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アグラ|寝台列車で絡まれる【インド🇮🇳一人旅#7】
※1ルピー→1.8円で計算(2024年10月のレート)
前置き
↓#6からの続きです
このnoteはアーメダバードからアグラまでの寝台列車の中で経験したことを中心にまとめている。列車の中でいろんな人と交流したが、もう会うことはおそらくない。旅とは一期一会なのである。
↓今回出てくる場所のGoogle マイマップ 参考までに
寝台列車にて
ドアが開いてるだけで嬉しい
寝台列車に乗り込む。発車まではまだ1時間くらいある。
今回乗るのは2等車両、2段ベットが並んでいて、その2階。
窓がないのが少し残念だが、全然許容範囲である。
毛布と枕だけが置かれている。
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電車はまだ動かない。エンジンがかかってないせいか、エアコンが動いてなくて暑い。
さっき売店で買ったmaazaを飲んだりして時間を潰す。
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定刻ちょっと過ぎにゆっくりと電車は動き出す。
車両のデッキに行ってみる。ここに行くのがインド列車旅の醍醐味である。
案の定、扉は全開だった。外を眺める。
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ぼーっと外を眺めていると、反対側の全開の扉の前でタバコを吸っている奴がいた。
タバコ吸っていいんだと思って、話を聞いてみたが、ダメだよと言われる。
全てを理解した。
インドのヤンキーとその取り巻き
自分の席に戻ったが、やることがない。明日の宿の予約も完了している。
もう一度デッキに行ってみる。扉の横の折り畳み椅子に座って外を眺めていると、一人のヤンチャそうなインド人に話しかけられる。
気づけば仲良くなっていた。アグラでホテルマンをしているらしい。
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話をする中で、タバコは吸うのか?と聞かれる。
タバコ吸うよと言うと、駅員見張っとくから一緒に吸おうぜと言われる。
どこかへ行ったかと思うと、取り巻きを大勢連れて戻ってきた。
どうやら全員兄弟らしい。本当かよと思いつつ、色々と話をする。
そろそろタバコ吸おうぜと言われたので、日本から持ってきたタバコを一本揚げた。大層喜んでいた。
デッキでタバコを吸う。いい思い出である。
インドのヤンキーは普段タバコ吸わないらしく、周りから揶揄われていた。
ヤンチャ系の人がイキがるのは日本もインドも同じなのだなと思った。
周りの取り巻き達は副流煙がいい匂いだと感動していた。
もちろん駅員に見つかると罰金である。
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しばらくデッキで歓談した後、彼らの席に呼ばれてヤンキーの働いているアグラのホテルめっちゃ安くするから来いよと誘われるが、予約してるホテルがもうキャンセルできないとか適当に嘘を言って難を逃れる。
その後も無理矢理新品の水を渡されたり、インドのタバコを貰って吸い比べたり、日本とインドの写真を見せあったりして長い鉄道旅も退屈せず過ごすことができた。
気づけば夜の10時を回っていた。
結局夕食も食べずに、歯磨きだけして寝た。
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朝から色々
朝6:30に目が覚める。
歯磨きをして自席に戻って本を読んだりしながら時間を潰す。
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デッキに行くと別の男がタバコを吸っていた。案の定話しかけてきてくれた。インドで弁護士をしているらしく、賢いんっすねって言ったらめちゃくちゃ照れていた。今インドではディワリと呼ばれるヒンドゥー教の祭典が行われており、移動する人が多いから電車の本数増えてることなど教えてくれた。
インドは詐欺師以外はいい奴が多い。見分けるのは難しい。
そうこうしていると、今度は昨日のヤンキーの取り巻きの一人に絡まれる。
昨日貰った水の金を請求してきた。
くれるって言ってたやんけと話したが、払えの一点張り。
法外な値段ではなかったので支払うことに。
100ルピー札(180円)を渡したが、お釣りは後で払うとのこと。
しばらくすると、列車は駅で停車。
その男が、降りてチャイを買ってお金を崩してお釣りを渡してくれた。
