2020-21年秋冬スタイルブック - ジャケット編
こんにちは。フリーランスファッションデザイナーのchisatoです。
※以下2020年10月に別サイトにて投稿した記事の転載になります。
今回は2020年秋冬のスタイルブック、第3回ジャケット編です。2020-21AWのコレクション、JKはとにかくテーラード が沢山出てきたシーズンでした。テーラード の再解釈がテーマとなり、様々なデザインのテーラード JKやスーチングスタイルが登場!それ以外にも数々のスタイルのジャケットが登場しましたので、こちらでご紹介していきたいと思います!
Neo Tailoring // Masculine × Romantic - テーラード の再解釈の一つ。男性らしさ、女性らしさを取っ払った様なファジーなムードが数多く登場。マスキュリンなスーツスタイルに女性らしいディティールやムードを取り入れたもの、フリルなど思い切りロマンティックなディティールをミックスさせるのが今シーズン注目ポイントです。
ボクシーなシルエットのマスキュリンムードのジャケットですが、袖スリット の内側からフリルが覗くさりげなくロマンティックムードを取り入れたデザイン。更にイラスティックベルト部分で女性らしさをプラス。
Neo Tailoring // Classic Gram - 前シーズンのブルジョワスタイルからクラシカル な流れは引き続き、今シーズンはより夜のムード漂う雰囲気に注目です。クラシカル スタイルにイエローゴールドな輝きやビビットカラー、PVCレザーなどの濡れた艶感をプラスしてグラムに仕上げるのがポイント。
// Fuzzy Detailing - パーツとパーツをボタンで留めたり、継ぎ接ぎ調のデザインなど、モビリティーっぽいデザインや仕様が曖昧なデザインが拡大傾向。エフォートレスにクリーンに仕上げると女性らしさがアップ。
// Newly Suiting - 2ピースや3ピースのスタイルが多数発表されている中、従来のジャケット+ボトムではない、ジャケット+スカート+ パンツやジャケット+オールインワンなど新しいアイテム同士の組み合わせで新鮮さを増す。
Minimal Shell - 陶芸や、殻の様な丸みのあるフォルムを用いたミニマルなジャケットが多数登場。適度にハリのある素材を用いて、タックやダーツを駆使し構築的なシルエットで表現しつつも全体的にはミニマルな仕上がりにするのがポイント。
ネックから肩にかけて入るダーツやタック、袖の切替などにより形成されるコクーンスリーブ、ネックから袖口にかけての丸みのあるラインがポイント。シルエットを形成する為のダーツ、タック、切替以外のディティールは極力省きミニマルに。
Authentic Plaid - メンズライクでトラディショナルなチェック柄をスタンドカラーのブルゾンやサファリジャケットなど敢えてアクティブな要素を含むアイテムに落とし込んだり、刺繍やモチーフを使って女性らしく表現したり異なる雰囲気にクロスオーバーさせるのがポイント。
オーセンティクなガンクラブチェックの素材を今シーズン注目のポンチョデザインに落とし込みました。程よいアクティブさが表現できる様、ソリッドとのハイブリットにしフーディーデザインを取り入れました。
Uniform Elements - ユーティリティーやユニフォームから起源のアイテムが多数登場。スーチングスタイルにしたり、アクセントカラーを用いたり、DIY的なパッチワークディティールを加えたりソフトな印象に変化させるのが◎。
最後に素材についてご紹介です。2020-21年 秋冬のジャケット素材に関してのポイントは主に2つ。まず1つ目はスーチングスタイルにはまる表面がクリアでしなやかな素材。レーヨンやビスコースにナイロンが入った、しなやかな中にも弾力性やもっちり感のある素材がおすすめ。2つ目はテクスチャー感のあるもの、サスティナブルが背景にあり自然で粗野な風合い、またはパイルやシャギーの起毛感にも注目です。
以上、2020-21秋冬スタイルブック、ジャケット編いかがでしたでしょうか。最後まで読んでいただき感謝です!それではまた。