144年の地球のサイクルを解説します【地球のルネーションサイクル②】
占星術では普段、人間の心の成長、環境の変化を見る場合、プログレス月を活用しています。これは占星術では、「ルネーションサイクル」と呼ばれているものです。
前回、「それは人だけではなく、地球にも存在するのではないか?」と思い、記事にまとめて公表しました。
今回はより詳しい、生活の舞台の変化、144年の細かい地球のサイクルを検証していきます。
地球のルネーション「月相=経済(18年周期)」
まずおさらいですが、筆者の研究した「地球のルネーションサイクル」には、大きく見方が2つあります。まずは「月相サイクル」をざっくりおさらいしていきますね。
このサイクルは「経済のサイクル」で、国家や企業の動きだと思ってください。人々の消費行動、経済活動に関連したサイクルが、月相サイクルです。
(1)ニュームーン期(18年)
(3)1stクオーター期(18年)
(6)ディセミネイティングムーン期(18年)※2026年からはココ!
(8)バルサミックムーン期(18年)
これはインフレ期です
→物価高・貿易問題、労働者が成長する(物価と賃金が上がる時期)
(2)クレセントムーン期(18年)
(4)ギバウスムーン期(18年)
(5)フルムーン期(18年)※2024年はココ!
(7)3rdクオーター期(18年)※2044年からはココ!
これはデフレ期です
→貧富の差・競争の問題、企業が成長する(株価が上がる時期)
この2つのサイクルは、「市民or個人(ピンク)」と「国家or一族や部族(ブルー)」の力関係を示すサイクルです。
左側=市民や個人が強いターン(72年周期)
(1)ニュームーン期(18年)
(2)クレセントムーン期(18年)
(3)1stクオーター期(18年)
(4)ギバウスムーン期(18年)
これは市民の時代です(1936年〜2007年までが該当)
→個人の力で人生を変える時期(我慢、頑張る事、競争と戦いに勝つ事が大事。男性の世界観の時代です)
右側=国家や集団部族が強いターン(72年周期)
(5)フルムーン期(18年)※2024年はココ!
(6)ディセミネイティングムーン期(18年)※2026年からはココ!
(7)3rdクオーター期(18年)
(8)バルサミックムーン期(18年)
これは国家の時代です(2008年〜2079年までが該当)
→覇権国家の入れ替わる時期(自分や人を大事にする事、社会のために動く事、知性と教養が大事な女性の時代です)
大きく分けると、地球はこの2つの力関係で「バランスを取りながら」成長していると考えています。
中でも1972年~2007年(ASC〜IC)が市民の力が最も強まり、2044年~2079年(DSC〜MC)が国家が最も強まるターンと考え、2024年(現在)はフルムーン期の終わりで、パワーが国家に移るタイミング。大きな勢力図の変化が起きやすく、西洋の衰退を感じる出来事が起きてくる時期です。
しかしアジアは別。「欠ける月」が非常に有利なんです。理由はこちら↓
(1)チンギス・ハンが用いたような、心理戦やマインドコントロールが有効(それで国民をまとめやすい)
(2)雨が降りやすく、水源があるので食べ物が豊富(西洋は気候変動が起きやすく、飢饉や不作になりやすい)
(3)一致団結が得意なのがアジアで、西洋は一致団結が不得意。バラバラになり、揉め事や戦争が起きやすくなる。
国家の力が強まったのは、2017年から?
