とあるJKの日常譚　#5はっさく先輩の秘密

　私の所属する部活には、「はっさく先輩」という人が居ます。
　私は現在高校1年生なのですが、「はっさく先輩」は3年生で、とても優しい先輩です。

　今回はその「はっさく先輩」の秘密について話したいと思います。

　まず初めに言いたいのは、「はっさく先輩」の「はっさく」は、本名ではない、ということです。

　私が部活に入りたての頃は勝手に本名だと思っていて、勝手に衝撃を受けたのを覚えています。

　同級生からも後輩からも、「はっさく」と呼ばれていますが、先生からはちゃんと本名で呼ばれています。

　なぜ「はっさく」なのか？

　本人に聞いてみたことがあります。

　　　　　　はっさく先輩曰く

「えっとね～、私が高校に入ったときはコロナ禍で～その上入学したてのころに妹がコロっちゃった(コロナウイルスに感染しちゃった)ので、クラスメイトとの連絡手段がラインしかなかったんですよ～。そのとき、私、はっさくが好きなのでアイコンはっさくだったんです。それで、まだ名前も知らない間柄なので、はっさくのひとって認識されたっぽくて…」

　　　　　　　とのこと。

　へー、なるほどー。と、なんだか理解できたような出来なかったような。

　ちなみに表紙の絵、はっさくの写真なのですが、一目ではっさくだと分かった方めっちゃすごいですね！

　はっさく先輩は、おっとりしていて優しくて、面倒見のいい人です！そして、たまに面白いです。

　ある日、とある定期入れを持ってきて、はっさく先輩は私に言いました。

　「これの色、熟したはっさくの色なんだよ～。この色になったら、美味しくて甘いんだよ～」

　へ、へえ～。チョットワカラナイ…。

　そんなはっさく先輩も、今は受験勉強に取り組んでいます。私にはまだその大変さは分からないけれど、精一杯応援します！

　日々、日常生活を頑張っているあなたのことも、応援しています。

　この気持ちが、誰かに届くことを信じて。