バードウォッチング、楽しいよ!!その2
その1はこちら
探鳥の楽しさを共有したくて知人やSNSで「バードウォッチング、すごく楽しいよ!」と話しても「へ〜」「はあ?」と全然見向きされなくて面白くなってきた探鳥1年生の私が、人に勧めるにはまず自分の話を整理しつつ魅力をまとめてみようnoteです。その2
その1の前に途中まで書いていたので一部内容が重複します。また野鳥観察をしたことない人に向けて書いてるので既にしてる方はご存知の内容ばかりです!
\ すごく長いよ /
長すぎて目次畳まれてる…
わたしのこと
私はフリーランスのグラフィックデザイナー兼イラストレーターです。(ちなみに今のところ仕事で鳥を描く予定はない。野鳥LINEスタンプは自分が使いたいから作るかもしれないけど)
そしてそれはもう、生粋のインドア派。
仕事も家でしてるし放っておくとゴミ捨てとスーパー以外では外出しない。愛猫もいるし。そんな激烈インドア派が野鳥見たさにハイキングに行くまでになったんです。
ちなみに東京郊外の普通の住宅街に住んでいます。なので大自然が身近な方からすると何当たり前なこと言ってるんだ?ということがあるかも。
野鳥に興味を持ったきっかけ
きっかけはyoutubeで「身近な野鳥◯◯種類」的な動画を見た後に、近所のいつものお散歩ルートを歩いていたらアオゲラという日本固有種のキツツキに出会ったことから始まります。
このnoteでもその時のことを書いてます。
■私が思う、バードウォッチングの10個のいいところ
1. 自分のペースで、いつでもどこでも楽しめる
野鳥を観察していて、自分が初心者であることを誰かに急かされたり責められたりすることはない。後述する野鳥観察の簡単なマナーさえ守っていれば、誰かにどうこう言われることはほぼない。毎日熱心に観察しようと、数ヶ月に1回だろうと、野鳥の名前を全然覚えてなくても、そこにいていいのです。適した服装はあれど、立派な機材を持ってる必要なんて全くない。
どんな都会だってカラスやハトは大体いる。そのカラス、ハシブトガラス?ハシボソガラス?ああ、スズメが寒くてまんまるだね。ヒヨドリは今日も賑やかだなあ。あの木はなんだか小鳥がいっぱいいるけど鳥にとって美味しい木の実がなってるのかな?とか。
野鳥観察目的でない外出のときも、退屈になりがちな移動時間やバスを待ってる時間がすごく楽しくあっという間に過ぎるようになった。
2. 季節によって見れる野鳥が変わる
「渡り鳥」って聞いたことがありますよね。私もその言葉は知ってたけど、実際いつどんな鳥が渡ってくるのかとかあまり考えたことはありませんでした。
野鳥図鑑を見始めると真っ先に書いてある渡りの区分は簡単に言うとこんな感じ。(これ以外にもあります)
夏鳥…春に渡来、繁殖期を日本で過ごし、秋に渡っていく鳥
冬鳥…秋に渡来、日本で越冬し、春に渡っていく鳥
留鳥…一年中いる鳥
漂鳥…例えば夏は高山、冬は平地と国内で季節により場所を変える鳥
例えば私が大好きな吉祥寺にある井の頭公園には大きな池があります。いつ行ってもたくさんの人が公園を歩いていて、地元の方や学生はもちろん観光に来てる方もいて様々です。池にかかる橋の上で記念撮影するのが定番というか、つい撮りたくなってしまう素敵な景色なんですよね。
そうして多くの人が毎日見ているはずのあの池、夏と冬では池にいる鳥の種類・数が全然違うのに気づいている人はどれくらいいるんでしょう。カモなどの水鳥はほとんどが冬鳥です。今まさにどんどん渡来してきていて池が日増しに賑やかになってるんですよ!
