2度落ちた雷の、その1度目。

こちらは あなたの田村ゆかりはどこから? Advent Calendar 2022   21日目の記事です。


昨日は♑️ぴけ🐰さんの「〜友人に誘われて王国へ〜」でした!

ゆかりんを初めて前にして記憶を保てる王国民など居るのでしょうか?いや、居ません。
ゆかり王国の諺になるのもそう遠くなさそうです。
初見の円盤も、きっとすごく可愛くてびっくりしちゃったんだと思います。わかります。絶対そうです。
ともすればピザは存在ごと消し飛んでいたかもしれません。よくぞ残ってくれました🍕



はじめまして。
改めましてこんにちは。こんばんは。悠未です。

アドベントカレンダーの参加は去年に続き2回目、
こちらは2記事目となります。
(1記事目→ ゆかりっく Advent Calendar 2022   21日目)
12月21日は遠距離恋愛の日なのだそうです。
いつでも心はゆかりんと遠距離恋愛。アドベントカレンダーに参加するならこの日しかないと思っているので2枠登録させて頂きました。

狂気の2記事目。
よろしくお願いいたします。



「2度落ちた雷の、その1度目」


近年、ネットショップの充実によりあまり足を運ばなくなってしまったアニメイト。
私の全てはここから始まるのだけれども、今もCDコーナーに視聴用のCDを置いているアニメイトは、はたしてあるのかしら…


十数年前。
中学生になったばかりの私は、その頃仲良くなった友達の影響で少しずつ漫画やアニメの世界に染まっている最中でした。
その子がまたなんと言いますか…よいオタクでして。手取り、足取り。アニメゲーム漫画声優と、ゆっくりじっくり確実に私をオタクに仕立て上げてくれました。
声優という存在を認識し、キャラソン・ボイスドラマ等のコンテンツにも触れ、その没入感に己との相性の良さを感じていた頃だったと思います。

12月某日。

順調にオタクとして見識を広めていたJC悠未は、
まだ片手で数える程しか訪れたことのなかったアニメイト鹿児島店で、ハマっていたアニメの陳列棚も物色し終え、手持ち無沙汰に店内をうろうろしていました。

その日、なぜだか初めて足が赴いたのはCDコーナー。
CDなんて買った経験もなければ、歌手名も、キャラ名も、ほとんどのアニメタイトルさえ分かりません。
ジャケットの海へ視線を泳がせても、何がなにやら。
どこも一瞥する程度で、特に気になるものは何もないなと踵を返しかけた時、

はた、と。
試聴用に壁にかけられたヘッドホンが目に留まりました。

そこにはお試しで聴けるCDが3枚。
ボタンを押すだけで試し聴きができるようです。

面白そう━━━━と思ったか、ヘッドホンなど持っていないが故にちょっとあててみたいと思ったかは定かではありませんが、とにかく当時の私は何故かおもむろにヘッドホンを手に取り己の耳へとあてがったのです。

さて、どれを聴こう?

3枚のCDはタイトルは勿論、アーティスト名もジャケットも知らないものしかありません。
CDの円盤がむき出しでセットされており、ボタンを押せば再生エリアに送られる仕組みのようです。

取り立てて聴きたいものがあるわけでは……と、目を離そうとした時。1枚のCDが目に留まりました。

淡い緑の盤面に、銀のレースが施された、キラキラしたCD。

軽い気持ちでその円盤に続くボタンを押す。
理由は、ただ、可愛かったから。



軽やかで期待感の上がるイントロ。

━━━赤い蕾 花開いた…ほら!
生まれたての…優しい花風になれ baby rose━━



声が脳に届いた刹那、ブワッと猫のように全身の毛が逆立ったかと錯覚しました…!!

13年生きてきて、それまで1度とて聞いた事のない、かわいい可愛い声………………!!!!!??

誇張ではなく目を見開いて
「世の中には、こんなに可愛い声を出せる人がいるの……!!!???」
と、はっきりとそう思ったのです。

世界に色がついたって表現があるけれど、確実にそれに相当する日でした。
世界を見る目が…解像度が一気に上がる。
気持ち的にはブラウン管から一気に4Kです。
彼女の声を聴く前と聴いた後では、世界が変わってしまったかのよう。
価値観が、常識が、一瞬で塗り替えられてしまいました。



