
【小説】 ウィザード #1
これは、魔法があたりまえになった世界。
人々はあたりまえのように魔法を使い、魔法が生活の一部になった世界。そして平和で、少し便利な世界。
しかし、1つだけ不安なことがあるとするなら。
「おーい、あっちで魔獣がでたぞー!」
魔獣。それは、人々の体からあふれ出た魔力が集まって、異形となったもの。
「少年がつかまってるらしいぞ!」
そして、人を襲う。原因は不明。人を傷つけ、平和を脅かす。
「おい、魔獣、どこだ」
男は、村の人間に魔獣の行方を尋ねる。一般人ではないことは、その姿で明らかだ。
「あ、あっちです!」
そんな魔獣を退治する者たちがいる。どこからか颯爽と現れ、魔獣を退治する。彼らは、特別な訓練を積んだエリート中のエリート。そして、一般人が使う魔法とは異なる、魔術を使う。
「テメーか、くそ雑魚魔獣っつうのは」
男は蔑むような目で魔獣を見る。
真っ黒なもやのような姿をし、赤い目を持ったそれは、言葉は話さない。ただ、言葉とは言えない何かを発する。
「おい、そこのテメーも、こんな雑魚につかまってんじゃねーよ」
「た、たすけて、…ください…」
魔獣の黒いもやに取り込まれそうになっている少年は泣きそうになりながら訴える。
「うっせーな、わかってるから黙れ」
男は怠そうに頭をかき、目を閉じて深呼吸をひとつ。
彼のまわりの風が止んだ。
その瞬間、彼の手のひらに青い炎が立ち昇る。そして、炎を矢のように長く変形させ、射るように魔獣へ攻撃した。
すると。魔獣が、一瞬にして霧散する。
「…ぁ、あ、りがとう…」
つかまっていた少年は、放心したように礼を言う。
「あの、…あなたは、もしかして」
「あ?もしかしてもクソもあるかよ」
魔獣を倒すために魔術を使う。そんな人々の名は。
「魔術師に決まってんだろーが」
ほとぼりが冷めると、彼が私を呼ぶ。
「おい、こいつ怪我してんぞ」
「わかりました、今手当てしますから」
そして、魔獣によって傷つけられたり、魔法によって負った傷を治す人々。
「私は魔法看護官です」
第一話 魔術師と魔法看護官
あとがき~
初めまして、またはお久しぶりです!蜜焚りなです!
急に思い立って物語を書き始めました。
構想なんて全くないに等しいのですが、
たまにはこういうのもいいかも、と。
毎日がテスト期間でして、更新はかなり亀です。
ですが、誰かが読んでくださると信じて努力します!
継続は力なり(笑)頑張ります!
↓こっちもぜひぜひ!