呼吸と精神状態とは、連動している
現代においてわたしたちの呼吸は、とても浅くなっています。
早く結論が知りたい。
早く自分の望むものを手に入れたい。
結局のところ、どうなのか?
etc…。
若い頃、私は本を読むことが一つの習慣でした。
おこづかいで本を買って読むようになったのは、高校生の頃のこと。
大学生になり、一人暮らしをさせてもらうようになった私は、その時間の多くを本を読んで過ごしました。
その頃よく読んでいたのは、村上春樹や吉本ばなな。
山田詠美や群ようこも読みました。
文章を書く人の魅力って、やはりその率直な物言いにあるかなと思います。
院生の頃は、論文を書くため、学術書なども読むことになりました。
論文を書く過程では、やはりそれなりの量の文献に触れることになると思います。
テーマを考えるのも自分。
章立てを考えるのも自分。
オリジナリティ。
活字を読む、書くということにはそれなりのエネルギーが要ります。
いまのスマホ社会においては、簡潔でわかりやすい文章のほうが、好まれる傾向にあるように思います。
長ったらしい文章を読むことは、面倒くさい。
考えることも、面倒くさい。
悩みたくない。
時間にも心にも、余裕がありません。
そこには、なにかしらの基準があり、わたしたちはそこに自分を合わせることに必死なのかもしれません。
知らず知らずのうちに、わたしたちの呼吸は浅くなっています。
それはヨガを練習するようになって、よくわかりました。
はじめの頃は、深い呼吸をしながら動くことは難しい。
わたしたちの呼吸が浅くなっているのは、今のご時世においては、なおのことです。
呼吸と精神状態とは、連動しています。
ときには、なにもしない時間をもってみる。
それは、「悪い」ことではありません。
海や山など、自然の豊かなところにふらっと出かけてみる。
自然のエネルギーに触れると、自分のなかに凝り固まったものが、少しずつ溶け出していきます。
なんとかしよう、とすることを少しだけやめてみる。
ということで、今日は、たまにはなんにもしないでゆっくりする、
深呼吸をしてみてはいかがですか?というお話でした。
お読みいただき、ありがとうございました。