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ファンタジラ-空の王国編3 天の森へ。
天の森へ(てんのもり) イリデッサから綺麗な馬を貸してくれた。 「友として信頼し、馬を貸します。比較的、静かな馬です。」 「貸し出しは二頭で30G頂きます。」 フロルとケインは15Gずつ払い、30Gをしっかりと払った。 暗闇の中を深く駆けていく。イリデッサから借りた馬を使って。 空にはたくさんの魔物がいる。イリデッサは、さっきこう言った。 「白い鳥が王様に通告してしまった。フロルとケインを犯罪者として 捕まえるつもりだ。もちろん、君たちをそうはさせない。レイナを救うためだ。」 イリデッサは妖精魔法を使う。 小さなピンク色の光が辺りを照らす。ピンク色で光った小人が言う。 「こっち、こっちだよ早く。」 しかし、馬が言うことを聞いてくれない。 予想外の事が起きてしまう。 フロルとケインは離ればなれになる。 「ケイン」 「フロル」 少しずつ空が暗くなっていく。天の森は、夜になった。 絶望の世界 フロルはケインを見失ってしまう。 「友達がいないのは、こんなにも苦しいものなのか。」 連れていた馬が、とても心を癒やしてくれた。 頭でフロルの顔をさすったのだ。 どうやら、フロルの気持ちが分かるらしい。 かなり賢い馬だ。 「この馬が居て良かった。」 「もう帰って。お馬さん。僕は戦わなくていけないから。妖精の砦に戻りなさい」 馬は静かに去って行き、妖精の砦へ帰っていった。 「さて、探さなきゃ。赤いドラゴンを。たしか、イリデッサが地図に印をつけたから、そこに向かって歩けばいいんだな。」 フロルの首飾りが光るので、暗闇でも地図を見ることが出来た。 フロルは用心深く歩いた。静かに。地図を見ると、天の森の北西に向かうと村に行けるらしい。この感じだと、レイナを救えば村に行けると信じたい。 そう、うまく行くかは微妙だよな。ケインはどうしてるんだろう。 あいつ、頭がそんなに良くないから、迷子になってる可能性大だ。 そう心では言うもののケインの事が友として側に居ないのは、かなり寂しかった。 フロルは物音を感じた。周りの草原の白い葉が風と共に揺らいだ。 フロルは半ば引っ張られるかのように、その道に行った。 空の王国の季節は秋だ。涼しい風を感じる。 フロルは前に進んだ。そして、風浮遊術を使い、勇気を出して進んだ。久しぶりに魔法を使った気がした。 そして、物音が大きくなっていく。強く、強く。 赤い大きな体を遠くから見た気がした。 そう、赤いドラゴン。その奥にレイナは居る。 空姫を救え!フロル。 次回フロルVSレッドドラゴンに続く(空の王国編4へ)