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誰もが芸術家になれる
誰に頼まれたわけでもなく、必要性がなく、そして締め切りがないことをやろうと思える状態は幸せだ。お世話になっている人に手紙を書いたり、同僚の好みを思い浮かべながら料理したり、仕事でもノルマ以外の領域で他の人の役に立つことを実行したりする余裕を持っていると、毎日が断然楽しくなる。
逆に、自主的ではなく、必ず実施する必要があり、そして実行完了に対する締め切りがあるタスクばかりで埋もれている日々が続くとしんどくなる。
そういえば、歌手や画家、作家、工芸家といったいわゆる芸術家の方々は、前者のような毎日を過ごしているに違いない。歌がなくても、絵がなくても、本がなくても人間は生きていける。誰かが彼らに強制したわけでもない。それでも彼らは日々何かを創り出す。そんな作品に人々は惹かれるんだ。
そう考えると、前者のような日々を過ごせる人は誰もが芸術家であり、日々何かを創り出していると言えるのではないだろうか。
400字エッセイ書いています。