【猟師】とは何か。
特にここ2、3年が目立って問題になっているのが、熊害。
新潟はもともと熊は多く生息している方だが、これ程までに人と軋轢を生んだのは過去に聞いた事も無いくらいだ。
子供の頃、水車がガチで実用されていたくらいの田舎集落で暮らしていた時期があった。狩猟も山菜採りも魚釣りも、趣味とか遊びではなく本当の意味で生活の一部だった所だ。祖母が田んぼ仕事をしていると時々、『土器のカケラや矢じりが出てくる』と話していたのをよく覚えている。
そんなド田舎に暮らしていても、熊は確かに怖い存在ではあったが今起きているような衝突は無かったと思う。
そしてにわかに注目を浴びているのが【猟友会】の存在だ。
そもそも猟友会は、戦争の為に毛皮を調達するために組織された猟師団体
猟友会については、現に会員になっている人でも理解している人はそんなに多くないように思う。
実際の所その位置付けはかなり曖昧で、大元になる大日本猟友会は一般社団法人。主な事業はあくまで【猟師のサポート】だ。
猟師が活動を行いやすいように法令関係の見直しを行政に働きかけたりすることも事業の一環で、その流れで有害鳥獣駆除を要請されている。
猟師=職業は、間違い
ここで世間に最も勘違いされているであろう部分としては、やはり猟師は職業の類と思われているであろう事。
結論から言うと、猟師という職業は無い。現在では有害駆除を専門に行って生計を立てているハンターもいるが、極少数派だ。
では猟師とは何か。結論から言うとそれは【趣味】である。
そう、ただ個人の趣味で活動しているだけの人に『命がけの重荷を背負わせている』のが有害駆除活動だ。
行政側も勿論それは分かっていて、『ただの趣味だし、日本では超特別な銃まで使わせてやってるんだから鳥獣管理に無償協力するのは当たり前だよねw』ってところも普通にある。
獣害対策でモメている根本的な部分はここのこと。職業としては世間から認められていないのに、都合の良い時だけプロとして責任を負わされる。そのクセやっぱりプロとしては認められないから報酬は与えない…ってところ。
ニュースやネットではあまり聞けない実態と猟師のホンネも書き綴っていきたい。