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今話題の半導体大手TSMCは買い!?半導体業界に勤めるエンジニアが徹底解説!
こんにちは!資産形成ラボです!
今回のテーマは、『TSMCの今後の株価はどうなる!?今は買い?売り?』です!
現在、半導体業界自体は目まぐるしく進化し、その波は株式市場でも注目されています。
実は私、半導体業界でエンジニアとして働いていまして、TSMC様も重要な顧客なんです笑
なので、現場目線から今後TSMCが伸びていくのか?ということにも着目していきます!
✅結論から言うと、『長期保有前提で今は買い』です!
それではその理由を解説していきます!どうぞご覧ください!
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企業概要
TSMC(台湾積体電路製造)は、世界最大の半導体受託製造企業であり、1987年に設立されました。本社は台湾の新竹市に位置し、世界中の主要なテクノロジー企業に半導体を供給しています。
事業内容
TSMCは、ファウンドリ(半導体受託製造)事業を専門とし、自社の工場で他社が設計した半導体の製造を行っています。このビジネスモデルにより、設計に特化したファブレス企業(工場を持たない企業)と製造を分業し、効率的な生産体制を築いています。
※正確には半導体受託製造とは、ファウンドリ(前工程担当)とOSAT(後工程担当)の2種類があります。TSMCはこのファウンドリのパイオニアです。前工程と後工程については、別の記事にて解説します!
強み
技術力:TSMCは、最先端の半導体製造技術を持ち、3nmプロセスの量産を世界で初めて実現しました。この技術力により、AppleやNVIDIAなどの大手企業からの信頼を獲得しています。現在、2nmプロセスの研究にも積極的です。
市場シェア:2024年第4四半期のデータによれば、TSMCは世界のファウンドリ市場で約65%のシェアを占め、2位の市場シェア11%のサムスン電子に大きな差をつけています。
収益性:TSMCの営業利益率は約40%と高水準であり、安定した収益を上げています。
最新決算での主要指標
以下は2024年第4四半期の決算のものです。
✅売上高:約26億米ドル(前年同期比34%の増加)
✅純利益:約11.4億米ドル(前年同期比57%の増加)
✅RER(株価収益率):約31倍
✅PBR(株価純資産倍率):約8倍
✅自己資本比率:約64%
順調に利益を拡大し、主要指標からマーケットでもしっかり評価されているのがわかります。
株価上昇と考える理由
さていよいよ、私がなぜ今後もTSMCの株価が上昇すると考えているのかについてお伝えします。
要因1
①トランプ大統領の関税発言
2025年1月、トランプ大統領は「近い将来、海外で生産された半導体に関税を課す予定だ」と発言し、最高で100%の関税率を示唆しました。TSMCも例外ではありません。
ここで重要なのは、単純に『関税が100%』ということではありません。
順調な業績のTSMCですが、実は全体収益のうち、北米の売り上げが71%も占めているんです。
「え?じゃあ大ピンチじゃん」と思う人もいるかもしれませんが、それでも私が株価が上がると考える理由は次にあります。
要因2
②アリゾナ州での新工場建設
TSMCは、アメリカ・アリゾナ州に総額650億米ドル(約10兆1000億円)を投じて第1、第2、第3新工場を建設中です。これこそが、これからもTSMCが順調に業績を伸ばす理由です。関税を実施する国に工場を建ててしまえば、輸入輸出はそもそも関係なくなりますからね。
JBpress(日本ビジネスプレス)
米国がTSMCアリゾナ工場に約1兆円、2nm世代より先を狙う第3工場も | 日経クロステック(xTECH)
稼働予定時期、生産する製品については以下の通りです。
✅第1工場:2025年稼働、3nmチップ
✅第2工場:2027~28年稼働、2nm,3nmチップ
✅第3工場:2030年稼働、未定
ご覧の通り、第1工場は今年中に稼働予定です。しかも、第2工場までは建設中で、第3工場までも検討しているとのことです。
要因3
③Intel工場運営?
この話題は、比較的新しいものです。IntelはCPUのcore iシリーズで有名ですが、実はTSMCと同じくファウンドリ事業も手掛けています。しかし、TSMCの台頭により世界シェアはふるわない状況です。
そんな中で、最近トランプ大統領より『TSMCがIntelのファウンドリ事業を運営することを要請』しています。しかもTSMCはこれに対してかなり前向きなようです。
TSMCがインテル米工場運営を検討、トランプ政権要請で-関係者
これにより、現在(2025年2月19日)Intelの株価は急騰しています。
そりゃファウンドリ事業の原点にして頂点の企業のノウハウを直接利益にできる、ということですからね。
最後に
いかがでしたでしょうか?
私自身、半導体業界で働く身としてTSMCの話題は本当につきません。それもそのはず、メーカーというのは他の業界に比べて工場を持つ分、維持費がとんでもなくかかるという問題があります。なのでファブレス企業が発展するということは、その分のコストを研究費に投入できる、ということなんです。特にこの半導体業界は生成AIなどの発展により著しく進化が求められます。なのでコストがかからないようにできるというのは願ったりかなったりなんです。
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