カラスを見ていて考えた
カラスは益鳥では?
という考えがふと浮かんだ。
人間が出して食べきれなかった食べ物を食べてくれるからだ。
ただ、そんな風な「人間勝手」な考えを言い訳に、たくさん食べ物を出してしまうと「異常繁殖」という生態系の破壊につながることは容易に想像がつく。
このバランスをなんとかいいものにできないか。
エコシステムへの身勝手な介入にならないように、あくまで漸進的に、数世代、いや、それ以上の長期的な時間軸で少しずつ少しずつ・・
ぼくは、まったくこの分野の素人で、科学も論理もないけれど、なかなか面白そうなので、少し調べながら、考えてみた。
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「カラスはもしかして益鳥では?」
調べてみると、こんな投稿があった。
同じことを思いつく人もいるもんだ(当たり前である)。
こちらのベストアンサーは、「あなた次第」という意見。
そりゃそうだ。
専門的な見解ではないのかもしれないが、心持ちとしては有用だ。
みんなが「カラスもいいやつかも」と思えば、仲良くなれる準備が整い、より発展的な共存の関係の道が拓ける。
少し話題とそれるが、こんな記事も。
タイトルは死骸についてだが、カラスの知能について書かれている。
また、こんな本もあるようだ。面白そう。
さて、記事によれば、カラスは「遊び」をする数少ない動物の一種である。
こないだ駐車場の塀の上を、体を反転させながらちょんちょんと歩いているカラスを見かけた。
変な動き、と思ったが、たぶん遊んでいたのだろう。
また、カラスは鳴き声が個体によって多種多様である。
カラスの社会性は、一羽一羽が他の動物よりも強い「個性」を持つことが支えになっているのかもしれない。
他に「個性」が強い動物といえば、「犬」や「猿」だろうか。
猿やチンパンジーは、言わずもがな、知能が高く、集団の中で個体を識別し、一対一の関係の中で相手に合わせて最適な行動を取り、高い社会性を備えている。(参考記事)
個性の面も、チンパンジーのパンくんや日光猿軍団をテレビで見ていても、1匹1匹、性格に特徴があることが分かる。
犬も社会性が強い動物である。
狩りの際には、群れで協力して獲物を仕留める。
またまた調べてみると、こんな記事が。
イヌ科の動物は、チームで獲物を延々と追いかけて弱ったところを狙う。
走るのに疲れたら順番を入れ替える、まるでスピードスケートの「パシュート」や渡り鳥の群れのようである。
チームの「総合力」で勝負するので、狩りの成功率が高く、イヌ科の群れに狙われた動物は生き残るのが不可能だと言われているらしい。
なんとも恐ろしい集団である。
他方、トラやジャガーなどのネコ科の動物は、獲物にそっと近寄ったら、一気にトップスピードで追いかけ、喉元を狙った一撃で仕留める。
これは「単独生活」で効率的に獲物を仕留めるための方法とのことだ。
(ライオンは、ネコ科にあって集団行動する得意な存在だそう。)
地上最速の動物であるチーターもネコ科である。
(ちなみに、面白いのはそのチーターの狩りの成功率は実は約50%ほどで、イヌ科の動物には及ばないようだ。)
なんの話だっけ?
そうそう、「エコシステム」。
よりよい「エコシステム」をつくっていくためには、「排除」ではなく「受容」。
一見厄介に思える相手(今回はカラス)も受け入れ、役に立ってくれている部分を見出し、「社会」の中で「認める」。
その上で、お互い、及び、それぞれの背後の無数の関わりを想像して、それらにとってよい影響があると思われる行動を取る。
あくまで、小さく、いつでも引き返せる範囲で。
バスケットボールのピボットのように、片足は動かさず、あっちはどうだ、こっちはどうだと小さな実験と検証を繰り返す。
その実験は、様々な場所で、色んな人が、異なる時間の中で、行われ、成功事例を共有しながら、徐々に全体を新しいシステムに更新していく。
そんなイメージ。
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ダイバーシティの重要性が様々な場所で話されているが、多様性とは、努力目標ではなく、われわれが豊かに繁栄していくための必須項目なのかもしれない。
「ばらばらで不揃いなものが有機的に結びつき、それぞれが生き生きしている世界」
これはぼくにとって今後のテーマになるかもしれない。
カラスを見ていて、そんなことを考えた朝でした。
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