その日はどうやって帰ったのか覚えていません。

視聴したCDをどうにか探してお小遣いをはたいて買って帰ったことだけは確かです。

人生初のCD。
中学生だった当時の私には高価なお値段…でも支払うことになんの躊躇いもありませんでした。


Princess rose。
タイトルがもう可愛い。
ジャケットも可愛い。
銀の箔押しも可愛い。
上品なかわいい、だ。
アニメイトで見た淡い緑に銀のレースをあしらった円盤。それももちろん可愛い。
そっとそっと歌詞カードを取り出す。
透明感のある田村ゆかりさんと目が合う。
開けば中のデザインまでかわいい!
後ろ姿もかわいい……
白くて細くて綺麗な脚だけのカット、後ろ手に持つ花束も、空に飛ぶ箔押しの光も、妙に惹き付けられてしまう。
えっあっ
帯の裏……!!!なにこれ直筆風メッセージ!?
文字すら可愛い。
自画像もかわいい。


かわいい。
可愛い。
かわいい。
可愛すぎる。

そこに在る全部がかわいくて、

柔らかく、上品で、やさしく、綺麗で、可愛かったのです。


1枚のCD、それが生まれて初めて私に“刺さる”ものでした。



その日から就寝前には恋のチカラを聴いて寝るようになりました。
私も、あたらしい私に変わった気がして、私のこころに彼女があふれていました。

プレゼントを聴いては、
清廉な恋心と澄んだ冬の空気と跳ねる期待感をその声ひとつで表現してくる彼女の魅力に酔っていました。
街中がきらきらとまわりだしたのは彼女のせいです。

私は、すっかりそれまでの私と全くの別物になってしまったかのようでした。


そんなとんでもないCDを買った後、直ぐにこの歌を歌っている田村ゆかりという人について調べました。

期待通りに、ホームページまでかわいい……!

その時は恋せよ女の子のジャケットがトップページにあしらわれていたと記憶しています。
濃いピンクのドレスにティアラがもう、映えるのなんの。
Princess roseとはまた違う可愛さ。
ディスコグラフィを見る。
はあああ。
一体いくつの可愛いを攫っていくのだろう。
これまでのジャケット、その上の彼女全てが“刺さる”…

田村ゆかりの、彼女の世界観や「かわいい」が
どうやら私の好みだったようです。

お仕事情報でおとぎ銃士赤ずきんを知り、鹿児島では放送していなかった為に当時は違法な方法でなんとかしてアニメを視聴していました。
TSUTAYAで過去のシングルとアルバムをありったけ借り、両親にポータブルCDプレイヤーとMP3をねだりました。
いたずら黒うざきは圏外で聴けない。
ネットラジオの黒うさぎの小部屋がいつも楽しみでした。
ネットに落ちてるあらゆる動画を漁り、渋谷でチュッのゆかりんの話を真似て、お風呂で抜けた毛を集めてエクステにしようとしたり()
前髪はパッツンにし、ツインテールをするようになり、
お母さんが買ってきたGパンとトレーナーだった服装が、ロリータファッションやかわいい服に興味を持つようになりました。
新譜が出れば初回限定盤で買い、
声優誌に名前が載っていればそれも買う。
ゆかりんのイラストを描いて投稿もしました。
時間とお小遣いの全てを、ゆかりんに使っていたと思います。


田村ゆかりの、ゆかりんの
彼女の“可愛い”が好きで好きで、それで自分を満たしたかったし包まれていたくて。
彼女の可愛いを好きでいることが幸せで楽しくて、彼女の面白さを見つけてはさらに好きになり、新曲が出れば新しい世界を見せてくれる歌声に何度もときめいて。


田村ゆかりを他に知る人は周りに全然居なかったけれど、鹿児島住みだと供給もあまりないけれど、それでも中学生には刺激的で、毎日彼女に没頭するには充分でした。






━━と。

急ブレーキになりますが、これが私の人生で最初の雷、ゆかりんとの出会いのお話でした。

当時の気持ちを思い出して書いたら思ったより熱量が凄くてなかなか止まれなくなってしまいました…すみません💦


あの時、アニメイト鹿児島店に田村ゆかりのPrincess roseを視聴用に置いてくださった店員さん。
ご本人に届くことはないと思いますが、最大の謝辞を述べさせて頂きたいです。
本当に、ありがとうございます。



2度目の雷は数年後に初ライブに行った時に落ちるのですが、そちらはまた機会がありましたら。


ここまでお付き合いいただきありがとうございました!
読みづらい文で申し訳ないです🙇‍♀️


明日はぱーりんかさんの「チケ代移動費打ち上げ代全部出すけど、行く?」です!
強すぎる誘い文句…!
生涯で1度は言ってみたい台詞ですね。

お楽しみに!

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