那須塩原(栃木県)、車なし日帰り探鳥旅
突然思い立って、前からちょっと気になってた那須に日帰り探鳥旅してきました。
那須といえば子供の頃に何度か親に連れられてきたことがあるはずなんですがほとんど覚えていません。雪の中、車がスリップしかけて肝を冷やしたことくらいしか…
とはいえ名の知れた(?)観光地という認識があったので、一回自分でも行ってみたいな〜と思ってたんです。動物園大好きだし。それで行ってみたわけなんですが、結論を先に言いますと車なしで行く場所ではないです。
例の如くまたこの本に頼って決めた行き先は「千本松牧場&那須野が原公園」。
観光地に行くなら探鳥だけじゃなくてちょっと観光もしたいから牧場、公共交通機関でアクセスができる、また先日の札幌でちゃんと撮影できなかったカワアイサをもう一度見たいのでいるらしい場所で選びました。
前情報とかいいから野鳥が見たい方は「探鳥スタート!」からどうぞ
千本松牧場へのアクセス
東京方面から那須塩原駅までは新幹線で1時間ちょっとくらい。そこから宇都宮線で1駅隣の西那須野駅へ、さらに西那須野駅から千本松牧場へはJRバス関東で15分くらい「千本松」下車。バスは1時間に1本ペースくらいであるので比較的アクセスしやすい方かな。
西那須野駅にはタクシー乗り場もあったので、バスの時間が合わない時はタクシーでも良いかもしれません。
千本松バス停から牧場へは徒歩5分くらい、那須野が原公園へは徒歩20分くらいでしょうか。
どこから探鳥する?
千本松牧場と那須野が原公園はほぼ隣接していて、徒歩でも周ることが出来ます。ただバス停千本松から那須野が原公園へ徒歩で行くには、探鳥が趣味じゃない人からしたら結構苦痛かも。何もない道を20分とか歩かねばなりませんし、行った先も言うて公園ですから特別な何かがあるわけではなく。桜と紅葉はあるかもだけど。バーダーからすれば楽しい道中ですが、普通の人は車で行くのが良いでしょう。
「新日本の探鳥地 首都圏編」には牧場をぐるっと巡るルートと、公園方面へ向かう2つのルートが紹介されていました。
それが牧場のことを調べても、牧場自体の営業時間が分からなかったんです。中にあるカフェとかの営業時間は細かくあるんですが、その敷地内に入れる(探鳥ルートを歩ける)時間が何時からなのかが分からずじまいでした。帰り際に見た感じだと牧場の施設が開いてなくても敷地内には入れそうな雰囲気ではありましたが真偽はわかりません。
探鳥はできるだけ早い時間から進めたいので、牧場内のルートは後回しにして、バス停から那須源流探訪の小径という川沿いの整備された真っ直ぐな散策路を歩いて公園へ向かうことに。
那須源流探訪の小径
小径はこんな感じで本当に綺麗に整備されてて、アップダウンもなく歩きやすい。
川は人工的に整備されすぎて水鳥はいませんでした。食べ物があまりなさそう。川の対岸は人が立ち入れないゾーンが多そうで針葉樹を含む林が広がっていて水辺もあり、小鳥には過ごしやすそうな環境です。
この時平日朝の8時半か9時頃だったと思いますが、2人としかすれ違いませんでした。往復で1時間以上はこの道にいたのに。静かで探鳥しやすい環境です。
探鳥スタート!
少し前の木が揺れてるような?双眼鏡で見てみると…
今日のウェルカムバードはカケスでした!しかしいつもちゃんと写真が撮れない…薄暗いところにいることが多くてp950のAFが全然合わない間に飛び去ってしまうんですよねえ。p950は暗所が苦手すぎるし、私もMFが苦手すぎます。
カケスがいたあたりに近づいてみると…
わ〜!初見です!赤みがかわいいベニマシコ
この下にある川よりも小さい水路みたいなところが深さも流れの速さも小鳥にはちょうど良いようで水飲みに使ってるみたい。さっきのカケスもおそらく水を飲みに林から出てきたところを目撃できたようです。
こうしてみると赤みに差がありますね。右の子は左よりも若いのかな?顔がまだ全然赤みがないですね。
ベニマシコを堪能し先に進みます。
そんなこんなで那須野が原公園に到着しました。
那須野が原公園に来た理由は、園内にある赤田調整池という農業用のため池にカモたちが越冬のために集まると聞いたからなんです。池を一望できる展望台に入場料を払って3階の野鳥観察室とやらに行ってみると…
よく見ていただくと池に黒い点がたっくさん浮かんでて、手前の岸にもぎっしり!全部野鳥です!
あの、しかしながら、ものすごく遠いです。手持ちの8倍の双眼鏡では手前にいる種類ですら識別がかなり難しいです。アイサ類くらいはっきりカモと形が違って色も派手とかであればかろうじてわかる程度です。
上の写真でみると、池の周りに歩けそうな道がありますよね。でもこちらは立ち入り禁止エリアで池に近づくことができません。さらに周りが土手のように高くなってるので下に降りてみても池が隠れてしまうのです。
これは探鳥用のスコープを持っていないと観察ができないと思います。10倍程度の双眼鏡ではあまり変わらなそう。せっかくこんなにいっぱい居るのになあ〜!
