リンドバーグの救済【第12話】コミカライズ版〈同じ夢を見る2人〉解説
「春と秋の住む不時の庭を夢に見た」
不思議な冒頭から始まる【第12話】は、第11話に続き本作で最も重要なエピソードでございます。「不時の庭」がどういうものかは 前回の【第11話】をぜひご参照くださいませ。
ちなみに私のHPは、四季の花々が咲き誇るお庭風のサムネです。
第11話でアルが見る夢と、第12話でミミが見る夢がリンクします。
この夢の内容を通して、2人がどんな縁で繋がれているかが分かります。
注目すべきは「もう散りたくないわ」というミミの切実な願いです。
諸事情でミミと離ればなれになっているアルフレッドは、夢を通して彼女の願いを受け取り、ミミを救済するために大きな行動に出ます。
ミミが夢から目覚めるところにもぜひ注目してください。第11話でアルフレッドが夢から目覚めるシーンと「左右対称」になっております。これは2人の繋がりを意識してrito.さんが描いてくださったものです。
本当にありがとうございます🙇
【第12話】のもう一つの特徴は、サスペンスです!
ミステリー好きの方はぞくぞくっとしていただけるかもしれません。
見所はやはりミミの行動力です。敵だった相手までもが、ミミの味方につくシーンはぜひ着目していただきたいです。
第12話では「ア」から始まる名前の人物に是非注目してください。
その人物は「アルフレッド」ではないです。
もう一人「ア」から始まる名前の重要人物がいます。
ネタバレになってしまうので、その人を仮に【Aさん】としましょう。
Aさんはミミに対して罪の意識を抱いています。実はとある薬の副作用で認知に重篤な障害が生じ、副作用が悪心をもたらしていました。Aさんがどんな風に罪を償うのか、その過程を追っていただきたいです。
小説版から一部、Aさんのセリフを抜粋します。
Aさん「他者を傷つけたことを忘れてのうのうと生きる人間は多いですが、私は自身の罪を忘れない加害者で良かったと、考えていたところです」
Cさん「貴女にも後悔があるのですか?」
Aさん「ええ。一生どころか死んでも負い目を抱く相手がいます」」
自身の罪を忘れない加害者Aさん。
自分を省みている時点で彼女はダーシーとは対極的な存在です。
Aさんは【前世譚】にも登場しています。
彼女が何を後悔し、忘れられないのか、その点にも着目して物語を追っていただきたいです。
リンドバーグの救済「コミカライズ版・最新話」は【まんが王国様】で連載されています。
小説版は【ノベルバ】【ノベルアッププラス】の両サイトにて配信中です。ノベルバ版は文字のみで楽しみたい方向け、ノベルアッププラス版は挿絵付きで楽しみたい方向けとなっております。
コミカライズ版、小説版ともに本作を楽しんでいただけたら嬉しいです。
こちらのサイトに関連リンクをまとめています。
本作をご愛読、応援してくださる全ての皆様に心からの感謝を申し上げます。
皆様からいただいたご感想は全て目を通させていただいております。ご親切をいただきながら私が気づけない場合は何卒ご容赦くださいませ。
まだお言葉を交わしていない読者様、ひっそりと見守ってくださる皆様、全ての読者様とのご縁に感謝申し上げます。
まだもうしばらく暑い日が続きますので、体調を第一に、涼しい場所で、お好きな飲み物やおやつをおそばにおいて本作をお楽しみくださいませ。
ちなみに私の1番好きな夏のドリンクは〈レモネード〉です!
レモネードとリンドバーグの救済の相性は抜群なのでオススメします。
旭山リサ