら君のお願い🎄 5.黄泉の国

もぐらのもぐもぐは
せっかくサンタクロースに
なれたのに
すっかり
子供たちのことも忘れて

美しい自然の中で
うずうずがはじまりました。

「あっちの月明かりが気になる
光の方へ行ってみよう。」

月明かりの向こうから
美しい音色の鐘が聞こえ
たくさんの人たちが
お祈りをして…

なんてきれいなんだろうと、
しばらく高い塔の上をくるくる
旋回しながら何度も
そこに集まった
子供たちの顔を見てました。

「しんのすけ、翔平くん…
まりっぺだ！
お人形好きなりなちゃん
みんなのプレゼント待ってるからね」

教会の鐘が聞こえると
ロマンチックな気持ち
ノスタルジックな気持ちになり
もぐもぐは
「あーもう少し飛んでいたい」と
サンタの任務を忘れて
大声で叫びました。
忘れるところがもぐもぐらしい！

「まだ時間はあるさ。
向こうの海まで行って
それから
お月様のお顔海に映ったお顔見て
それから
それから
みんなのところに行こう…」

トナカイも
もぐもぐが手綱を取ると
海までひとっ飛びして

海に映ったお月様は
とても優しいお顔して
お母さんモグモグ
お父さん
それから
おばあちゃんまで
お月様の中にいました。

もぐもぐは
お父さんがにっこり
「よかったなぁ！もぐもぐ
立派なサンタさんだ。
お前は地もぐり
もぐらのほこりだ。
立派な
サンタクロースだなぁ」と
語りかけでくれ
楽しく時を過ごし

ほんと
ステキなクリスマスだ！
そう思うと
とても暖かい気持ちになりました。
　　　　　つづく