今回欠ける月入りしたのは、リーマンショックが起きた2008年ですが、より一層その変化が強まり始めるターンが、2017年からです。
アメリカでは、ドナルド・トランプ氏が当選した年で、スローガンは「Make America Great Again」。自国優先(=欠ける月のテーマ)というスタイルで戦い、優勢だったヒラリーから初当選を奪いました。
本来なら女性が強い時代の幕開けで、ヒラリー氏の方が有利でしたが、時代を味方につけたのはトランプ氏でした。貧富の差の拡大、白人労働者の中流からの転落と、市民は「強いアメリカ」を訴えるトランプ氏に流れたのです。
今後、より欠ける月のエネルギーが強まるのは2026年からで、「欠ける月+インフレ期」の東洋が強い力を持つ、ディセミネイティングムーン期に入ります。
そうなると、国家の力が強い傾向がある東アジア、独裁政権が多い中東が「強い力」を発揮する可能性があり、資本主義や民主主義に何らかの問題、力を失う出来事が起きやすいかもしれません。
2008年からの欠ける月(2008年〜2079年)は、貿易問題、食料やエネルギー問題が出てくるターンで、地政学的なリスク、気候変動が起きやすい時代です。これはロシアのウクライナ侵攻で現実のものとなりました。今後、ヨーロッパに何らかの問題が集中するかもしれません。
地球のルネーション「アングル=季節(36年周期)」
春(①ニュームーン〜②クレセントムーン)…種まき期
生命力と生き延びる強さが必要(プライドより、ただ強い事)
国家の理想、未来への希望で社会が動く(徐々に市民に力が移行する)
①未来の問題(目標や課題)
主に「国の未来や理想」を掲げた大きな戦い、指導者が登場しやすく、夢や理想がテーマ。
過去には、第二次世界大戦やフランス革命、ナポレオン戦争が起きました。また国同士の責任を明確にするという意味で、大きな国際条約が生まれる時期で、ウェストファリア条約(1648年…最初の近代的な国際条約で、初の戦時国際法)など。
また解放もテーマで、ゲットーの解放(ユダヤ人の隔離政策の終わり)、奴隷貿易禁止などがありました。
夏(③1stクオーター〜④ギバウスムーン)…成長期
行動力と勇気が必要(新しい場所に儲ける機会と、階級アップのチャンス)
市民が自我に目覚める、人種、民族、立場の違いで対立しやすい
②市民の戦い(新しいシステムの矛盾)
市民の力が最も強い時期。新しい発見(技術革新はまだない)。国家や市民の独立心。生活を向上させる努力や行動が報われるので、海外へ出て行ったり(フロンティア)、新しい技術・考えを取り入れる動き。移動手段や情報収集の手段も増え、チャンスも発生しやすいが格差も拡大。新しいシステムの矛盾を作る時期です。
過去には、地動説の公表(1543年)、ダーウィンの進化論発表(1859年)など、価値観を覆す大きな発表があるものの、根拠や技術革新は起きません。
秋(⑤フルムーン〜⑥ディセミネイティングムーン)…収穫期
資産(お金、子供や土地)が必要。
夏までに蓄えた富(お金や土地)を転がす事で儲けることが容易な時期。
③過去の問題(結果と反省)
新月からの結果が出る。持たざる者と富める者で格差が拡大し、労働者が疲弊。労働組合を結成したり、社会主義を求める動きが活発化します。また無気力に陥り堕落したり、拝金主義化がピークとなるのが、フルムーン期。
これにより、市民の力は薄れていき、国家に力が委譲されていきます。
過去には、第一インターナショナル発足(1864…パリ・コミューン成立など社会主義運動)、MMT理論やベーシックインカム待望論(2010年代〜)など社会主義の動き。バテレン追放令(1587年…宣教師追放)、清がキリスト教布教を禁止(1723年…宣教師追放)、安倍晋三暗殺事件(2022…新興宗教の規制の動き)など新宗教の追放の始まり。
また、金ピカ時代(1873年…拝金主義と成金趣味を皮肉る流行語)、世界規模の株高と格差拡大(2010年代)といった、富裕層との貧富の差が明確に。
冬(⑦3rdクオーター〜⑧バルサミックムーン)…仕込み期
捨てる事、世代交代が必要。
