リテピ花写065 アカシアと呼ばれているのにアカシアじゃなかったの? アカシアの蜂蜜もニセ? ニセアカシアはハリエンジュ
白い藤の花のように咲き、あたりに甘い香りを漂わせるニセアカシア。
これで、横に這うつたに沿ってぶら下がっていたら藤そのもの。
よく似ています。
この木、ハリエンジュは、ニセアカシアと呼ばれています。
一般的にはアカシアで通っています。
歌や通りの名前、蜂蜜でよく聞くアカシアはこの花なんですね。
でも、本名はニセアカシアなんです。
そう、明治時代に持ってこられたときに間違って
アカシアと付けられました。
後で本当のアカシア(ミモザ)が出てきたのです。
そこでニセアカシアと呼ばれるのですが、
木には鋭い棘があり、エンジュに似ているので
一応名前としてハリエンジュと付けられたのです。
でもあまり定着していません。
今でも通名、アカシアと呼ばれているわけですね。
煩わしいですね。
まあ、当の花にしてはどうでもいいのでしょうけれど。
この北米原産のニセアカシア、20m以上の大木になり、
白やピンクの花を咲かせ、ミツバチが蜜を吸いに来ます。
アカシアの蜂蜜はレンゲと並んで高級蜂蜜なんですね。
やせた土地でも育ち、花がきれいので、
街路樹や公園、砂防などに盛んに植えられたそうです。
材質が固くゆっくり燃えるので、
暖房や炊事、風呂の薪や木炭としても使われ、
硬度があり腐りにくいことから坑木や枕木にも使われたそうです。
そのため北海道にはたくさん植えられた有用な木だったのです。
すごく人間に役立っている木なんですね。
ところが、
環境省の特別要注意外来植物に指定されているのです。
繁殖力が旺盛で野生化し群生する侵略的外来種なんです。
必要に応じて伐採はされていますが、
蜂蜜の主要蜜源なので規制はされていないのですね。
花は食べられたりしますが、
それ以外の実や葉、樹皮には毒がありますので、棘とともに要注意です。
ニセアカシアの花言葉は、
「慕情」「親睦」「友情」「優雅」「頼られる人」「死に勝る愛情」。
蜂蜜が好んで寄ってくる姿や咲き誇る花の風情、丈夫な材質などから付けられたようですね。
いつも思うのですが、花言葉は誰が付けるのでしょうね。
結構適当ですよね。
名前もニセなんて言わないで、アカシアでいいですよね。
ミモザもアカシアでなくミモザで通用しているのだから。
というわけにはいかないのかな。
時とともに変わる価値観。
時代のニーズに合っていないと邪魔になり無視される。
いくら有用であったとしても。
時代に迎合する必要はないかも知れませんが、
流れは抑えておき、今後を展望する意識は持っておきたいですね。