私が井の頭公園に初めて行った時から多分10年以上経ってると思うんですけど、季節によって池にいる鳥の数が増減してるなんてまっっったく気づいてませんでした。こんなに何度も行ったことがあるのに、今年初めて知ったんです。
さらに、繁殖期と非繁殖期で羽の色が異なる種類が結構います。
羽の色ではなく目の色や嘴の色が変わる種類も。また幼鳥、若鳥、成鳥でも羽色が違うことが多いです。イノシシでいうウリ坊、その鳥版。(もっと全身派手な色の変化する種類もたくさんあるんですが、手持ちの写真で比較できたのはカワウだけでした)
同じ種の野鳥でも、幼鳥→若鳥→成鳥の見た目の違いに加え、夏羽と冬羽の違い(生え変わり途中もある)、繁殖期にしか聞けない鳴き声があり、冬だけ群れで行動するなど季節性の違いが様々あるのです。(※種類によって変化あるなし様々です)
3. 渡りの季節の"期間限定"な面白さ
渡り鳥って長距離を移動するには一気に行くのではなくて、途中途中休憩して栄養補給しながら進むんです。考えてみればそりゃそうですよね。
例えば夏、標高が高い場所で暮らしていた夏鳥が海外へ渡る時、平地の公園に寄り道してくれます。本来なら夏の山や海外に行かなきゃ会えない野鳥が、近所の公園で見れる時期があるんですよね。
葛西臨海公園などの干潟がある場所では旅鳥といって日本で繁殖も越冬もしないけど渡りの休憩ポイントとして日本に立ち寄る水鳥がその時期だけ見れたりとか。
渡りの時期は種類によって早めとか遅めとかありますし、その年によっても多少変わるので共通してこの時期!というのがあるわけではないのが、言い換えれば変わるがわる渡り鳥を見れるチャンスが毎年春と秋にあるということになります。種類によって数日〜長くても1ヶ月程度でしょうか。期間限定ってロマンがある。
4. いつでもかわいい留鳥たち
野鳥興味がない人でも名前を知ってる野鳥って、やっぱり渡らない留鳥が多い気がします。一年中同じ場所にいてくれるので目に入る機会が多くなりますからね。
私が野鳥観察にハマる前から知っていた鳥の名前は、ハシブトガラスとハシボソガラス(でも見分け方はイマイチわかってない)、駅前によくいるハトとちょっと緑があるところにいる気がするキジバト、目の周りが白くて可愛い緑色のメジロ、駐車場でたまに見るハクセキレイ、スズメはもちろん知ってる。あとはカワセミも聞いたことあるな、シマエナガも有名だよね。ウグイスは声はわかるよ!見たことはないけど…と、そんな感じでしょうか。見事にみんな留鳥ですね。
いざ野鳥観察を初めてみると、少なくとも私の地域ではスズメよりシジュウカラの方が多いです。(近年スズメが減少しているせいもあると思います)
シジュウカラなんて聞いたことなかったです。存在に全く気づいていませんでした。でも本当にスズメより多い。見ない日はありません。鳴き声の種類が多く、単語だけでなく2語とかの文章で意思疎通ができるんだそう。すごい。
野鳥観察を少しでも続けると、留鳥っていつでもどこでもいるのでだんだん「なんか小鳥がいるけどまあシジュウカラやろ」みたいな存在になってきてしまうのは否めないんですが、身近だからこそ行動をよく観察できるんです。
それから「ホーホケキョ」って鳴き声を聞いたことない人はいませんよね。春の訪れを教えてくれるようなあの声はご存知ウグイスの"さえずり"です。
「ホーホケキョ」は春にしか聞けませんが、ウグイスは1年中いる留鳥です。藪の中を好む上、地味な色合いなので見つけるのにはコツがいりますが常に身近にいるんですよね。
ちなみに、さえずりって「綺麗な鳥の声」くらいの認識だったんですけど(調べるとそれも間違いではないみたいですが)、実は「繁殖期のオスの鳴き声」を指すんです。ホーホケキョは、春の繁殖期にウグイスのオスが縄張りを宣言してメスを惹きつけるための声なんです。メスも囀る種類もいますし、そもそも囀らない種類もいます。中には猫など他の動物の鳴き真似をする野鳥もいるんですよ!