しかもチャイも奢ってくれた。ほぼプラマイゼロ。優しい世界。
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千円をあげる
そうこうしていると、今度は昨日のヤンキーくんにまたしても絡まれる。
SNSのアカウントを交換したり、インスタのストーリー動画を一緒に撮らされたりする。
話の流れで、日本円持ってたら見せて欲しいと言われる。
いいよと言って自席にワイヤーロックで固定しているバックパックまで取りに行く。
1万円札は流石に嫌だなと思い、千円札を見せて上げる。
想定通り、この千円欲しいと言われる。
ルピーで払ってくれたらいいよと伝えるが、彼は300ルピー弱(約600円)しか持っていなかった。
インドの電子マネーで残り払うと言ってきたが、こっちが使えないよと言うと、じゃあアグラ駅に着いたら払うと言ってきた。
駅に着いてからも付き纏われるのは嫌だなと思って、結局400円くらいは損になるが、あげる事にした。
今度日本に行くことがあれば返すし、またインドにくることがあれば、連絡くれと言われた。
まぁ列車でいろんな人と交流もできたのでチップをあげたと思うことにした。
アグラ到着
Agra Cantt Station
午前10時 定刻通り、Agra Cantt Station に到着。ヤンキーくんと熱い抱擁を交わして別れる。着いてくるのではと心配していたが、ここでは降りないみたいだった。
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通勤ラッシュみたいで、駅は人で溢れていた。
タージマハルがある観光地なので、インド人以外の観光客も結構いるみたいだ。
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とりあえずプラットホームのベンチに座って一息着いていると、野生の猿が近づいてくる。猿だらけの駅である。油断していると、ベンチに置いていたペットボトルの水を盗まれる。器用に開けて倒して飲んでいた。
人間社会に順応して生きてるなと思う。
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ニューデリー行きのチケットを買う
まだ、ホテルにチェックインするには早いので、明後日のニューデリー行きの鉄道のチケットを買うことにした。
今日明日でアグラに2泊して、明後日の朝ニューデリーに行く予定である。
駅の外に出てチケット売り場を探す。少し離れていたが、すぐにわかった。
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チケットセンターの扉にはチェーンがされていたが、営業していた。
扉の隙間から中に入る。
インドの鉄道アプリ「ixigo train」で明後日のニューデリーまでの列車の空き状況を確認しながら、申請フォームを記入する。
受付にフォームを提出する。
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Agra Canttではインド人も外人も同じ受付
指定したクラスは空いていなかったので別のクラスに変更、無事チケット発券。
アグラ→ニューデリーで785ルピー(約1400円)。
チケット購入も慣れたものである。
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予約したホテルへ
12時前、チェックインするにはまだ早い気もするが、することもないので予約したホテルに向かうことにする。
Uberで行こうとしたが、駅周辺では使えないみたいなので、使えるエリアまで歩いて行く。客待ちのリキシャが並ぶ通りを歩く。えげつない客引きに合うが全て無視する。
歩いている途中、屋台が集まっているエリアがタバコ屋で一服していると
リキシャの運ちゃんが話しかけてくる。日本大好き的な話をされる。
一応ホテルまでの値段を聞いたら、そこまで高くなかったので、連れて行ってもらうことにした。確か150ルピー(270円)。
ホテルまでのルートをGoogle Mapで調べて教えながら向かう。色々と話をしたが、突然パキスタン人の悪口を言い出したことが印象に残っている。
インド人とパキスタン人の間には確執があると聞いていたが、本当なんやと気付かされる。
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20分ほどで無事ホテルに到着。
早い時間だったが、チェックインさせてくれた。最高のホテルだった。
現在昼の1時、今日やることは何も決まっていない。
さて、どうしたものか。
#8へ続く