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今度は何色?

髪の毛を赤く染めた。

赤と言っても、ただの赤じゃなくて、橙色に近い赤。ヴァイキングの赤毛の女性(女の人)の赤毛のイメージ。henna - が出す色。

何だってまたアジア系の私に似合うかどうかも分からない、こちらの人でもそうそういない髪の色にしたのかと言うと、ひとつは、二ヶ月後にヴァイキングテーマのパーティーに招待されている事と、自分は他人の価値観に左右されないぞ。と言う意思表明をするためと、密かにそれによるrespectが欲しかった事。
但し、それによって尊敬される。/一目置かれるだろうと言う考え方は、自分と同じ考え方をする人達の間ではありそうだけれど、そんな人はほぼ何処にもいないと言うのも現実。

薬局に立って、客の対応をしていると、私のことを元々知っている人はとにかく、知らない人達は、おい、こいつってちゃんと必要な知識を持ってるのかよ。私はこの人に対応してもらって、ちゃんとした薬に関する情報を得られるのかな、ちゃんと正しい薬をもらえるのかな。と言う不安そうな顔をされるような被害妄想が始まる。もちろん、そんな事を実際に考える人は多分いない。

今までだって、自分がいまいち言語がうまく操作できなかった頃、自分が客のことを絶対に私の外国人の外見のせいで差別されると決めつけていたが、いっときコーチングをしてもらいに行って以来そう言うふうに自分から考えるべきではないのだ、とわかった。
それから自信を持って接客をするようになると、私の接客が好き、私と話すのが好き、と言ってくれる人が出てきて、実際のところは、見かけではなくて、醸し出す雰囲気がもっと重要である事がわかった。(私の場合は、『なーんでも聞いて下さい、答えを一緒に見つけますよ。』みたいな感じ。)
面白い事に肝が座ると、自分がどう言う外見なのかを忘れて『あれっ髪の毛赤くしたの?』と言われるまですっかりその事を忘れていたりするまでになった。
パーティーではパートナーと共に仮装で一等になり、また美容院に行った。

『今度は何にするの?』

と美容師さんにワクワクしながら言われて、生え際が胡麻塩になると合わない暗い色は避けようと言う事になり、白に限りなーく近いブロンドにしてもらった。本当はプラチナブロンドでも良かったけれど、髪質的にそれをやると髪の毛がばっきりと折れてまるこめになる可能性もあったので、やめた。ベリーショートだったこともあるから別に良いんだけど、髪の毛がどんどん折れて変になって行くのを待つのも相当変な期間だからな。しかも仕事には毎日行くので、一体どんな状態なんだろう。いやいや、これはやめて良かったのだ。
これは自分の好きなファッションに合っていたので、仕事場でもくどくどと色々考えずにいられたので、良かった。

客には『今度は白かい、次はどうするの?』などと言われて、

同僚に『次は青で来るんじゃない?』などと揶揄われた。

まぁこれが私にとっての普通である。


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