国家が力を持ち、新しい覇権国家を狙う動き(世界規模の戦争、分断)
④解放(古いシステムの矛盾)
市民から国家へ。古いしがらみや旧社会からの解放へ向かうターン。新しい覇権国家。フロンティアが見つかる(ただし見つけるだけ)。飢饉や大不況で市民の怒りが爆発→大反乱へ。
古いシステムが機能しなくなるが、新時代に必要な「何か」を見つけたり、仕込む時期。新しい軍事兵器の開発、或いは発見、研究。
過去には、ライト兄弟が飛行機を飛ばす(1903)、原子爆弾の理論的な可能性を発見(1933)、フランス革命(1789年…パンをよこせと、ヴェルサイユに向かって行進を開始)、第2次ロシア革命(1917…パンをよこせと市民がデモを起こし革命が起きる)など、飢饉や不況からの大爆発→革命へ。
地球のルネーション「ハウス=舞台(12年周期)」
10ハウス期(MC)
9ハウスでの出来事に決着がつく。満月からの目的や目標の達成。国家の社会的な到達点(新しい覇権国家が明確になる、勢力図の切り替わり)。権力or転落。名声or悪評。領土に関する問題(領土の割譲、奪い合い、併合、新しい植民地を見つけるなど)。新しい国家(或いは体制)が市民の立ち位置や生活を決める。その国(或いは体制)の問題が11〜3ハウスで現れる。ここでの問題・原因・揉め事の結果は、満月の頃に出る。国家or国際レベルでの責任や約束(国際条約)。新しい社会制度の整備、体系化。名声や影響力を持つ人物、政治家、作家、学者の登場(またそれらの人々が生まれる時期)
該当する西暦…1936〜1947、1792〜1803、1648〜1659、1504〜1515、1360〜1371、1216〜1227、1072〜1083、928〜939、784〜795、640〜651、496〜507、352〜363、208〜219、64〜75、BC80〜BC69
出来事
ウェストファリア条約(1648…最初の近代的な国際条約)、連合国共同宣言(1942…最初の国際連合形成)、国連の発足(1945)といった国際的な約束や連携など。
また何かを体系化、まとめようとする動き、コーランの編纂を開始(644…イスラム教の聖典を作成する動き)、五経正義を編纂指示(642…儒学の基本文献を作成する指示)
国家の新体制は、近代的な徴兵制開始(1793)、ブレトンウッズ体制(1944…ドルが基軸通貨となる)、不平等条約の撤廃(1943…中国と世界各国との不平等条約を撤廃。約100年をかけて中国が低迷期から抜け出す)
勢力図の切り替わりなら、モンゴル帝国を築いたチンギス・ハンが、西方遠征で勢力を拡大して死ぬまで(1219〜1227)の期間。国際戦争なら、三十年戦争終結(1648)で封建領主層が没落し、第二次世界大戦(1939〜1945)では、枢軸国が敗北して、世界の力関係が変化。
9ハウスでの出来事に決着がついたのは、フランス革命終了(1792…王政廃止)、原子爆弾の開発と投下(1942〜1945)
近代まで影響を与え続ける発表なら、マキァヴェリ「君主論」(1513…近代の政治思想、国家論に大きな影響を与える)、はじめて地図上にアメリカ大陸名が記載(1507)、「雇用・利子および貨幣の一般的理論」発表(1936…ケインズ経済学)
領土の拡大or領土問題なら、オスマン帝国がアドリアノープルを占領(1361)で、オスマン帝国がバルカン半島に進出、イスラエル独立宣言(1948)で、ユダヤ人が建国宣言(ただその後、激しい対立の地となる)
※10ハウスでの揉め事、問題点は、満月以降に結果として現れてくるようになります。
11ハウス期
新しい思想、イデオロギー、習慣、コミュニティの誕生。何らかの自由や革命の動き(自分勝手な行動)。旧社会の批判or分断。国家の新しい理想や夢、目標が示される(或いは提示する人物が注目を集める)。平和のための国際会議や同盟(一致団結する)。街や建物の近代化(それを促す大災害)。宗教問題(主に信仰心に関しての分裂や新興宗教の誕生)。社会を変えるような発明や発見or発表されずに水面化で開発。世界規模の人権意識向上。人道問題の解決(9ハウスの人道問題が解決するか、前進する)