5. 国内旅行がたのしい
身近な野鳥観察もいいんですけど、特に夏は平地の公園程度の場所には留鳥しかいなくなることが多いので自然と北に行くか標高を上げて探鳥に行きたくなります。そもそも平地は夏暑すぎて探鳥とかしていられないし。
種類によっては北海道以北にしかいないとか、この鳥は九州以南にしかいないとか、特定の離島にだけいる種類もあります。
それでこの9ヶ月、インドア派の私からすると考えられないくらいおでかけしました。電車で行ける範囲から飛行機まで。
"野鳥が見たい"という私に今までなかった視点で旅行先を探すと、ええ?国内にこんなに魅力的な場所があったの?という驚き。上高地なんて最たる場所で、今まで全く知らなかったのです。だってインドア派はハイキングなんてしませんから。
フリーランスは仕事とプライベートの境界線が曖昧で家にいる限りは良くも悪くも常に仕事ができてしまうので、旅行の予定を立てることで強制的に仕事シャットダウンしてリフレッシュできるんですよね。
来年は立山黒部アルペンルートに行ってみたい。上高地もリピしたい。北海道や沖縄もまた行きたいです。三宅島にも行ってみたい!行きたいところがたくさんあるって、日々を彩ってくれます。
6. 知的好奇心が適度に満たされる
大人になってから、知的好奇心が満たされる機会ってめっきり減りませんか。
私は近年だと、動画もやってみよ♪ってAfter EffectsとPremiere Proを勉強し始めた時と、その数年後に3DCGもやってみよ♪ってBlender始めたときですかね。ええ、要するに仕事と密着しています。もちろんそれもいいんですけど、仕事と全く関係ない分野の知的好奇心ってもう、全然くすぐられる機会がなくないですか?
私は仕事がライフワークですから、今まであったあらゆる趣味が基本的には皆仕事と地続きなんです。かわいいカフェを巡るのも、おしゃれな本屋に行くのも、好きなバンドのライブに行くのも、ゲームをするのだって仕事と全くの無関係ではいられません。好きな漫画の二次創作したところで地続きどころか隣の椅子くらいの近さ(?)です。
何しててもすぐに「あ、これ資料にいいな」と思ってしまう。まあそれが苦ではないからライフワークとも言えますが、とはいえ趣味活動をして心からリフレッシュできる機会があまりなかったんですよね。
そこに突然現れた野鳥観察という趣味、全てが地続きだった私の世界に現れた離島です。リゾート離島です。
調べれば山ほど情報があり、本屋に行けば図鑑や写真集がたくさん並んでいます。この9ヶ月で購入した野鳥に関する本は15冊くらいでしょうか。
youtubeにもたくさん野鳥動画が上がってて日々楽しませていただいてます。あとは野鳥ライブカメラを一日垂れ流しにしておいたりとか。ネトフリ等の野鳥の映像作品も片っ端からみてる。
そうしてネットや図鑑で得た知識を持って観察に出向くと、自分の目で確認できるんです。実際に見れるというのがポイントだと思います。
いや別に野鳥じゃなくて、例えば小動物とか植物とかでもよくない?って、確かにそれはもうあなたの興味があるもので良いと思うんですが、野鳥はどこにでもいる。私はこれにつきると思います。
何も山奥に行かなくても、海外に行かなくても、本当にどこにでもいますよね。車がなくても、遠出しなくても気軽にいつでも観察することができる、それが野鳥だと思うんです。
今日見たあの鳥はなんていうんだろう?あの行動の意味はなんだろう?って気になって調べ、得た知識を再度フィールドでこの目で観察することができ、繰り返し観察することで新たな発見があり、調べてまたフィールドに行きたくなる。すごくいいサイクルじゃないですか。私は大人になってから仕事に関係ないことでこんなワクワクすること、もしかしたら一度もないかもしれません。
ただ、私は幼少期から"すべてのスキルツリーをお絵描きに割り振った子供"でした。本を読むようになったのは大人になってから。そのためクリエイティブ以外の知識が割と乏しく、野鳥に関する知識も知らないものばっかりで楽しいというバグ(?)があります。
