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日本のフジにそっくりさん 中国のフジ
香澄公園(千葉県習志野市)でシナフジが咲き始めました
フジは日本だけではなかった!
こんにちは!千葉県千葉市に住んでいる中田です。
フジと言えば、日本の伝統的な美の象徴ともいえる木です。日本にはノダフジ(単にフジともいわれます)とヤマフジの2種がありますが、ともに日本固有種です。
普段よく目にする長ーい花房のフジは、ノダフジが多いようです。
日本固有種と知って、日本中あれだけあちこちに生えているフジが日本だけ??すごい!!と感動していたのですが・・実はすごく似た種のシナフジが中国にもあったんですね。
↓ たくさん植栽されているノダフジ(日本原産)の園芸品種
↓ 中国原産のシナフジ(=ニオイフジ)
ノダフジ(日本原産)とシナフジ(中国原産)の違い
日本原産のノダフジにも白い園芸品種がありますし、ぱっと見では違いが分かりませんが・・蔓の巻き方が逆なのだそうです。
↓ シナフジの蔓の巻き方
↓ ノダフジの巻き方
(山と渓谷社「樹に咲く花」のノダフジ参考に描画)
でも実は日本原産のもう一つのフジ「ヤマフジ」(ヤマフジは近畿地方以西と中部地方に分布)は巻き方はシナフジとおなじなのだそうです(;^_^A
なんだかゴチャゴチャしてきましたね。シナフジは、日本原産の2種ヤマフジとノダフジの中間的な性質を持っているのだそうです。
同じ日本にある2種のフジの中間種が遠く中国にあるって面白いですよね。中国と日本、今は離れていても以前は地続きで、同じフローラ(植物相)であったことが分かります。
シナフジの別名はニオイフジ
シナフジの別名はニオイフジということで、香りを確かめてみたところ、甘いようなバニラのような強い香り!
でも日本のフジも香りも負けずに香りが強いので、違いはあまり分からないかも・・?と思ってしまいました。
フジはヨーロッパにはなかったけれど・・
実はフジの仲間は、日本、中国と北アメリカに合わせて6種知られるそうです。
同じ温帯のヨーロッパ原産のフジはないんですね。
でも以前私が個人的にやっていたオンライン英会話で珍しくイギリス人の学生さんと話し、彼女の好きな花の話題で上がった名前がWisteria。
後で調べてみたところWisteria=フジだったんでね。日本人に身近な花であるフジがイギリス人の大好きな花になっているとは・・ちょっと感動でした。
前述のとおりフジの仲間は、ヨーロッパには元々ありません。
そもそもヨーロッパの植物の種類数は非常に少なくて、日本の20倍の面積にも関わらず自生する植物種の数は日本の半分以下なんですね。(中国本土の植物の種類数は、日本よりまた遥かに多い。)
近世にヨーロッパ人が東アジアにやってきたとき、同じ温帯地域にも関わらず、花にあふれる自然にどれだけ感動を受けたか想像がつきます。
そして沢山の植物がヨーロッパに持ち込まれ、その一つがフジだったんですね。
今ではイギリスに沢山植えられ、イギリス人の大好きなの花の一つとなっているわけです。塀や家に巻き付けくように沢山植えられているようです。
もしかして、在来種でないがゆえに日本ほど沢山の虫は寄ってこないのかもしれませんね。
日本のフジも今が旬!ぜひ見つけてください。
話がそれましたが、日本のフジは、これからが旬です!
フジは藤棚のイメージが強いと思いますが、野生にもたくさん生えています。この時期山や森は遠目に見てもフジの花で紫色に染まっているのが分かります。
身近なところで高速道路のフェンスにも満開なフジの花が見られますね。
ぜひ日本の美の象徴「フジ」を自身の目で見つけてください!
「はなもく散歩」のフジ(日本のノダフジ)の紹介もぜひご覧ください!
はなもく散歩では、フジ(ノダフジ)の紹介もしていますぜひご覧ください!!埼玉県の見沼田んぼでは野性味あふれるフジに「はなもく散歩」の樹名板がついてます。お近くにお越しの際には見に行ってみてくださいね。
↓木と人の出会いをつくるWEBアプリ「はなもく散歩」の「フジ」