該当する西暦…1948〜1959、1804〜1815、1660〜1671、1516〜1527、1372〜1383、1228〜1239、1084〜1095、940〜951、796〜807、652〜663、508〜519、364〜375、220〜231、76〜87、BC68〜BC57
出来事
ローマのコロッセオ完成(80)、ヴェルサイユ宮殿の造営(1661)、東京タワー完成(1958…焼け野原からの復興を象徴する建造物)といった近代化を促す建造物、ボローニャ大学創設(1088…ヨーロッパ最古の大学。近代型大学の原点)、ソ連が人工衛星打ち上げに成功(1957)といった近代化を促す出来事など。
また大災害では、ヴェスヴィオ火山噴火(79)でポンペイが埋没。その事でローマ帝国の生活がタイムカプセルとして残る事に。ロンドン大火(1666)では、木造建築が禁止になり、近代的な街へとロンドンが進化するきっかけに。
新しい宗教の動きも活発で、十字軍の始まり(1095…キリスト教世界の膨張運動の一つ)、ウィクリフの宗教改革(1376…ルターの宗教改革の先駆)、ルターの宗教改革(1517…「九十五ヶ条の論題」でカトリック教会を批判→宗教戦争へ)、新興宗教ブーム(1950年代以降…新興宗教が日本で爆発的な拡大)といった宗教改革、新宗教の広がり。レバノン暴動(1958…キリスト教徒とアラブ人の衝突)といった異教徒の対立も。
人権問題の国際的な動きも始まり、イギリス奴隷貿易禁止(1807)、国連「世界人権宣言」採択(1948)、ブラウン判決(1954…黒人分離教育は憲法違反という判決→公民権運動へ)
旧社会の分断では、西ドイツで通貨改革強行(1948)で、ドイツ東西分裂の原因を作り、平和のための国際会議は、ウィーン会議(1814…ナポレオン戦争後の秩序を模索する会議)、NATO発足(1949…東西冷戦期の西側諸国の集団的軍事機構)、パグウォッシュ会議(1957…核廃絶のための国際的な科学者会議)など。未来志向の動きでは、シューマンプラン提唱(1950…ヨーロッパ統合の提唱)がある。
12ハウス期
精神的な指導者・師の登場(11ハウスの問題の続き)、彼らを軸とした新プロジェクトの出現。神秘主義や宗教の新しい組織や教祖の誕生。夢と現実(現実の厳しさを知る出来事)。国家への不信感が募る出来事(武力弾圧など)。強い者の支配(強要、不平等、不条理な出来事)。社会的弱者や奴隷に関する事。修道院や刑務所の問題。何かの犠牲(孤児・虐待された人)。弱者の集団。バラバラのモノが一体となる。旧社会(欠けていく月時代)の終わり。地に足がつかない時期。学生運動や労働者のデモ。孤立、幽閉、処刑、暗殺、自滅。自分自身の行動が最大の敵を作る。
該当する西暦…1960〜1971、1816〜1827、1672〜1683、1528〜1539、1384〜1395、1240〜1251、1096〜1107、952〜963、808〜819、664〜675、520〜531、376〜387、232〜243、88〜99、BC56〜BC45
出来事
引き続き宗教問題が起こるターンで、シュパイアー帝国議会(1529…宗教改革のルター派を否定)、イエズス会結成(1534…宗教改革に対抗したカトリックの団体結成)といった弱者が集団化したり、ササン朝ペルシアでマズダク教が弾圧(528)、ライン地方でユダヤ人迫害が起きる(1096)、スペインでユダヤ人に対する暴動(1391)といった異教徒の迫害や弾圧。
強い者の支配・武力弾圧も起きやすく、インカの反乱(1536…インカ帝国滅亡後のインディオのスペインに対する反乱)、ピータールー事件、カールスバート決議、カルボナリの蜂起(1819〜1820…デモや運動を政府が弾圧)、日米安保条約改定→安保闘争(1960…労働者と学生の反米デモ)、南べトナム解放民族戦結成(1960…労働組合、農民同盟、青年同盟、学生などによる反米民族統一戦線)など
精神的指導者を軸とした新プロジェクトでは、ルターのキリスト教改革運動が11ハウスで盛り上がり、12ハウスでプロテスタント誕生(1529)へ。11ハウスの公民権運動から、ワシントン大行進(1963…キング牧師の有名な「私には夢がある」の演説)といった運動の拡大時期。