5階の展望台には景色を見る用の100円双眼鏡(観光地によくある固定されてるやつ)があったので使ってみましたが、遠景を見るためのものだからか逆に池は近すぎてピントが合いません。。角度も微妙に向けづらい位置にあり探鳥向きではありませんでした。
冬は野鳥観察室にスコープがあるとどこかで情報見た気がするんですが、私が行ったときはありませんでした。
でもこんな掲示板があってよかったです。やはり現地の探鳥記録ほど参考になるものはないので…タゲリとかみてみたいなあ。
展望台を後にして、公園をぐるっと回ろうかなと思っていたんですが、実は「せっかく那須に行くなら那須どうぶつ王国に行きたい」という願望があり公園はさらっと眺める程度で離脱しました。数分の園内で見れたのはカワラヒワ、モズ、ハクセキレイ、カラスくらいでしょうか。
また那須源流探訪の小径を通ってバス停方面に戻ります。
札幌で見すぎてレア感がなくなってしまったアカゲラさん
行きにベニマシコがいたあたりに小鳥がいっぱいいるな〜と見てみたら
あれ?なんか違う子が混じってないか…?
わー初見!枝被りしちゃってるけど冠羽かっこいいねえ
なんだカワラヒワか〜って見落とすところだった!
一緒にいたパートナーはビンズイとシメっぽいのもみたと言っていたのですが私は見れず…!AFが合わないp950と格闘してる間に見逃すことが多すぎるなあ。でもこれ以上大きくて重いカメラは嫌だよ…このサイズ感でAF野鳥によく合うカメラってないんですかね…
そうして千本松牧場へ移動し、お昼にジンギスカンを食べ美味しいチーズやアイスもいただきました。牧場探鳥は時間がなくてできず。ちょっと牧場を歩いているだけではカラスとかくらいしか見えませんでした。
この日見た野鳥
カケス、ベニマシコ、アトリ、カワラヒワ、シジュウカラ、ヤマガラ、コゲラ、アカゲラ、カシラダカ、モズ、ハクセキレイ、スズメ、ハト2種、カラス2種、ヒヨドリ、カワアイサ、なんかカモ色々(そんな)、アオジ(声)、多分シメとビンズイ あとは新幹線の車窓からダイサギをみたくらい
おまけ 那須どうぶつ王国
幼少期楽しかったことをパートナーとも共有したい派の私は那須どうぶつ王国にどうしても行きたくて、千本松牧場から無理して行きました。
これ以降は野鳥の写真でてきません。
調べてみるとそもそも那須どうぶつ王国は車で行くのが前提なんですよね。最寄り駅からの公共のバスはなく、シャトルバスは1日1便のみでしかも事前予約制です。午前は探鳥したい私は時間が合いませんでした。
そうすると本当にタクシー以外の選択肢がありません。時間をできるだけ短縮するために千本松牧場にタクシーを呼ぼうとタクシー配車アプリを見てみると<サービスエリア外>で配車できず。牧場に掲示してあったタクシー会社に電話してみると「近くにタクシーいないから30分かかります」と言われ、30分後ならバスが来るからバスで駅に行くことに。
バスで西那須野駅へ戻り、そこのタクシー乗り場からどうぶつ王国へ向かうことにしました。1時間弱くらい、ええ。わかっていましたがびっくり金額です。タクシー代1万円以上します。そこまでして行く価値があるのかは人それぞれですね。
到着したのは14時頃、閉園まで2時間半。しかも閉園30分前には動物は展示終了するとのことで要は2時間です。果てして周りきれるのでしょうか。
たまたま猛禽類のショーが始まるタイミングだったのでそれは見なくちゃ!!と行ってみたらこれがまあ楽しくて。
野鳥好きになる前からも牧場や動物園、水族館のショーは好きでよく見ていましたが、今見るともう、感動5倍くらいです。ちょっと泣いた。
猛禽がこんなに直近を飛んでくれるなんて野生ではそうありませんし、日本では見れない種も多く…ありがてえ〜タクシー代と入園料はチャラになったも同然です。フクロウの羽音のなさ感動的だった…
ポケモンのひこうジムってこんな感じかな〜〜スタッフの人がみんな同じアウター着てたからジムトレーナー感があった。推せる。
大満足でショー会場を後にし、牧場らしく羊や馬、トナカイなどを堪能し、猛禽エリアも。
昔は素通りしてたかもしれないですね。井の頭動物園の鳥コーナーも今めちゃくちゃ面白く感じるもん。
違うエリアにはライチョウが!
ライチョウは!来年野生のに会いに行きたいと思ってる!!
他の人が全然興味を示してないヨタカで大喜びする私たち。ヨタカに会えるとは思ってなかった!飼育リストに書いてあった?!?しかも仕切りがなくほんの1,2m先です!ヨタカかわいいよ〜〜〜〜〜いつか野生でも会ってみたいけど難しそう
なんとかセイタカシギもいたみたいなんですが、時間切れで展示終了してしまっていました。。他にも鳥いたっぽいんですよね〜〜う〜ん流石にショー見て2時間じゃ無理だったか。ヨタカに大興奮して撮影しまくったりビントロングの交尾シーンに遭遇してじっくり観察してしまったし…動物好きは所要時間最低4時間はあった方がいいんじゃないだろうか。
犬猫ふれあいもしたかったけどこちらも時間切れ。しかし猛禽ショーとヨタカでめちゃくちゃ満足していたので悔いはありません。車なしにはアクセスが悪すぎてリピが難しそうですが次があるならもっとじっくり来たいですね。
帰りは新白河駅という最寄り駅にタクシーで帰りました。1万円ギリしないくらいでしたね。たっけぇ〜そうして新幹線で東京駅に帰ってきたのでした。
初見鳥も見れて、ご飯も美味しかったし、どうぶつ王国で猛禽ショーやヨタカも見れて楽しい日帰り旅行でした!でも車なしにはリピは難しいかな