リテピ花写029 赤い天上の花は、曼殊沙華 なぜ不吉? 彼岸花
9月、彼岸の季節になれば、土手やあぜ道に赤い彼岸花が咲いています。
遠くからも、緑の中に赤い花が良く目立ちます。
別名、曼殊沙華とも呼ばれる天上の花。
それが、日本では、不吉なイメージが定着しています。
毒のためですね。
天上はあの世とも解釈され、あの世の花とは、恐ろしいですね。
彼岸花は、地下の球根だけでなく、
花、葉、茎などのすべてに毒をもつ全草有毒植物です。
(子供が触って、その手を口に入れぬようご注意。)
その毒、リコリンのため、水田の畦や墓地に多く植えられています。
彼岸花の毒により、
ネズミやモグラ、ミミズや虫などが寄らないようにするためですね。
水田に植えられるのは小動物による穴などで水漏れするのを防ぎ、
墓地の場合は、死体が動物によって荒らされるのを防ぐためです。
墓地の印象と葉より先に茎をのばして花と葉が別々に咲く、
燃えるような赤い花。
そして食べた後は「彼岸(死)」に至る、
持って帰ると家が火事になるという不吉なイメージが先行して、
葬式花、墓花、死人花、地獄花、幽霊花、火事花など、
不吉な名は数百から1000種以上にもなるそうです。
彼岸花の花言葉も
花の形状と亡くなった人を想う気持ちが込められているようです。
色別の彼岸花の花言葉は次の通り。
赤、「情熱」「独立」「再会」「諦め」「悲しい思い出」。
白、「また会う日を楽しみに」「想うはあなた一人」。
黄、「追想」「深い思いやり」「陽気」「元気な心」。
ピンク、「深い思いやり」「あなたのために何でもします」「快い楽しさ」「楽しむ」「悲しい思い出」。
オレンジ、「妖艶」。
因みに青色は、漫画「鬼滅の刃」の作り話で、存在していないですね。
植物には毒をもったものがたくさんあります。
動けない植物は、か弱き存在でなく、
毒という極力な武器を持って、
害を加える敵に大きな打撃を与えることができるのです。
地球温暖化の進行も、植物の深謀なる策略かも。
植物やプランクトンなどの化石燃料を
安易に活用してきた人類に警告を発しているようですね。
燃えるよな赤い花、彼岸花は、毒をもって、人類に役立っているのです。
不吉でなく、燃えるような情熱を持てと励ましてくれているのかも。