ただ暗殺も起きやすいターンで、黒人運動指導者のマルコムXの暗殺(1965)、キング牧師の暗殺(1968)と立て続けに…。しかし12ハウスの夢や理想は、「長い期間をかけて」発展したり、叶っていく動きが出てきます。黒人運動なら、3ハウスでビヨンセが登場し、有色人種がエンタメを動かす時代に。
ヨーロッパ共同体(EC)発足(1967)は、93年にEUに発展し、ASEAN結成(1967)は反共軍事同盟から、経済協力機構に発展。ベルリンの壁構築(1961…西側への逃亡を防ぐために東ドイツが設置)は、1989年に崩されて、東西冷戦も終了となりました。
また12ハウスは歴史的な修道院の設立が重なっています。モンテカシノ修道院設立(529頃…ベネディクト派修道会の始まり)、シトー派修道会設立(1098…修道院改革運動の中心地)。占星術では、宗教関係者や教会(修道院)は9ハウスですが、12ハウスは社会的弱者を「収容する場所」のため、「修道院設立」が重なっているのかもしれません。
子供や社会的弱者(主に奴隷)に関する動きでは、人身保護法(1679…逮捕状なしの拘束の禁止などイギリスで最初の人権保護法)、工場法改正(1819…イギリスで最初に幼児労働の制限を明文化)、ミズーリ協定(1820…アメリカで奴隷州と自由州を定めた協定)など。
1ハウス期(ASC)
世に現れる(大きな作品、学説、問題)。開国や解放。市民の存在感がアップする。市民が独立を模索する動き(競争)。世界との交流が活発になる(その手段、商品の普及)。全世界共通の話題や問題。グローバル的な問題(主に土地、商品、エネルギー、貿易)。解禁、解放、復活に関する話題。市民の権利の問題。個人の活動範囲が広がる(可能になる手段が出てくる)。自己主張と一方的な要求(国力のある国家が有利で、弱い国家が不利な立場になる)。新しい問題、人生観、生活の誕生。新しい時代を動かす人の登場(あるいは人物が誕生)
該当する西暦…1972〜1983、1828〜1839、1684〜1695、1540〜1551、1396〜1407、1252〜1263、1108〜1119、964〜975、820〜831、676〜687、532〜543、388〜399、244〜255、100〜111、BC44〜BC33
出来事
世界を変えるような何かが現れる時期で、「地動説」の公表(1543…地球を宇宙の中心に置く天動説を否定)、ライプニッツ「微積分法」公表(1684)、ニュートン「プリンピキア」発表(1687…ニュートン力学体系の解説書)、ファラデー「電磁誘導」発見(1831)など。ただ技術革新は起こらず、世に出てくるだけ。
個人の活動範囲が広がる時期でもあり、日本に仏教伝来(538)、日本にキリスト教伝来(1549…ザビエル来日)といった宗教の伝来や、リヴァプール鉄道開通(1830… 鉄道の時代が始まる)、カラーTVの普及(1973年…日本で普及率が白黒TVを上回る)といった、単純に活動範囲や世界を知る事ができる発明も。
また、日本と明の勘合貿易(1404)、南蛮貿易(1543)といった異国との貿易が盛んになったり、清朝、海禁を解除(1684)、中国の改革開放政策(1978…市場経済の導入)といった未来志向で、自らが扉を開く動きも。
また問題が前進するという意味で、東西ドイツ基本条約(1972…東西ドイツが交渉開始に合意)、日本へ沖縄返還(1972)、サミット開催(1975…安全保障などに関する国際会議。2024年現在はG7)はプラスの動きですが、自分が弱者であった場合、不利な立場へ…。インディアン強制移住法(1830)、トルコイギリス通商条約締結(1838…西洋のアジアへの不平等条約の最初の動き)など。
また1〜2ハウスは、「人やモノ」の時代で、エネルギーや食料問題、インフレが起きる時期で(※月相サイクルを参照)、オイルショック(1973)が有名。
2ハウス期