動物好きで普通に勉強して生きてきたパートナーはその知識当たり前では…?という反応をしてくることがありますね。例えば「白鳥がV字に飛ぶのは前の個体が作った気流で後ろの個体が省エネで長距離を飛ぶため」とか、私全然知らなかったんですけど。
7. 遊びの目的が"食事"に終結しない
大人になるとお出かけの目的が食事になりませんか?まあ他にももちろん目的はあるんですけど、その後お茶かご飯かしますよね。お酒でも。おしゃれなカフェやレストランに行って美味しいご飯を食べるってのはそりゃもちろん私も大好き。
でもこの歳で食事が主目的じゃない外出って、すっごい楽しいです。当たり外れの心配もないし。気が楽というか。ハイキングとか体力を使う探鳥や、近隣にコンビニなどがないような場所に行く時は食べ物や行動食がわりにお菓子も持参していきます。帰りにどこかでご飯食べることももちろんありますがそれが主目的じゃないんですよね、伝わるかなあ。元々アウトドアとかが好きな方には何言ってんだって感じかもしれないですね。
(知人友人は勘違いしてほしくないのですが食事の誘いが嫌って話では本当にありません!!!それはそれですごく嬉しいんですけど、そうじゃない遊びのチャンネルが今までなかったから選択肢が増えて良いなって話です。)
8. 散歩は健康にいい
普段から運動を心がけている方には甘っちょろい話でしかないんですが、激烈インドア派はまず家から出ることが苦痛なわけです。じゃあ家でできる筋トレとかしろよって思うでしょ?それができたらもうムキムキになってますよ。
その1でも触れましたけど、医者に運動と食事に気をつけろと言われた経験は一定の年齢以上の方なら割と多いんじゃないでしょうか。かくいう私は早々に言われてしまったタイプでして、一時はジム通いなど頑張っていたもののコロナ禍でそれも辞めてしまいまたインドア生活していたんです。
定期的にインボディ(部位別体脂肪とかが細かく出る立派な体重計)を計測してるんですけど、ここ最近筋肉量が上がっててお医者さんに「運動頑張ってるの?」って言われたんですよ!!バードウォッチングしかしてないのに!!
たかが散歩、されど散歩。しないよりはした方がいい。運動のため嫌々じゃなくて、野鳥が見たい!の気持ちが持てると本当に楽しく散歩できるんです。
9. 景色を見る解像度が上がる
今まで景色ってなんとなく解像度150dpiくらいで眺めてたんだなって思います。解像度で例えるとわかりにくいか、こう、少しぼやけているというか。綺麗だな〜って思うけど、それで終わり。
野鳥観察をしていると付随して木々などの自然にも目がいく。今までもよく通っていた道ですら「この木は落葉タイプだったのか」「この前まだ葉が付いてなかったなのにもう茂ってる?!」「あの木にもこの木にも実がなってる!!」という発見がある。野鳥が好む実や花の植物の名前や特徴を覚えたくなる。
前はこんな住宅街でも自然がそんなに季節で変化していってるとは思っていなかった。桜や紅葉の時期に景色を眺めることはあっても、それ以外の時はあまり意識してみていなかったんだと思う。
野鳥を探すには木をじっくり細かく見なきゃいけないから、勝手に解像度が350になっているというか。世界、こんなに変化しとったんや…と日々驚く。今朝もご近所探鳥に行ったけど先週まで紅葉真っ盛りだった大きなイチョウがすっかり落葉し地面は黄色の絨毯が出来てて、あたりをムクドリが歩き回っていた。こうした小さな変化に気づけるようになるという感動、ぜひ体感してほしい。
10. 積み重ねが無駄にはならない
野生生物が相手なので、全然見れない日ももちろんある。数がそもそもいなかったな〜の日もあれば、いるにはいたけどいつメンしかいなかったなあとか、高い木の上にいて全然見えなかったなーとか。でもそれが無駄にならないのがバードウォッチングのいいところだと思う。
例えば私がいつも散歩している近所のルートは、他に探鳥してる人をみたことがない基本的にはシジュウカラなどの本当に身近な種類しかいないルートだ。元からたまに散歩していたし家からすぐ行ける距離にあるという理由だけで通っている。
