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ミニマリズムとの出会い

出身高校は制服がなかったので私服で登校した。私服登校の高校生は皆、ある思い込みに頭を悩ませる。それは「私服パターンを最低5通り用意しなければ」だ。1週間の平日は毎日ちがう服装で登校しなければという使命感に駆られてしまう。ご多分に漏れずその思い込みにはまった僕も、何とか5パターン用意したのを覚えている。

しかし、5パターンもあると、5パターンの中で自然と順位付けがなされる。大好き、好き、そこそこ好き、など。そしていつの間にか、4パターン、3パターンと着るパターンが減ってくる。お気に入りの服しか着なくなるのだ。そして気づく。パターンの数が減り、週に何度も同じ服装で登校しても、周りは誰も気にしないことに。結局、皆が気にしているのは自分だけなんだ。

そうなれば、自分が大好きでもない服を持つ必要がない。お気に入りの服を何着か買って毎日着れば良いんだ。ミニマリズムの考えに足を踏み入れた瞬間だった。


400字エッセイ書いています。

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