土地や所有物に関する問題や摩擦。価値観の違いでの対立。自分と他人を比べる(コンプレックス)。価値の問題(競争と敗北、劣等感と優越感)。貿易に関する事(自由貿易路線)。食品やエネルギーなど、生計に関わる問題。財産や住宅に関する事(財テクに関する話題、植民地の人や土地の問題)。女性のニーズ、女性の発想で発展する分野が出てくる(主に食品、教育、医療、スピ、ケア、子育てや介護に関する分野)。趣向品に関する話題や問題。金儲けの機会(資本主義への傾倒)。平和や安全、和平、問題解決への動き。SEXに関する話題。女性に関する自由、地位の向上。
該当する西暦…1984〜1995、1840〜1851(★海王星の発見)、1696〜1707、1552〜1563、1408〜1419、1264〜1275、1120〜1131、976〜987、832〜843、688〜699、544〜555、400〜411、256〜267、112〜123、BC32〜BC21
出来事
アヘン戦争(1840…イギリスの侵略戦争。アジアへの植民地支配が始まる)、チェルノブイリ原発事故(1986)、阪神淡路大震災と地下鉄サリン事件(1995…日本の大都市で、巨大地震とテロ事件が同時に発生)で、安全が脅かされる一方、平和への渇望も生まれます。
古くはローマの平和(紀元前27年)で、近年ならマルタ会談(1989…冷戦の終結)、アパルトヘイト関連法廃止(1991)、オスロ合意(1993…イスラエルとパレスチナが和平交渉に合意)
貿易関連は、日朝貿易(1419)、WTO発足(1995…貿易の国際機関)貿易と格差、生計に関わる問題では、ジャガイモ飢饉(1845〜1851)です。
女性の自由や地位向上では、女性の権利宣言採択(1848…アメリカ)、男女雇用機会均等法(1985…日本)など。
女性優位のムードなら、マドンナの活躍(1990〜1992…「Blond Ambition Tour」などで女性の性の解放を試みる)や、ハイズヴィル事件(1848…フォックス姉妹が霊と交流できると告白し霊能ブームに)など。
ただブームの背景にはどちらも「キリスト教の男性優位」への反発と、「女性の権利向上運動」があり、ニーズが後押しした側面も…。また同時期には、海王星の発見(1846)もありました。
競争と格差なら、1848年革命(1848…ブルジョワvs平民の対立が鮮明に)、資本主義の価値観が強まる出来事なら、ゴールドラッシュ(1848…一攫千金を狙った人口大移動)、社会主義市場経済(1992…中国が社会主義の元で市場経済を導入する)など。
また能力格差の問題なら、中国(清)の洪秀全が有名。受験に3回も失敗して、社会に疑念を持ち始めた頃、夢でキリストから啓示を受けた(と主張し)、「拝上帝教」という新興宗教を立ち上げ、最終的には「清朝打倒」を目指す農民一揆、太平天国の乱(1851)を2ハウス最後の年に起こします。
これ、どこかで聞いたような?そう、オウム真理教です。麻原も東大受験に4回も失敗し、オウム真理教(1984〜2000)を立ち上げ、オカルトブーム(1980〜90年代…心霊やあの世を強調したブーム)に乗っかり、信者を爆発的に獲得。最終的に「(救済の名の下に)日本国を支配し、王になる」と、2ハウス最後の年に、地下鉄サリン事件(1995)を起こします。
3ハウス期
新しい言語(外国語、コンピューター言語、暗号など多岐)の登場。学習の機会が増える(高等教育以外の)。大きな宣言やメッセージ。海外に出て行く市民が増える。海外進出、グローバル的な繋がり。競争の過熱(能力主義、学歴、職歴など知性重視の動き)。情報戦(情報格差、人脈格差)。通信技術の発達。民族意識や自立心の芽生え。市民の意見や考えで社会が動く。貿易に関する新たな仕組み。嘘やゴシップ、プロパガンダの問題。大衆が好む作品が政治より時代を動かしやすい。
該当する西暦…1996〜2007、1852〜1863、1708〜1719、1564〜1575、1420〜1431、1276〜1287、1132〜1143、988〜999、844〜855、700〜711、556〜567、412〜423、268〜279、124〜135、BC20〜BC9
出来事
