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【レディース】昇格をかけて!まずは1勝を、そして雪辱を[レノファレディースー南葛WINGS]

イントロダクション

9月28日。
いよいよこの大会が始まる。

チームが目指す最大の目標、なでしこリーグ昇格をかけて、まずは入れ替え戦に進むための切符を獲得する5日間、4試合のタフな戦いが始まる。

参加5チームに与えられた入れ替え戦出場権は2。
のどかなJヴィレッジの景色をは裏腹に、それぞれのチームがなでしこリーグ参入をかけて死力を尽くす戦い。

初戦の相手は南葛SC WINGS。
レノファレディースにとって2回目となる昨年の入れ替え戦予選で0−1と惜敗した相手だから、初日から面白い対戦となった。

南葛WINGSは今年の関東女子サッカーリーグ1部で現在3位。
リーグ1位の26得点が光るが、守備の脆さも同居しているのか、4勝4分と勝ちきれていないのでは、という印象もある成績。
大会最終日に控える関東女子1部で首位を独走する市原戦を控えていることを考えると、ここは結果が欲しい。

レノファ山口FCレディース メンバー&フォーメーション


これまで通りの形に、この大会からはキャプテン・大賀伶那がスターティングメンバーとなり左のセンターバックへ。左を務めていた米川愛梨が右に回る形。


キックオフ

開始早々から伊藤さくらの単独突破からコーナーを得るなど、レノファは優勢に試合を進めた。

南葛に強度の部分で上回るレノファは、ボランチ田中萌・津永佳琳のところで確実にボールを回収するなど、対人の寄せと奪取で優位に進めて支配率を上げていく。

また、南葛はボールを奪ってもDFラインの上げ方がそこまでではなく、取って・ラインを上げて・すぐに前に、という速攻の強い矢印は作らない。
ただし、時間はかかっても細かいショートパスで人を剥がし、ボールキープしながら前進するスタイルを徹底してくる。

レノファの攻撃はまずはターゲットの新井優紀へのボールをメインに、浅田梨花は新井の周辺でボールに絡み、伊藤は左サイドで張ってボールを受けたら1対1で常に勝負するスタイルで虎視眈々とゴールへの形を作る。

15分ごろからは立て続けに、新井へのクロス、伊藤の突破からのクロス、苦しい体勢でもDFがクリアを新井が当てていくなど、ポスト役として見どころを作った。

飲水タイムを挟んでも集中は切れなかった。
南葛が中央突破を試みたボールは左センターバックに入った大賀伶那が余裕を持って寄せて奪取。

21分にはDFラインとGK大宮司晴菜の間にボールを刺されたが、1対1の局面で大宮司はヘッドで難を逃れるなど、攻撃の時間が増える中でもディフェンス陣の集中力は十分に思えた。

しかし28分、徹底的に細かく、特に左サイドを使ってくる南葛が深い位置まで侵入すると、そちらにディフェンスの意識が集中してしまい、遠いサイドでフリーになっていた選手に向けてグラウンダーで横を横断するパスを通され、失点。
これまでパスで繋いでくる相手に対して、自陣深く、あるいはペナルティエリア内でもしっかりとノーファールで寄せ勝って冷静に進めてきたレノファだったが、痛恨の先制点を与えてしまった。

レノファレディース 0 - 1 南葛WINGS

中盤までは形を作れるものの、そこからのチャンスクリエイトの部分で苦労し始めたレノファはプレーに迷いが出てきたのか、ボールを奪われてのカウンターが多くなり、それをペナルティエリア内で処理するシーンが多くなっていき、リズムを失ってしまう。

それでもなお、31分には相手CKの際どいボールを大宮司がパンチングで逃れるなど、ギリギリの攻防。
前半アディショナルタイム、伊藤がドリブル突破し中央の新井に合わせるが、呼吸が合わずゴールラインを割ってしまい前半を終えた。

後半開始

HT OUT MF2 磯田尭那 IN DF25 山本芽依

後半の入りは良かったが、5分ほど経つと守る時間帯が多くなる。
相手の細かいパスでの前進に対してなかなか奪いどころが定まらない。

相手のパス回しはギアを上げたというわけではなく、前半と同様だったように見えたが、対応するレノファのポジショニングが少しずつずれるシーンが目立ち始め、回されるボールに寄せるのが後手後手になってしまった。

攻撃となっても、攻撃陣に対して中盤やサイドから選手がサポートで上がる場面がなく、散発的で脅威のない攻めに。

55分の飲水タイムを挟んで、山本から戎谷に良いパスが通り、南葛がファールで止めるなど、少し攻めのリズムが良くなり、相手もきつい時間帯になっていると感じたが、61分、相手右CKが曖昧にファーサイドに流れ、ディフェンダーも大宮司も触る事ができないボールになり、相手に押し込まれ失点。

流れを自分たちで断ち、ギアを上げられないまま2点のビハインドで試合が進むこととなった。

レノファレディース 0 - 2 南葛WINGS

すぐさまここで選手交代。
OUT MF20 津永佳琳・DF3 藤原瑞季
IN MF4 芳原佳菜絵・FW24 長谷川愛

芳原が津永の居たボランチに入り、長谷川は新井との2トップのような形の左に入った。また藤原がOUTしたDFラインは、左から米川・大賀・山本の並びに。

さらに67分にも選手交代。
OUT FW18 浅田梨花 IN MF17 小川真名美
ここはバランスを調整する。

選手交代を駆使して自分たちのリズムを作り直しゴールに迫りたいレノファだったが、試合が進むにつれパスの精度が落ちてきてしまい、ゴールに迫れないままタイムアップ。

相手との明らかな実力差は感じられず、むしろ対人・寄せ・守備時の冷静さの部分では上回れていたのではと感じさせたが、ゴールに迫るチャンスクリエイトの精度や、攻撃時の後ろからのフォローなどが不足し、失点してからは自分たちのリズムで試合を運ぶことができなかった。

実力ではそれほど差がない両チームだったと思うが、「どうゴールに迫るのか」の部分で、自分たちのやり方を徹底的に貫いた南葛に、特に後半は翻弄されてしまい、悔しい敗戦となった。

試合終了 レノファレディース 0 - 2 南葛SC WINGS

山口を拠点にレノファの事を書く・語る活動をしていきます。頂いたサポートは取材活動費として使わさせて頂きます。