見出し画像

何者にもなれなかった自分へ。|はじめてのnote

 『やればできる!』
 小学生の頃、身近な大人達が我々子供に、その言葉の意味もよく理解せず、無論説明もせず無責任に投げかけていた言葉の代表格だ。

 無責任ではあったが、それでもどこか熱が込められていて熱い言葉だった。だから今日に至ってもその事をよく覚えている。お陰様で時間はかかったが、その言葉の意味をこの歳になって自分自身で見出す事ができている。

 そして今ハッキリと分かる。何もかも遅すぎた。

 走って、コケて、擦り剝いて、血が出て、それでも立ち上がって、無理して走ってまたコケる。

 オレは頭が悪かったんだ。ちゃんと考えたり勉強したりもせずに走って、コケて、ケガしてまた走り出して。オレ以外の人がもっと賢いやり方で、同じ作業でもオレより効率よく効果を発揮して進んでいた事をオレは知らなかった。知らなかった事を知った時にはオレはもう三十路だった。

 この歳になって、何者にもなれなかった自分へ、『やればできる!』のであれば、これから何ができるのか、これまで何ができていたのか、自分自身の棚卸しをして何かをやっていきたい。

いいなと思ったら応援しよう!