「ロビンソンクルーソー」発表(1719…中産階級と独立自営農民を鼓舞した作品)、「アンクルトムの小屋」発表(1852…大衆から大きな支持を得て、奴隷解放運動が高まる→1861南北戦争へ)、ビヨンセの活躍(2000代…女性や黒人の権利向上に貢献→世界的な男女平等の意識改革へ)など、大衆が時代を動かす時期。最も有名なのは、ジャンヌ・ダルクの活躍(1429)で、オルレアンの解放を指揮した少女は、後にフランス国家と国民の統合の象徴に。
インド大反乱(1857…本格的な反英闘争の始まり)、日米修好通商条約(1858…富国強兵政策のきっかけとなった不平等条約)、イラク戦争(2003…大量破壊兵器があるという言いがかりで戦争に。大量破壊兵器は結局なかった)など、一方的な支配や攻撃に苦しんだり、恨みを持つ時期。
明で海禁を停止(1567)、日本の開国(1854)、異文化音楽が人気に(2000代の洋楽シーン)、携帯電話の登場(90年代後半〜)など、市民の外との交流が加速。
大西洋に海底電信ケーブルを敷設(1858)、Windows95登場(1995…PCが一般家庭に普及)などの通信の発達、EU統一通貨ユーロ始まる(1999)といった通貨の流通網が発達したり、ナイティンゲール看護学校開設(1860)など、高等教育以外の技術を習得する機会。
4ハウス期(IC)
労働者の保護や労働組合の活発化。自国の利益を優先する動き。競争と能力主義の決着(格差と貧困の問題)。1〜3ハウスまでの夢の終わり(バブル崩壊)。資本家の利益が膨らむ。階級が固定され、生活が行き詰まる(責任を国に求める動き=ポピュリズム、社会主義への期待)。他者に不信感を持つ出来事(嘘、情報操作、陰謀論)。問題(原因)が白日の元に晒される。拝金主義化。汚職や職権濫用。地下に関する事(地下資源、地下鉄、裏ルート、ブロックチェーン)。農業や土地の問題。何かが水面下で始まる(問題は見えないが、原因をここで作る)
該当する西暦…2008〜2019、1864〜1875、1720〜1731、1576〜1587、1432〜1443、1288〜1299、1144〜1155、1000〜1011、856〜867、712〜723、568〜579、424〜435、280〜291、136〜147、BC8〜3
出来事
ここから欠ける月に入り、資本主義が衰退するターンへ。逆にアジアやアフリカの台頭が起こります。
アメリカに初の黒人大統領オバマ氏が就任(2009)、イギリス国民投票でEU離脱を可決(2016)、世界最初の恐慌発生(1873…ウィーンで株式の大暴落)、リーマンショック(2008…アメリカで株式の大暴落)
社会主義が盛り上がるターンで、国際赤十字創設(1864)、第1インターナショナル結成(1864…世界初の労働者の国際組織)、パリコミューン(1871…世界最初の労働者政権)、労働組合法制定(1871…イギリス)といった制度から、救世主キリストの誕生(紀元前6年〜紀元前4年の間)まで。
その一方で、ロココ美術の流行(1723…上流階級や貴族、新興富裕層の趣味を反映した美術)、「金ぴか時代」発表(1873…拝金主義・成金趣味を皮肉る小説)、FIREムーブメント(2010年代)といった新興富裕層、成金ブームなど。
また1ハウス〜3ハウスで西洋とアジアの貿易が盛んになって、それが終わるのがこの辺りから。
古くはマルコポーロが東方への旅に出発(1271)したのが2ハウスで、ヴェネツィアに帰った時期(1295)が4ハウス。南蛮貿易の始まり(ザビエル来日)が1ハウスで、西洋人排除は4ハウスから。バテレン追放令(1587…宣教師を国外追放)、清がキリスト教布教を禁止(1723…宣教師をマカオへ追放)など。
政治の動きでは、エムス電報事件(1870…ビスマルクの情報操作でナポレオン3世を戦争に踏み切らせる)、ドナルド・トランプの選挙戦(2017…ディープステートと闘うという根拠のない陰謀論で世論を刺激→大統領に)といった情報操作や陰謀論でのマインドコントロールも、欠ける月的な動きです。
5ハウス期
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