私の母校が共学になるらしいという話
私は中高と男子校に通っていた。
隣に女子校が構えており、統合すれば共学になるという話を同級生としていたものだ。
しかし、私が在籍している間はそれが叶うことがなかった。
自分の学校が共学になると分かったのは、卒業後に寄付のお願いが来た時だった。
どうやら校舎を改装して共学にするらしい。
なるほど、ついに上層部も男子校から撤退することを決めたようだ。
私も共学にしたことには大いに賛同する。
それは自分の現状を見れば明らかである。
大学で大したデビューを果たすことができず、コロナという理由を隔てて異性との接触を怠っていた。
やがて社会人として働くようになって、恋愛という関係値を築く相手など見つける暇さえも作り出すことをしなくなった。
共学になれば、少なくとも6年間は異性との交流を果たすことができる。
思春期という真っ只中で接し方を学ぶことができるはずだ。
異性というものが何かもその期間に分かるかもしれない。
男子・女子と纏め上げていくことに意義はあるのか?
確かに性別が統一されることで、思春期間で宿る性的な欲望を抑え、心地よい日々を過ごすことが可能となる。
異性を気にすることなく、授業に専念することができると考える。
恋愛は力の源となることもあるが、弊害になることもあると言える。
故に、開成・世田谷学園など、進学校には男子校が多い。
そして、名門とされるのは常に「女学院」という名前の教育施設である。
けれど、教育としての在り方以前に、社会で活躍するための在り方を学ぶべきだと思う。
共学は男女混合のタスクが生まれ、嫌でもコミュニケーションを経験する。
共学はきっと良い。
距離感を掴むことができて、男女間でのタブーとされる話題も知る機会を得る。
勉強に重きを置くか、社会でのコミュ力を付けるか。
それによって教育施設の形態が決まっていくのかもしれない。
まぁ、私も共学となった母校に通ってみたいものだ。