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HPVワクチン 迷っている保護者の方へ

HPVワクチンを打たせようかどうしようか、迷っている保護者のみなさん。
頭ごなしに否定するつもりはありません。
たいせつな我が子に何かあったら。
そんな気持ちで躊躇していることがわかるからです。
誰しも、我が子の健康を害する事柄から守ってやりたいと思うものです。
ではどんな選択肢が、より確実に、我が子の健康を守れるでしょうか?


年間およそ100人の小学1年生が交通事故に遭っている。

小学1年生がだいたい100万人なので、10万人あたり10人は事故に遭って怪我をしたり死亡したりしています。


HPVワクチンによる副反応を生じた人のうち、現在も未回復な方は0.005%

10万人あたり5人が未回復の症状があるようですが、
先に述べました通り、
「多様な症状」はワクチン接種群と非接種群で差がなかったので
ワクチンと因果関係がある症状なのかどうか不明です。


日本の母体死亡率は4.2(2022年)

日本の周産期医療は世界でも有数の安全性ではありますが、それでも亡くなってしまうお母さんもいらっしゃいます。
2022年では10万人あたり4.2人の母体死亡がありました。


さて、ワクチン接種後の未回復の方(ワクチンが原因とは一概に言えませんが)
交通事故に遭う1年生
命を落とすお母さん

だいたい同じですが、このデータを見て、
危ないから小学校に行くのはやめよう。お出かけは控えよう。スクールバスがよい。保護者がいつも付き添って送迎しよう。
命が危ないから妊娠は止めよう。少子化になるのは仕方ない。

となりますでしょうか?

子供の成長過程で被らなければならないリスク
出産という人の営みにはリスクがつきものだ
と甘んじているわけです。
(もちろん減らす努力は必要であることは言うまでもないことです)

ワクチンのメリットを考えてみましょう。

HPVワクチンにより、子宮頸癌になるリスクは88%減少した、と言う報告があります。
年間に10.000人が罹患し、2.900人が亡くなる病気です。
10万あたり16人がかかります。
この方々は、子宮を取り、抗がん剤や放射線治療をし、副作用と闘いながら懸命に治療します。
予防できるならしたい、と思いませんか?

それから、わたしたち親世代と子どもたちの置かれた社会常識が変わっています。
かつて、子宮頸癌になりやすい世代の20代〜40代の女性のほとんどは子宮頸癌になったとき、すでに出産を終えていることが多かった。
「産み終えているし」と自分を奮い立たせ、子宮をとり、抗がん剤や放射線治療もやれました。
しかし晩婚晩産と言われるこの時代、

子宮頸がんにかかる方は未婚、未産の方が多いです。
病気になるだけでなく、将来の妊娠も諦めなくてはならない。母となることができない。

親御さんが経験してきた子育てを、お子さんが諦めなくてはいけない(語弊がありますね、養子を否定するわけではありませんが、日本では多くはまだ実子を望む傾向が強いですね)かもしれない。

本当に、いま、迷っている理由が
根拠に基づいているか?
思い返していただけると嬉しいです。
そして、最終的に接種するかどうかはご本人が決めることです。ご自身の人生なのだから。


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