毎日ほぼ同じ種類しか見れないのに、どうして通うのか?でもそうして足繁く通っていたおかげで「今日公園のカラスちょっと騒がしいな?」と異変に気づき、オオタカを間近で観察することができたのです。カラスは猛禽類に喧嘩売りますからね。
↑その時のnote
同じ場所に通わなくても、共通する鳥の習性は多いですから今日あまり鳥が見れなかったな〜と思っても理由を考えて次回に活かせます。この探鳥地は木が高すぎた?人が多すぎた?鬱蒼としすぎていた?じゃあ次の場所を探すときにそこ気をつけて調べてみよう、とか。この公園、土日は朝からグラウンドでスポーツしてて人が多いからそっちの方は行ってもシジュウカラとカラスとヒヨドリくらいしかいないな少し離れた林にしよう、とかね。場所だけじゃなくて時間や曜日でも野鳥の見やすさ案外変わる。
例えば強風の日は探鳥には向かないわけですが、自分が探鳥に行ってこりゃ〜風が強くて鳥が見つからん!!と思った日の天気予報の風速を見返して今後はこれくらいの風速予報が出た日は探鳥控えようとか、そういう自分のより良い探鳥のための情報収集にもなるんですよね。
この経験を積み重ねまくると、きっと鳥の行動予測ができていい観察や撮影ができるんだろうな〜と思います。井の頭公園を20年ほぼ毎日探鳥されてるいきものナビの高野さんは「とある野鳥が木から飛び立たないからペリットを吐くだろうと思ってその瞬間を撮った」(要約)というようなことをよく書いていますし、私も早くそうなりてえ〜!と憧れています。
そうやって次に活かせる実感があるので、たとえ全然見れない日があっても「まあそんな日もあるよね〜」で済ませられる、または早々に「ここは野鳥の気配がない!移動しよう!」と決断できたりとか。
■じゃあどうやって始める?
①まずはこの動画をみよう
38分ほどあるこの動画、ながら見でもいいので見てみてください。鳴き声も聞けるので音も聞いてね。できれば早送りはしない方が鳴き声を覚えられるので良いです。
これ以外にも季節で絞ったものとか、猛禽類だけとか色々あるので興味が湧いたら是非他のもみてみて。
そして通勤通学の時、お出かけの時、または近所をお散歩した時に野鳥の声が聞こえたら姿を探してみてください。すぐに何の野鳥かわからなくても、帰ってから調べてみる。もう立派なバードウォッチングです。
②探鳥会に参加してみる
右も左もわからなくて1人じゃ不安!という方は各地の野鳥の会が主催している探鳥会に参加してみるのがおすすめ。
「地域名 探鳥会」とかで検索すると野鳥の会のその地域の支部が開催している情報がヒットすると思います。参加費も無料か数百円程度が多く、初心者向けかどうかも記載がある場合があります。あとは健脚向けとか、平坦なルートだとか。野鳥の会の会員じゃなくても参加できるものも多いので自分に合いそうなものを探してみましょう。事前予約が必要な場合もあるので要注意。
数十人くらいの参加者が野鳥の会のスタッフ数人に案内してもらいながらゾロゾロとする探鳥は1人でする時より目が多い分「あ、◯◯がいる!」と誰かが言ったら「あの木のあの枝にいます」みたいに細かく場所を教えてくれるので特に初心者は野鳥の見つけ方の勉強になります。
また個人の方が開催してる探鳥会もあります。私も参加したことがあって、野鳥の会主催のものよりは参加費が高い場合が多いでしょうけどその分参加人数が少ないことが多いので先生に質問しやすいと言う利点もあります。
また双眼鏡を貸してくれる探鳥会もありますので良い双眼鏡を試せるチャンスです。いい双眼鏡はやっぱり見やすいんですよ…
③自分にあった楽しみ方を見つけよう
何度も言うけど、野鳥観察マナーを守っていれば「バードウォッチングはこういう風にしなきゃダメ」ということは何もない。マナーも全然難しいことはなくて、「野鳥に餌付けするな」「他の人に迷惑かけるな」とかそういう最低限の話です。
もう1人で早速バードウォッチングを楽しみ始めている人はそれで全然良くてそのまま存分に楽しんで欲しいんですけど、目安があったらわかりやすいのになあと思う方に簡単にパターンをご紹介します。
フィールドでの行動の取り方は主にこの2パターンあります。
・散歩型 ー 歩き回って野鳥を探す
・待機型 ー 野鳥がきそうな場所で長時間待つ
