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リテピ花写054:悲恋なのに求愛の花って? アラセイトウことストック

寒い中、懸命に咲いている花。
秋から春にかけて咲くアラセイトウ。

あまり聞きなれない名前ですね。
ストックといえば聞いたことがあるかも。

茎が太くまっすぐ伸びることから
ストックと名付けられました。

ストックことアラセイトウ


アラセイトウという名前は、
江戸時代に日本に伝わった時に、
葉の手触りが羅紗(ポルトガル語でラセイタ)に似ていたので、
葉ラセイタが訛ってアラセイトウ(紫羅欄花)と
呼ばれるようになったのです。

花もちが良く、香りが良いので、
西洋では求婚の時に男性が女性に手渡された花。

ストックって、蓄えとか手持ち、杖の意味も。
愛しい人は男性の心を支える美しい杖なんですね。

それで、花言葉も永遠の恋、永遠の美しさ、永続の美、
愛の絆、逆境の忠節、求愛なのです。

色別には、白:ひそやかな愛、
紫:おおらかな愛情、
ピンク:ふくよかな愛、
黄:さびしい愛、さびしい恋。
黄色は、西洋では裏切りの色なんですね。
恋で裏切るなんて寂しくなりますよね。
えっ、許さないって! そうですよね。

恋の花には悲しい物語


そんな恋の花も意外、悲しい物語があるのです。

一つは、お姫様が敵国の王子様と会うために
城の窓から抜け出すときにロープが切れ、
落ちて亡くなったのを神が憐れんで花に変えたという話。

もう一つは、美しい姉妹と優しい兄弟が恋仲になるのですが、
姉妹に横恋慕していた青年たちに兄弟が殺され、
姉妹も悲しさから兄弟の後を追ったという話です。

どちらも亡くなって永遠の愛なんて悲しいですよね。

寒い季節でも陽光を受けて輝くアラセイトウ。
悲しみを乗り越え、永遠の愛に微笑んでいるようです。


悲しみを乗り越え輝くアラセイトウ

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