ベトナムでのマーケティング事例5:現地制度
「ベトナムでのマーケティング事例」をハード・ソフトの視点で論じてみる。
ハードとソフトとは、下記の2つである。
1 ハード(物理的世界)
2 ソフト(心理的世界)
一般的に、「ハード」(物理的世界)で問題を解決する。但し、ビジネスでの成否は「ソフト」(心理的世界)を理解し、もう一つブレイクダウンした視点ができるかにどうかにかかっていると言っても過言ではない。つまり、生活者ニーズの理解である。
この連載も今回で最後になります。
ベトナムも含めて新興国に対するグローバルビジネスの難しさは、経済社会に関する現地制度が、先進国とはかなり違った状況にあることが大きい。
同じような先進国での価値観を理解した「市場仲介会社」(金融・会計・法律・マーケティングなどのプロフェッショナル会社)の存在がキーとなり、”Make or Buy”理論にて、新興国では自社で内製化よりも外注したほうが安くつき、また外部とのコミュニケーションが増えることでの心理的安全性のメリットも高い。
つまり、現地制度に対して、「ハード」で解決するよりも、「ソフト」(ここでは、現地政府のニーズ)も含めた解決が望ましい。
現地政府側のニーズと本社側の視点で板挟みになる現地日本人を救うのは、外部プロフェッショナル会社の活用が一つの解決策である。
であるからこそ、現地日本人マネジメントのスタッフに対しては、業務オペレーションのスキルも重要ではあるが、それ以上に、外部との連携・コミュニケーション能力が長けている人財が適任であろう。