
カルダモンロールと私
2019年9月14日、
大学を休学して約4ヶ月ヨーロッパやその周辺をバックパック1つで旅していた、モラトリアム期間の最終訪問地、デンマークのコペンハーゲン。
ブダペストのホステルで仲良くなった友人に、「コペンハーゲンに行くなら絶対JUNOに行ってカルダモンロールを食べて!」と強く勧められ、もはやJUNO以外全然目的地もなくデンマークへ。
お店に着くと、流石は人気店。
遠くからでもわかる行列と、パンの焼ける匂い。

他も色々美味しそうだけど、何が何でもカルダモンロールは食べなきゃ!と並んでいたら私の3人前のおばちゃんが総ざらいして完売。
うっそお、、とショックを受けてたら、恐らく顔面に「悲しい」と書いてたんでしょう、店主のおばちゃんが
「カルダモンロールかい?あと10分待ったら焼きたて出すから時間あるなら待ってな」と超イケメンな声かけをしてくれて(ちょっと意訳)
無事にカルダモンロールをゲット。
しかも焼きたてほやほや。
注意してくれたのに、しっかり上顎火傷しながらスキップしたいぐらいハッピーな気持ちで街を歩いてた。


そしてそして、月日は5年ほど流れ。
カルダモンロール愛はずっと持っていたんだけど、なんせ日本で買える店が全然ない。ほんとうにない。(パンシェルジュ2級の母もなにそれ?と言ってた)
だからもう諦めるしかないんだな、また食べたくなったらJUNOまで行くか、、、と思っていた。
けれど、昨年秋に友人と世界の朝ごはんのイベントしよう!という話になり、その子も1ヶ月ほどデンマークで暮らしていたのでデンマークの朝ごはんに決定。
それはもう、カルダモンロール作ってみるしかないよね。と試行錯誤を重ねて(最初は固くてあまり美味しくなかった)、パンは母の得意分野だから配合のアドバイスももらって、
ようやく美味しいカルダモンロールを自分で作れるようになりました。
デンマークのイベントでも好評で、その後カルダモンロールだけで販売してみるか〜と11月にカルダモンロールの日をスタート。
最初は馴染みのない食べ物だから「なんだろう?」と遠巻きにされていたであろう方々も、回を重ねるごとに来てくれて、ハマってくれる方も沢山いて。
いくつか頂戴した嬉しいお声を紹介させてください。
本日はご親切にありがとうございました!
スウェーデン人の夫が「スウェーデンに売っててもおかしくない」と嬉しそうにたべていました🫶(スウェーデンにも同じ味のカルダモンロールがあります!)
なかなかカルダモンロールを売ってるお店がないので、本格的なカルダモンロールをたべれるお店があり嬉しいです!
次回楽しみにしております🥰
float 丸本様
カルダモンロール
母に食べさせてあげることができました。母は初期の認知症でして、食べること母に残された数少ない「楽しめる」ことの一つです。
「美味しかったね」「美味しいわ」
「ペロっと食べてしまったわ😋」
と何度も何度も繰り返して言ってました。母の美味しくて嬉しそうな顔を見られて私も嬉しかったです。
カルダモンロールに出会えて感謝です。ありがとうございました😊
他にも、毎回ご予約の個数が増えていってリピートしてくださる方や、お友達にお裾分けもらぅて、とその翌月親子でかいにきてくた買いに来てくださったり。
本当に嬉しい限りです。
シンプルに、自分がつくったものを美味しいと喜んでくれる人がいるというだけでこの仕事をやっていてよかったと心の底から思います。
でも、このカルダモンロールに関しては+αの喜びがいくつもあって。
自分が大好きな「旅」で出会ったものを、何度もあの瞬間の感動を思い出しながら試作して、その思い出と合わせて異文化を伝えられること。
4ヶ月のバックパッカー期間は、"消費"しかしていないことに嫌気が差したことが何度もあったけど、数年の時を経てその時の経験をこうやって価値提供に変えられるって、すごいおもろいことやなあと、じわじわと感動します。
これからも、旅に出る理由になる。
そんな不思議な気づきを与えてくれたカルダモンロールは私にとってかけがえのない大切な思い出かつ相棒?かつ大好きなパンになりました。
過去の旅で出会って、みんなに伝えたいものは沢山あって。トルコのクネフェや、ブダペストのレチョー、イタリアのスフォリアテッレ、アルザスのシュパッツレ、、などなど。
また色んなイベントをするので楽しみにしててくださいね。
そしてそして、次回のカルダモンロールの日を決めちゃいました。
3/19(水) 12:00-18:00にします。
ご予約は3/1(土) 21:00〜
次回もたくさん焼いて、お店中カルダモンとパンの甘い匂いでいっぱいにしてお待ちしてます。

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読書が大好きな私が昨年5月に枚方市にオープンした「本の読めるカフェ float」
店舗情報は以下からご覧いただけます。
" 映画館で映画を楽しむように、
読書に没頭できる場所をつくりたい。"
という想いで開いたお店。
お喋りのない静かな空間で、あなただけのほっとできる時間をお楽しみいただけます。