待機型は主に撮影したい人に多いかもしれません。例えば野鳥が水浴びしにくる水場などで折り畳み椅子持参で野鳥を待つとか、警戒心が強い一部の野鳥を撮るためにカモフラージュしてじっと待つとかもありますね。撮影目的じゃない場合は散歩型のことが多いんじゃないでしょうか。
装備・目的の違いではこの3パターン。
・肉眼で見る
・双眼鏡で見る
・カメラで撮影する
カメラを持ってバードウォッチングしている人にも色々あります。
三脚担いで撮る人もいれば、手持ちで撮る人も。また私のように自分の探鳥記録目的で撮る(=上手く撮れることをあまり気にしてない)人もいれば、芸術性のある1枚を狙って撮る人もいる。写真だけの人もいれば動画撮る人もいます。今のところ私は聞いてもないのに装備自慢してくるような人には出会ってないのでそこも良いところだなあと思う。
パターンを紹介しましたけど、別にどれかに一致してないといけないわけではないです。
ちなみに私はじっとしていられないタイプなので散歩型、また見た野鳥の特性を細かく覚えていられないから撮影して後でじっくり見たくてカメラを持っています。noteに上げる写真は中でも撮れ高がマシだったやつだけで、基本は自分の野鳥写真フォルダを潤してるだけですね。ピントが甘くてもブレていても種類がわかればまあ自分は良いので、これ以上デカくて重いカメラは買わないぞ〜と言い聞かせているところです。
カメラとともに小型の双眼鏡も首から下げています。やっぱりカメラだけだと見つけづらいのと、使ってるカメラの性能的に暗い場所ではAF合わないので撮影は諦めて双眼鏡で観察のみする場合があるからです。
そうやって自分のやりやすい楽しみ方を少しずつ整えていく楽しさもあります。私はこの9ヶ月で双眼鏡を4回買い替えて、最近野鳥撮影用にカメラも買ってしまったわけです。防寒着も揃えてどんどん快適になっていく。あのインドア派が、なんとアウトドアブランドに興味を示し始めたのです…!
④図鑑を買ってみよう
youtubeの動画やネット検索した情報ももちろん良いんですけど、1冊で良いのでやっぱりちゃんと図鑑があった方が良いです。
できれば本屋さんに行って、色々ある野鳥図鑑をパラパラめくってお好みの1冊をチョイスして欲しいです。
家でじっくり見たいなら分厚くて大きくても良いけど、持ち歩きたいなら薄くて小さい方がいいですよね。身近な野鳥だけを探すには掲載種類数が少ない方が見やすいですし、写真かイラストかの違いもあります。また特定の地域で見れる野鳥のみを掲載した図鑑もあります。
最初の1冊におすすめの図鑑を紹介しますね。
図鑑は写真が良い方におすすめです。背幅2cmあるし重いので持ち歩きには向きませんが…野鳥のサイズ別一覧が結構便利で「今日見たハトくらいの大きさの野鳥なんだろう?」みたいな探し方ができます。
■野鳥観察マナー
とりあえずこちらの日本野鳥の会のマナーガイドラインを見てもらえれば全部が書いてあります。ぜひ読んで欲しいんですけど、まあざっくり簡単に言うと以下のような感じです。
野鳥に対しては…
・餌付け禁止
・追い回さない、近づきすぎない等ストレスを与えない
・営巣中、育雛中の野鳥や巣に近づかない
・鳴き声を流して聴かせるのNG
・撮影時フラッシュ禁止
場所に対しては…
・他の利用者や近隣住民の迷惑にならないようにする
・私有地や立ち入り禁止の場所に入らない
・住宅や人に双眼鏡やカメラを向けない
あと大事なのが…
・希少な野鳥の場所をネットに公開しない
こんな感じでしょうか。だいぶ端折ってますのでちゃんと先述のガイドライン読んで欲しいです。いっぱいある!って思うかもしれないけど、やってみるとどれも当たり前のことです。全然難しくありません。
野鳥観察って、その対象に自分が干渉できないのが魅力のひとつだと私は思うんです。自然の姿を垣間見せていただいているだけというか。
■楽しいバードウォッチングライフを!
ここまで読んだ人いるんか…?1万字超えてるんですけど…
バードウォッチング興味なかった人でここまで読んだ方がいたら、もうそれ野鳥に興味ありますよ!明日の通勤の時、ちょっとイヤホンはやめて野鳥の鳴き声を気にしながら歩いてみてください🐥