光の王編１０母の言葉

光の王編１０ 　戦い中止　母の言葉 「ウィル、別に戦わなくても良いんだよ。」 赤い石がそう言った。母の声だ。 「戦わないと、デビルにやられる。」 「あなたには、生きる目的が存在する。」 「目的？」 「そう、目的。それを知らない限り、あなたは迷子のまま。」 「どうすればいい？」 「大切な人がいるでしょ。それは死んだ人じゃない。いま生きている全ての仲間。憎しみからは、なにも貰えない。何も与えられない。」 ウィルは母の声を懸命に聞いた。 「守ろうという気持ち、大事にして。そして、一番大切な人を最優先して守りなさい。それがあなたの最初の目的よ。幻術から、あなたを解きます。いい、準備は。」 「はい。母上。」 赤い石が光り輝いていく。 そして、目の前にデビルが居る。 ウィルの大切な人。それは、王女、シャーロット。