映画 弓 感想
本記事は、キム・ギドク監督の映画「弓」のネタバレ感想または考察を記載したものです。
公開日: 2006年9月9日 (日本)
監督: キム・ギドク
音楽: カン・ウンイル
クソコラを作りましたのでご査収ください。
見ながら『いーひっひっひっ』と変な笑い声が出てしまうくらいフェチ濃いめの映画でした。すごく気持ち悪い。
誤解なきよう申し上げると、わたしに刺さるフェチはクローネンバーグ独占市場なので、『弓』に関してはひたすら引き笑いだったんですけど。
以下は『弓』のネタバレに若干触れますが、ネタバレとか関係ない映画なので読んだうえで見ても楽しいと思います。
話だけざっくり追うと、10年前どこかで拾ってきた女の子を、老人が海の上で萌え袖のセーターとか着せて大切に育てていた、17歳になったら結婚するんだと約束していた、そこに部外者が表れて「いやぁさすがにそれはキモくない?」と教えてしまってさあ大変!というとても悲しい物語の映画でした。
キム・ギドクだし、フェチ濃いめなのは存じていたのですが、量が度を超えていました。まず女の子の着てる服が常時こういう感じのセーターで萌え袖味があります。色もかわいい。絵本の主人公みたい。
思想的にも、なにからなにまで本当に気持ち悪いんですけど、1コマ1コマが全部絵画のように綺麗で楽しく見られました。あと、音楽がずっと弓でできているので「こういうおとぎばなしなんだ、悲しい老人の見た夢さ」という儚い雰囲気がなお良い、グッときました。
終盤の結婚式以降のシーンは一生忘れない衝撃シーン連発でした。ノリで言うと、『赤い橋の下のぬるい水』みたいな、衝撃レベルの高いフェチバズーカを撃たれます。
結婚したところで年の差がありすぎて添い遂げることはできないが、処女だけは絶対に俺のものだという執念、そしてそれをここまで気持ち悪く映像化する執念よ、、、業が深かったです。
弓矢に宿ったじいさんの霊魂とまじわるシーン。伝説の誕生っていう感じでした。自宅で見ながら『ギェェェェェェ』とニンジャスレイヤーみたいな声を出しながらのたうち回りました。事後、破瓜して股に血が付いているの、ほんとうに芸が細かい。お腹いっぱいだよ、もう食べられないよ、という気持ちでした。
これを勧めてくれたのはラナの朝倉りかちゃんなのですが、そういえばDVD貸りるときに「人にすすめずらいし、本当にフェチ!って感じなんだけど」って言ってたなと思い出しました。楽しかったです。貸してくれてありがとう。今度お返しに、石井隆を一式貸すね。
みんな、もうダイナソー・ファイターはみたかな?素手で恐竜倒す、インディペンデントカンフーSF映画だよ🦕🦕🦕
最後まで読んでくれてありがとう。これからも、
suzukaの映画日記をご照覧ください。