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リテピ花写013 世界初の全身麻酔外科手術 華岡青洲 チョウセンアサガオ

華岡青洲(はなおか せいしゅう)といえば、
小説や映画、テレビなどで何度も取り上げられていますので、
ご存じの方も多いと思います。

世界で初めて全身麻酔で乳がん手術を成功させた
江戸時代の医者です。
紀州(和歌山)で代々村医の家に生まれた華岡青洲は、
足の切断など、麻酔もなく痛みに、
泣き叫びながら治療を受ける患者を見てきました。
恐ろしいですね。

杉田玄白が「解体新書」を刊行した時代、
青洲は京都で、内科とオランダ流の外科を学びます。
そこで中国の三国時代に華佗(かだ)が
患者を眠らせて手術を行ったという記述を見つけます。
しかし成分の記載はありません。

村医を継いだ青洲は、
華佗の麻酔薬を試行錯誤しながら研究を続けていました。
マンダラケ(チョウセンアサガオ)と他の毒草などを組み合わせ、
犬などで、動物実験を繰り返します。
とうとう、動物実験には成功します。
しかし人間による検証をどうするのか、大問題でした。

そこに、母と妻が自分を実験台に使ってほしいと申し出ます。
青洲は失敗を恐れ拒否しますが、
母と妻の熱意に負け、人体実験を始め、何回も繰り返していきます。
その結果、母は亡くなり、妻の失明します。
その後、自分の体を使ってついに完成します。
研究開始後、20年が過ぎていました。

1804年、乳がんの老女を全身麻酔で摘出手術に成功します。
1846年、ウィリアム・モートンが
エーテル麻酔で手術を成功しますが、
青洲は40年も前に成し遂げたのでした。

華岡青洲の話は、
有吉佐和子の小説や増村保造監督が撮った映画『華岡青洲の妻』、
またNHKドラマなどで大きく話題となりました。

その青洲が使ったのが、
マンダラケ、別名チョウセンアサガオなんですね。
南アジア原産なのに、
どうしてチョウセンアサガオと呼ぶのかは、
チョウセンとは単に外国という意味で、
形が朝顔に似ているからそう呼んだのでした。
花は5月から11月にかけて咲き、
名前は他にマンダラケ以外にキチガイナスビ、
イガナス、ダチュラとも呼ばれています。

花言葉は、「偽りの魅力」「愛敬」「変装」「夢の中」
「あなたを酔わせる」「愛嬌」英語では「人をだますかわいさ」。

食べると、喉の渇き、体のふらつき、吐き気、呼吸の乱れ、
体がだるくなったりします。
大量に摂取する死に至ることもあります。

チョウセンアサガオの根とゴボウ、
開花前のつぼみとオクラ、
葉とモロヘイヤ,アシタバ
種とゴマを間違える場合があり、
毎年中毒例が報告されています。

野菜など食用の植物の近くには植えないほうが良いでしょう。

チョウセンアサガオには木に
ぶら下がるように咲くエンジェルトランペットもありますが、
南米原産の違う種類のものです。

草花の名前はいい加減なのですね。



毒に注意!ダチュラ(チョウセンアサガオ)

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