大きな決断を実行できる気がしないんだ

次男と四男と三男の僕は、スープカレーを食べることを主な目的として札幌へ飛んだ。次男が「札幌でスープカレー食べたい」と言ったのが旅行のきっかけで、まさか本当に行くことになるとは思っていなかった。

どうしてもスープカレー以外の札幌グルメが食べたいという四男の希望を叶えるため、ホテル近くの海鮮丼屋に出向いた1日目の夜、海鮮丼はランチのみで夜は居酒屋営業と言われ、仕方なくそのまま飲むことになった。

酒が進むとふざけることを通り越して真面目な話が多くなる。四男が若くして結婚し、2人の子を育てている話題になると、いつもおちゃらけている四男が急に真面目になるのが兄として微笑ましく心強い。1人の人間として、父として頼りがいのある男になっているなあと感心する自分に気づく。

人生における大きな決断を弟は実行したんだ。その決断は僕にとっては高くて大きくて、押しても揺すってもびくともしない。僕にも実行できるだろうか。

400字エッセイ書いています。